日向高校




























小説トップ
第7章
みんなの監督
体育祭まで2週間を切り、みんなの気合いがさらに入る。和也も気合いが入ると共に忙しい日々を過ごしていた。体育祭で部活はないものの、後輩達のことを気にしている。
和也「美玖足はもう大丈夫?」
美玖「もう大丈夫です!ありがとうございます!」
陽菜「師匠。借り物競走はどうしたら速くなるのでしょう?」
和也「恥ずかしがらずに、借りたいものをちゃんと伝えるんだよ?」
陽菜「恥ずかしがらずにですか。頑張ります!」
美穂「監督!またバスケ教えてください!」
和也「うん。いいよ。体育祭が終わったら、またやろうね。」
菜緒「・・・」
菜緒が心配そうに和也を見ている。
和也「菜緒どうした?」
菜緒「和君体調悪い?なんかいつもと違う気がする。」
和也「大丈夫。ちょっとだけ疲れてるだけだから。心配してくれてありがとう。」
微笑みながら菜緒頭を撫でる。
菜緒「うん。無理しないでね?」
和也は頷き、2年生のところに戻る。
彩花「監督やっと来た〜!」
久美「後輩達は大丈夫だった?」
和也「うん。元気そうだから大丈夫だと思うよ。」
美玲「ちょっと来て。」
美玲が和也の手を引き、少し離れたところに行く。そして、和也のおでこに手を当てる。
美玲「やっぱり。和君熱あるよ?」
美玲も和也の体調が悪いのを薄々感じていた。
和也「俺は大丈夫だから。みんなには内緒にしてて?」
美玲「でも・・・」
和也「みんな頑張ってるから、心配かけたくないんだ。きつかったらちゃんと言うから。ねっ?」
美玲「うん。悪くなったらちゃんと言ってね?」
和也「美玲ありがとう。」
和也はみんなの元に戻る。美玲はその場に立ち止まったまんまだった。そこに、史帆が近寄る。
史帆「和君大丈夫だって?」
美玲「史帆も気づいてたんだ。」
史帆「うん。いつもと違う感じだったから。」
美玲「体調が悪くなったら、ちゃんと言うって約束してくれたけど・・・」
史帆「和君のことだから、絶対言わないよね・・・」
美玲「うん。みんなに心配かけたくないって言ってた。」
心配そうに2人は和也を見ていた。休憩になり木陰で休む。和也は意識が朦朧としていた。(家に帰るまでもつと思ったけどな。少し熱が上がったかな)「ドサっ」和也は倒れた。「和君!!!」
「んっ」和也は目を覚ました。「和君!」「監督!」周りをみるとメンバー全員いた。
和也「ここは保健室?みんなどうしたの?」
美玲「ばかぁ〜体調悪くなったら言うって約束したじゃん」
史帆「うぅ〜。監督が目を覚ましたぁ〜」
和也「あっ。確か休憩してたら意識がなくなって」
先生「少し疲れてたみたいね?ゆっくり休めば大丈夫だから、明日は休んで安静にしなさい。」
和也「でも、練習が。」
久美「だめ!!明日は休んで!」
京子「明日学校に来たら許さないから。」
潮「佐藤は気にしず休んで?」
東村「来ちゃダメだよ〜?」
陽菜「私が師匠の一番弟子だから、後は任せて下さい!」
彩花「かわださん学年違うから任せれないような気がする。」
先生「佐藤君はみんなに愛されてるのね。美玲さんと史帆さんが凄い勢いで、私のとこまで走ってきて、和君を助けてって。そしたら、みんな保健室に来ちゃってね〜。大丈夫だから練習に戻りなさいって言ったのに、監督が目を覚ますまで帰りませんって言ってたのよ。」
保健の先生が笑いながら言った。
和也「すみません。迷惑かけて。かとし、美玲ありがと。」
和也は2人の頭を撫でる。
「あぁ〜!!」
彩花「こんな時まで贔屓だよ!」
美玖「私達も心配したのに!」
美穂「先輩はみんなの監督なのに!!」
保健室は笑いに包まれた。
先生「佐藤君体調悪かったら、先生が送って行くけどどうする?」
和也「大丈夫です。1人で帰れます。」
久美「えっ?何言ってんの?」
和也「何って1人で帰れますって?」
京子「監督が無事に帰れるように、私達全員で送るに決まってるじゃん。」
和也「えっ!いいよ。もう動けるし!」
丹生「だめですだめです。また倒れたら大変です!」
高瀬「大人しく言うこと聞き!」
濱岸「ひよたんが監督をお守りします!」
上村「私も頑張ります!」
鈴花「私とこのちゃんで歌いましょうか?」
好花「おぉ鈴いいね〜!」
和也「いや!近所迷惑だから。」
愛萌「なら私は監督が倒れたら、看病します。」
「こら!愛萌!監督を誘惑するな〜」
菜緒「それじゃ和君いこ?」
菜緒は和也の手を握る。
史帆「こしゃ!さりげなく手を繋ぐな〜!」
陽菜「なら、一番弟子の私が逆の手を繋ぎます!」
彩花「こら、かわださん!!」
先生「これは佐藤君も疲れるわけだ。」
久美「ですね。」
先生と久美は苦笑いしている。和也とメンバーはみんな笑顔だった。
和也はメンバーみんなと帰宅した。
自宅に着いた途端、玄関が開く。
母「和也!!大丈夫なの?」
母さんが玄関から出てきた。
和也「大丈夫!寝れば治るみたい。」
母「学校から連絡があって心配したんだから!みんな送ってくれてありがとうね。」
美玲「ママ!和君をお願いね!」
鈴花「みーぱんさんいつの間にママって呼ぶようになったんですか?」
母「みんなおばさんの娘みたいなものよ。すずちゃんも!」
みんなは何故か喜んでいる。
母「あっ!そうだ!もうすぐ体育祭よね?打ち上げやるなら家やるといいわ!」
和也「ちょっと母さんそれは・・・」
「いいんですか??」「やった〜!」
なんかみんな乗り気になっている。
母「ご馳走用意するわね!なんなら泊まっていってもいいのよ!」
和也「母さん流石にそれは・・・」
一同「泊まる〜!!!」
鈴花「寝る時は私の家も使っていいんで」
上村「みんなでお泊まりは初めてで楽しみです。」
久美「ひなのは合宿後に入ったもんね!」
母「なら決まりね!楽しみだわ!」
こうして、体育祭後のお泊まり会が決まった。

しゃもじ ( 2021/05/05(水) 16:12 )