第三章 幼なじみの関係
久しぶりに二人で

幼なじみであることから、勝手に玄関を開けて、階段を上って来る足音が大輝の耳に入る。

二人で過ごす一日の予定は特に何をするかは決まって無く、とりあえず高柳が大輝の家に来ると言うことになっていた。

「こらー、いつまで寝てるの?おーきーて!」

「分かってるよ……」

大輝が渋々とベッドから起き上がり、自分の部屋のドアを開けるとすぐそこには高柳がいた。

「おはよー、大輝。あはは、すっごい寝癖!」

「朝からうるさいな、今から支度するから待ってろ。」

大輝は寝起きで不機嫌だ。

ちなみにこの日大輝の両親は夜まで一日中留守である。


「明音、今日何するんだ?」

手早く身支度をした大輝は高柳に尋ねる。

「うーん。決めてない!」

(相変わらずだな……)

遊びに誘って置きながら、何も計画をしていない高柳。しかし、これは昔からの事であった。


ぐーー

突然大輝の腹の虫が鳴き声をあげた。

「あはは!大輝のお腹すっごい音したー。」

「しょうがないだろー、朝一なんだから!」

「そうだ、特別に私が朝ごはん作ってあげるね!」

「おー、すまないな。」

高柳はキッチンに立ち、冷蔵庫から食材を出して料理を始めた。

(懐かしいなー、この光景。昔は良く明音の料理食べたなぁ……、あんまり上手じゃないのは俺の口からは言えないけど。)

大輝が昔を懐かしみながら、テレビを見ていると、高柳が二人分の料理を運んで食卓にやってきた。

「はい!どうぞ、きっとおいしいよ!」

「おー、オムライスか、、いただきまーす。」

大輝は高柳が作ったオムライスを一口食べると急に驚いた顔になった。

「え!?これ、本当に明音が?」

「私がって、私しかいないでしょ、大輝以外に。」

「ははは、そうだよな。」

「どうかしたの?」

「いやー、久々に明音の料理食べたけどかなりうまくなったなって……」

大輝の感想を聞いて、高柳はとても嬉しそうにしていた。

「ありがとー。」

「いつか毎日食べさせる人が出来てもきっと大丈夫だなっ!」

「え……//あー、そうだね……」

二人は話ながら朝食を食べ進めた。

(大輝……昔私に言ったこと覚えてるのかな……覚えて……ないよね、きっと。)

「ごちそうさま!」

「いえいえ。お皿洗うね。」

「俺も手伝うよ!」

朝食を食べ終わると高柳が食器を下げ、二人で洗い物を始めた。


それから洗い物が終わると、二人はリビングのソファに座り一休みをしていた。

「ねぇ、大輝は何か今日行きたいとこ無いの?」

「特に無いよー。」

「ふーん。。じゃあさ、ちょっと映画でも見に行かない?」

「うん。行こうか。」

二人は成り行きで映画を見ることになり、少し離れた町にある大型ショッピングモールにバスで行くことになった。


■筆者メッセージ
昨日書けなくてすみませんでした。
バステト ( 2013/11/17(日) 20:11 )