すべての君を・・・
第一章
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奏太が教室に入ると何人かの生徒がすでにおり、席に座ってじっとしている人や、自分の席の周りの人と話している人がいた。その中には未央奈の姿もあった。未央奈は自分の席であろう席に着席し、隣の席の女の子と話していた。奏太が教室に入ってきたとき未央奈と目が合ったのだがすぐにそらされた。

奏太は教室の黒板に貼られている座席表を見て、窓際の一番後ろの席に座った。始業のチャイムまでは時間もあり、また周りの席の人もまだ来ていなかったため、机突っ伏した状態になり時間を潰すことにしたが、いつの間にか寝てしまっていた。

チャイムの音で目を覚ます奏太。体を起こして周り見るとすべての席が埋まっていた。隣の席に目をやる奏太。隣の席はとても可愛らしい女の子でつい見とれてしまった。

「私の顔に何か付いてますか?」

「い、いや。すいません」

見ていたことがバレてしまい恥ずかしくなり、窓の外を意味もなく眺める。すると担任の先生と思われる男が教室に入ってきた。男は教卓の前に立ち、

「おれの名前は設楽統。おまえらのクラスの担任だ。1年間よろしくな」

と自己紹介したあと、始業式のことなどの業務連絡を終え、奏太たちは始業式の行われる体育館へと移動し、校長先生や来賓などの眠くなるお経のようなあいさつを聞き、始業式は終わった。教室に戻ると自己紹介をすることになった。自己紹介が始まり、奏太の番になった。

「齋藤奏太です。桜木第一中学でした。よろしくお願いします」

奏太の自己紹介が終わると、次は隣の席の奏太が見とれてしまった女の子の番だ。女の子は席を立ち、自己紹介を始めた。


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MRK ( 2017/09/01(金) 01:42 )