17.
「さぁ、仕上げといこう…!」
「くっ…んんっ!」
鮫島の指が菅井の陰毛を掻き上げ、性感の核、クリトリスを剥き出しにする。
彼の指が、陥落への招待状ともいえる強力媚薬でコーティングされていることを、菅井はまだ気付いていない。
そんなヌメりをまとった指先が、クリトリスの頭に触れた。
「はひぃっ…♪」
「ククク…どうだ?ヌメヌメして気持ちいいだろう。お前さんのマンコから拝借した潤滑油だ。さぁ、もっと塗り込んでいくぞ」
とウソをついて油断させながら、着々と媚薬を盛る非道な悪魔。
弄ぶように、その硬くなった豆を蜜でコーティングしていく。
それを、
「あぁっ♪ダ、ダメっ♪んっ、はぁっ…ク、クリ…♪ひゃぁっ♪」
と、すっかり蕩けた声を上げる菅井だが、すぐに、
「え…あ、熱いっ…!ク、クリが熱いッ…んひぃっ♪」
と拘束を揺らし、たまらず、
「な、何を…!何をしたのッ…!?」
「なぁに…このゲームもまもなく終わる。最後に、もっと素直になれるように、とっておきの秘薬をくれてやっただけだ」
それを聞いた瞬間、
「くっ…!き、貴様ぁっ…!あっ、やぁっ、あぁっ…!や、灼ける…!クリが灼けるぅっ…!こ、この卑怯者ぉぉッ…!」
全身に汗が噴き出し、まるで泥浴びをするイノシシのように、バタバタと施術台の上をバウンドし始める菅井。
「ククク…さぁ、どうする?触ってほしいだろ?ムチャクチャに触って、そのままイカせてほしいだろ?んん?」
と耳を傾けるジェスチャーで降参を迫る鮫島。
「あぁっ、くっ…はぁぁっ♪…い、嫌っ!言わない…何も言わないぃっ…!んひぃっ♪」
自ずと、とろとろ垂れ流す愛液。
弾け飛びそうなほど勃起したクリトリスを筆頭に湯気が上がるほど熱を帯びた女性器は、もはや菅井の意思に関係なく、開いては閉じ、開いては閉じ…を繰り返してヒクヒク蠢く。
そして、
「さぁ、あと5分。たっぷりクリを触ってやるぞ」
と言って、指の腹で弄り始める鮫島。
触れた瞬間、
「んほぉぉっ♪」
拘束を引きちぎる勢いで飛び上がった菅井。
凄まじい速効性。
触れられただけでイッてしまうぐらい敏感と化したクリトリスを、巧みな指捌きで焦らす鮫島に、たまらず、
「ダ、ダメっ!ダメぇっ!さ、触らないでぇっ!あぁっ、イ、イクっ!イッちゃうぅっ!すぐイッちゃうからぁっ!」
「ダメだ。懇願するまでは絶対にイカせはしない」
「やぁっ、い、嫌ぁっ!んっ、あっ、はぁっ!?」
スッと離れた指が、すぐに戻ってきて、再びオーガズムの手前までいざなう。
慎重な指先…乱暴にすると、うっかりイカせてしまうからだ。
「んひぃっ!?も、もう無理…!もう無理ぃッ!こんなの誰だって耐えられないからぁッ!んひゃぁっ♪」
「だったら俺に懇願しろ。カメラの前で『イカせてください!』と、この国を投げ売って俺様にお願いしてみろ!」
「ひぃっ!?で、出来ない…そんなこと出来ないよぉッ…んほぉぉっ♪」
「ほーら、こんな触り方もある。出来ないと思っていても、じきに考えが変わってくるぞぉ…♪」
親指、人差し指、中指の三本の指が、包囲するように勃起クリトリスを取り囲み、群がって嬲る。
「がぁっ、あっ!や、やめっ…!うひゃぁっ♪そ、それヤバいぃっ…!」
「ハハハ!気に入っていただけたかな?菅井様よ」
鮫島は、菅井の過敏な反応を嬉しそうに眺めながら、
「さぁ、さっさと懇願しろ!でないと、このまま狂い死にしても知らんぞ?ほらっ!ほらっ!」
「あぁっ♪やぁっ、す、すごっ…んおぉっ!?や、やめてっ!もうやめてぇっ!」
髪を乱して絶叫する菅井。
もはや陥落は秒読み状態。
あとは、この残りわずかな自尊心も、じわじわと削いでいくのみ…。
やがて菅井は、
「あぁっ、イ、イクっ!イクぅっ…!んあぁっ、な、何でっ!何で止めるのよぉっ!」
「ハハハ!とうとう頭がおかしくなったか?今さら何を言ってるんだ。貴様が懇願しなければイカせない。そういうルールだっただろうが!」
「んほぉぉッ!?や、やだっ!やめないでっ!やめないでってばぁっ!」
と、ぶんぶん首を振る菅井に、
「だったら言え!この台詞を言うんだよっ!」
とスケッチブックを突きつける鮫島。
「い、嫌ぁっ!言えないっ!言えないけど…言えないけどイキたいぃぃっ♪うぁぁぁッ!?」
全身に凄まじい力が入っている。
少しでも指を離すのが遅れたら、誤ってイカせてしまうところだが、そこは絶対にミスをしない調教のプロ。
「ふぅ…危ない危ない」
と、笑みを浮かべながらさらに成功記録を伸ばしていく絶頂チキンレース。
すっかり瀕死の菅井…この様子だと、もう長くはもたないだろう。
あと二、三回こねくり回してやれば、観念して口走るに違いない。
(勝つぞ…勝てるぞ…!)
女王の陥落、勝利を確信してニヤけが止まらない鮫島。…と、その時だ。
ふと鮫島は、隣で部下が何やら焦っているのに気がついた。
「…おい、何をしている?」
せっかく今いいところなのに…という気持ちから、少しムッとしたドスの利いた声で問うと、部下は、狼狽した顔で、
「さ、さっきから配信にエラーが出てたみたいで…」
「な、何だと!?」
部下はケータイで自分も視聴者として配信動画を見ながら、
「コメントは出ます。が、音と映像が止まってます」
「バ、バカモノ!すぐに復旧しろっ!」
と鮫島は怒鳴り、咄嗟に責めの手を止め、台詞を書いたスケッチブックも伏せた。
「ふぇっ…?な、何で…」
と少し残念そうな声を上げる菅井だが、配信が復旧しないことには、まだ堕とすワケにはいかない。
欅共和国のリーダー・菅井友香の陥落する瞬間…ある意味、視聴者が最も待ち焦がれた瞬間だというのに、それを見てもらえないなんてもっての他だ。
真っ黒になって、うんともすんともいわないモニターに文字だけが流れている。
<ん?どした?>
<見れなくなったぞ>
<いいところなのに…>
と視聴者のコメント。
最初はその程度だったが、次第に、
<何やってんだよ>
<復旧まだー?>
<視聴者まで焦らすなw>
という声が出始め、しまいには、
<菅井の堕ちるとこ、早く見せろカス>
<うぜー!早く直せ!>
<配信環境ぐらい、ちゃんと事前にチェックしとけよ…>
と、不満の声が顕著になってきた。
さすがに鮫島も苛立ちを隠せず、
「まだか?早く復旧しろっ!」
「そ、そう言われましても…原因が分からなくて…」
「チッ!この役立たずどもめっ!」
と思わず声を上げる鮫島。
ついさっきまで何事もなく順調に配信できていた筈。
いったいどんな障害が起きたのだろうか?
一番の見せ場、菅井の陥落目前というところで水を差された格好になり、イライラが止まらない鮫島。
その時、ふと、
(…!?)
一瞬、窓の外に影が走ったように見えた次の瞬間、
ガシャーンっ!!
「うぉぉっ!?」
突然、砕け散った窓ガラス。
まるでアクション映画さながらにワイヤーで遠心力をつけ、ガラスを蹴破って部屋に飛び込んできた完全武装の女たち。

ゴーグルを外すとともに背負ったライフルを素早く抜いて構え、
「全員、動くなっ!」
「動いたら撃つよっ!」
「くっ…!」
威勢のいい女たちの叫びとともに、それまで余裕だった鮫島の顔色が変わった。
次々に窓から飛び込んできた一団。
その先頭でライフルを構えるのは、欅共和国の副リーダー、菅井を血祭りに上げた後の次なるターゲットにすると決めていた守屋茜と、長身でクールな土生瑞穂。

続いて、その脇を固めるように、尾関梨香、齋藤冬優花も次々に飛び込んできては拳銃を構え、さらにその後も、松田里奈、森田ひかる、山崎天がスルスルとワイヤーで降りてきて次々にガラスのなくなった窓から飛び込んできた。
「き、貴様ら…!」
キッと睨む鮫島。
部下の一人が狼狽した顔で、
「は、配信が途絶えたのはお前らの仕業だな!?」
と言うと、松田が、
「ええ。菅井さんは私たちのリーダー!アンタたちの慰み物にしてたまるものですか!」
と、何やら手の平サイズの機械を取り出した。
妙な機械…だが、それを松田がかざすことで、モニターの真っ黒な画面が波打つのを見て、
「チッ…妨害電波の発生装置か…!」
と歯噛みをする鮫島。
配信が途切れたのも、これのせいに違いない。
「おのれ!よくも邪魔を…」
と、鮫島が言いかけた瞬間、銃声が轟き、部下たちが次々に
「うぎゃぁっ…!」
「ぐわぁぁっ…!」
と悲鳴を上げて倒れ込んだ。
太ももから溢れる鮮血…どうやら脚を射抜かれたらしい。
容赦ない先制攻撃…まず脚を撃つという判断に、この場から一人たりとも逃がすまいという女たちの強い怒りを感じた。
次々と床に転がり、立ち上がれずに呻き声を上げる男たち。
「くっ…」
「お、おのれ…」
鮮やかな掃射によって、たちまち残るは鮫島と、側近のナンバー2のみとなった。
とてもゲームを続けてはいられず、菅井の身体から手を退け、後ずさりで施術台を離れる鮫島と、なおも弾を装填した状態で、ライフルを構え、じりじりと詰め寄る茜と土生。
そして施術台の横まで進んだところで茜が目で合図を送ると、ライフルを下ろした土生が、横たわる菅井の手足の拘束を一つずつ解いていった。
その土生に代わって、すかさず松田が後列から一歩前に出て、陣形は崩さない。
そして土生は拘束の解けた菅井を抱き起こすと、
「ゆっかー、しっかりして!大丈夫?」
「う、うん…何とか…」
「よかった…!ハウスに帰ったら、すぐに身体を洗浄してあげるから、もう少しだけ辛抱して…!」
と、菅井に肩を貸し、施術台から下ろしてやる土生。
「く、くそっ…!」
陥落寸前まで追い詰めた獲物が目の前で保護される様を口惜しそうに眺める鮫島、そしてナンバー2。
当の本人たちは形勢逆転で大ピンチだ。
「お、おのれぇ…」
と唇を噛む鮫島に対し、逆上したナンバー2が、
「く、くそぉっ…!こうなったら…!」
「バカっ!よさんか!」
パァァァン…!
こうなればやぶれかぶれだとナンバー2が胸ポケットに手を入れた瞬間、茜のライフルが、容赦なく、豪快に火を噴いた。
「ぎゃぁっ!」
悲鳴を上げて倒れるナンバー2と、それを見て立ちすくむ鮫島。
ナンバー2が握り損ねた拳銃が床に転がると、それを足払いで部屋の隅にやり、なおもライフルを構えたまま、じりじりと間合いを詰める茜。
その眼は鬼のように鋭く、
「さぁ、おとなしく降伏しなさい。でないと、今みたいにアンタも痛い目に遭うわよ…?」
「くっ…な、なぜだ…!どうしてここが分かった…?追跡は一切させなかった…貴様らにこの隠れ家を見つける手段はなかった筈だ…!」
と戸惑う鮫島に対し、茜はニヤリと笑って、
「あれをご覧なさい」
と、背後で援護に加わる最も小柄な女、森田ひかるを示した。
鮫島の視線が向いたところで、サッと腕を横に伸ばす森田。
すると、どこからともなく一羽の鷹が割れた窓から飛び込んできて森田の細い腕に留まったではないか。

(…!?)
ハッとする鮫島をよそに、
「よしよし…いい子だね、ファビ丸〜♪」
と慣れた様子で、その鷹、ファビ丸の頭を撫でる森田。
答えを察し、
「チッ…!」
と舌打ちする鮫島に答え合わせをするように、
「その通り…友香を連れ出した車を、あのファビ丸ちゃんに追ってもらったのよ。発信器付きでね」
「くっ…」
「追っ手を気にしてたみたいだけど、さすがに空を飛ぶ鳥にまでは目が行かなかったようだね!」
と、してやったりの森田。…とファビ丸。
そして、さらにじりじりと茜に詰め寄られ、とうとう背中が壁に当たった鮫島。
振り返って覗いた窓の外では、番犬として庭に放っていたドーベルマンが横たわっているのが見えた。
松田が、
「あの厄介そうなワンちゃんたちは麻酔銃で眠らせたわ。それに門番も既に捕縛済み。頼みの高圧電流も電源を止められちゃ、機能しないわね」
と自慢げに言う。
「お、おのれ…」
「さぁ、チェックメイトよ」
「く、くそ…これまでか…」
ライフルを構え、視線を逸らさない怒りの茜。
一瞬にして主導権を奪われ、追い詰められた悪魔に対し、女たちのとった行動は…!
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(※)
惰性で「NEXT」を押すと必然的に「捕縛する」編に進みますので、「痛めつける」編を希望の方は、焦らずに落ち着いて、一度「INDEX」に戻ってください。