太陽戦隊ヒナタレンジャー ―虹色の戦士たち―













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episode-9 『恐怖の蟻地獄!地底への招待状!』
episode-9_2-1 【ANOTHER】蟻地獄に落ちた菜緒、美玖、好花の末路(恥辱編)
「齊藤京子が蟻地獄の中に呑み込まれた」

 そんな衝撃の知らせを受けて、現場である北街区幼稚園に急行した小坂菜緒、金村美玖、松田好花の三人。
 到着後、まずはその旨をヒナタベースに報告してきた潮紗理菜と合流し、詳しく話を聞く。
 内容は概ね、ここ連日、調査中の怪事件そのもの。
 突然、地面に巨大な蟻地獄が発生し、最初は通園バスが転落したが、新入りの保母さんとして幼稚園に従事し、運良くその場に居合わせた京子と紗理菜の機転で、一度は車内にいた全員が無事に地表へ脱出。
 しかし、そこで余震で起き、その揺れに足をとられた幼児が再び蟻地獄に転落し、その子を助けようと飛び込んだ結果、子供を助けたかわりに京子がそのまま穴の底へ引き込まれてしまったらしい。
「私も急いでロープを投げたんだけど間に合わなくて…」
 と、眼下で姿を消した盟友を助け上げられなかったことに悔しそうな紗理菜だが、それが精一杯の行動だったことは伝わる。
「分かりました。あとは私たちが何とかします」
「なっちょさんは子供たちのところへ」
「怖い思いをした子たちを、なっちょさんの笑顔で安心させてあげてください」
 と、紗理菜を建物の中へ帰した菜緒たち。
 その姿が見えなくなってから、改めて、
「あのアリジゴクのモンスターの仕業や。間違いない」
 足元の、すっかり見慣れた蟻地獄の穴を前に確信する好花。
 さらに美玖が、
「京子さん…まさか、あの穴の底で生き埋めになってるなんてことはないよね…?ね…?」
「━━━」
 地中での生き埋め…生身の人間では呼吸困難は必至…想像して、一瞬、暗い目になって沈黙するも、その嫌な想像をかき消すように首を振り、
「もし、そうだとしたら一刻を争う」
「早く助けなきゃ…!」
 そのためには穴の底へ下りるロープが必要ということで、先刻、紗理菜が投じたという足元のロープを拾い上げようと、三人が蟻地獄に背を向けたその時だった。
(…!?)
 また余震…そして、

 …ビュッ…!

「んぐっ…!」
「はうッ…!」
「ぐっ…!」
 ふいに穴の底からロープが三本、空気を裂くように飛んできて、隙を見せた菜緒たちの首筋めがけて、シュルシュルと巻きついた。
 そしてそれがきつく絞まった瞬間、背後の蟻地獄へ引きずり込むように加えられる力。
「な、なに…?」
「誰ッ…!」
 三人が三人とも苦しさに顔をしかめ、慌てて振り返ると、いつの間にか蟻地獄の底に、あのアリジゴクのモンスターが上半身だけ地中から這い出し、その大きな目でこちらを見ていた。
「シュワシュワシュワシュワ…」
 という不気味な鳴き声…そして、
「女ども…貴様ら、ヒナタレンジャーだな?嗅ぎ回っているところを見つけたら蟻地獄に引きずり込んで始末しろとイグチ魔女様からの命令だ!」
 声を上げたそのモンスター、アントリオンの胸部から伸びる三本のロープ。
 どうやら標的を捕獲し、蟻地獄の中へ引きずり込むために内蔵された機能で、捕獲後は体内で巻き取っていく仕様。

 カラカラカラカラ…

 とアントリオンの体内から滑車の回るような音がするとともに、
「く、くぅっ…!」
「ま、まずいッ…!」
 首を締め上げられたまま、ズルズルと蟻地獄の淵へと引き寄せられていく三人。
 そして菜緒が、
「み、美玖…!好花…!変身よ…!」
「オ、オッケー…!」
 とにもかくにも人間体のままではどうしようもない…首の絞まりで呻きつつも腕を交差し、ヒナタレンジャーに変身しようとする三人。…だが、
「そうはいかん!いでよ、ガーナ兵っ!」
 穴の底からの号令とともに、どこからともなく現れ、三人を包囲したヒラガーナの雑兵たち。
 一斉に群がってクロスしようとした三人の腕、計六本をあっという間に掴み上げて変身を妨害し、それと同時に、アメフトみたく数人がかりで三人の身体を蟻地獄へと押す出す。
 それによって、
「くっ…し、しまったッ…!」
 その押しに負け、まず美玖がズルズルと斜面を滑落。
 続いて好花も、
「こ、このッ…!きゃッ!」
 イタチの最後っ屁みたく、取っ組み合うガーナ兵のうち一体を道連れにはしたものの、美玖に続いて斜面を滑落。
 一度、足を取られて滑り落ちると、なかなか起き上がれないのが蟻地獄。
 しかも、斜面を滑り落ちていくうちに首に巻きついていたロープが身体にも巻きつき、もう身動きすらとれない二人。
 こうして地表に残ったのは菜緒一人…土俵際の粘りで懸命に踏ん張るも、穴の底から、
「えーい!そいつも早く落とせッ!」
 ロープが雁字搦めで巻きつき、ボンレスハム状態になって転がり落ちてきた美玖、好花を相次いで捕獲しながらガーナ兵たちに発破をかけるアントリオン。
 そして、ガーナ兵たちの息を合わせた一斉タックルに首に巻きついたロープの引く力が合わさった瞬間、
「きゃッ…!」
 とうとう菜緒も蟻地獄に転落…。
 滑落中は受け身を取るのがやっと…先の二人と同じく、首に巻きついたロープが身体にも巻きつき、人間ボンレスハムとなったところで行き着く先はアントリオンの懐…。
 まず好花を、そして美玖を次々に地中に引き込み、
「フフフ…お前もだ!地中に構える我がアジトに招待してやるぞ!」
「ん、んぷッ…がぁぁッ…!」
 その端正な顔が土にまみれ、みるみる地中に沈んでいく菜緒の身体…。
 そして最後はアントリオン自身もゆっくり地中へ沈んでいき、頭頂部の角の先端まで沈んだところでようやく、周囲の余震は静かに収まった…。

 ……

「くっ…!くっ…!
「くっそ…くぅぅッ…!」
「は、外しなさいよ。これぇッ…!」
 地中に造られたアントリオンのアジト内に響く奮闘の声、そして拘束具を揺らす音…。
 そして、その様子に、
「フフフ…いい気味だわ。アンタたち」
 と笑いが止まらないのは報告を受けて現れたイグチ魔女。
 小坂菜緒、金村美玖、松田好花…目障りな戦士たち三人を横並びで磔にした壁は、彼女にとって壮観この上ない。
 ツカツカとヒールブーツを鳴らして上機嫌に歩み寄り、
「あらあら…可愛いお顔が土まみれじゃないの。払い落としてあげようかぁ?フフフ…♪」
「くっ…さ、触るなぁ…!」
 妖しげな長い爪を携えた指先で頬をパンパンと払われ、悔しそうな菜緒。
 憎きヒラガーナの大幹部が眼前にいるにもかかわらず身動きがとれない屈辱…両手を広げて留める拘束のせいで変身も出来ない。
 そんな三人を前に、
「フフフ…よくやったわ、アントリオン。あとで褒美をあげるとして、アンタは引き続き、コンビナート破壊計画を進めなさい」
「はい!」
 指示を受け、一礼とともに下がっていくアントリオン。
 そこで初めて、
「コ、コンビナート破壊作戦ですって…!」
「そんなこと…させるものかぁ…!」
 と表情が強張る菜緒たちだが、
「うるさいわね。その壁から離れることも出来ないアンタたちには関係ない話よ」
 と一蹴したイグチ魔女は、さらに、
「コンビナートより、今は自分の心配をしたらどうかしら?お三人さん…♪ただ壁に磔にしただけでこの私が満足するとでも思ってるのかしら?」
「な、何ですって…?」
「何をする気…!?」
 警戒した目になる菜緒たちを前に、ニヤリとした笑みの後、

「いでよッ!オヒサマっ!」

 召喚の言葉とともに、宙に浮き上がった魔法陣…そして、その魔法陣の中から登場した謎の生命体『オヒサマ』…。



(な、なに?コイツ…)
(不気味すぎる…)
(う、宇宙人…?)
 と三人が抱いた感想も無理はない。
 一見、エイリアンのような外見のその生命体はヒラガーナに与する悪の天才科学者、Dr.アモンが生み出した、別名「拷問アンドロイド」。
 それをイグチ魔女の口からも聞かされ、
「ご、拷問用アンドロイド…?」
 聞き馴染みのない単語に困惑する菜緒たちだが、イグチ魔女は笑って、
「シンプルな見た目だけど、性能は折り紙付きよ。さっき別室で、京子の身体を使って実証済みだから…♪」
「な、何ですって!?」
「イ、イグチ魔女っ!アンタ…京子さんに何を…!」
 ふいに飛び出た先輩の名に憤る美玖と好花だが、
「あら?気になる?じゃあ、見せてあげるわ…♪大丈夫。まだちゃんと生かしてあるから…♪」
 そう言ってイグチ魔女が、左右の人差し指で宙に描いた四角形…まるでプロ野球のリクエスト要求のような手つきを見せると、持ち前の超能力によって、その描いた四角の中に映像が投影される。
 そこには、なんと…。

「あぁぁッ♪あぁッ♪き、気持ちいいッ♪もっと!もっと後ろから激しく突いてぇぇッ♪」

「━━━」
 投影された凄惨な映像に思わず表情が固まる三人。
 映しだされた齊藤京子は既に菜緒たちの知っている姿ではなく、全裸で四つん這いというあられもない状態で、さらに、その背後から、イグチ魔女愛用の性欲発散用ガーナ兵が股に生やした巨根をひたすらに打ち込まれる光景…。



 それを嫌がる様子もなく…いや、むしろ悦びの声と表情で求めて乱れる先輩の姿は、後輩の立場からすれば絶句する以外にリアクションの選択肢がない。
 そんな菜緒たちに、
「フフフ…このオヒサマを使って、短時間でたっぷり調教してあげたからね。ご覧の通り、京子はもうすっかり性の虜よ…♪」
「━━━」
「こらこら。そんな引いた顔してたら京子が浮かばれないじゃない。京子も京子なりに、精一杯、虚勢を張って頑張ってたんだから。今のアンタたちみたいに…♪」
 そしてイグチ魔女は、さらに言葉を続け、
「今にアンタたちも同じように豹変するわよ?このオヒサマにかかれば、お前たちヒナタレンジャーですら淫乱化させるのは朝飯前…♪」
「ふ、ふざけるなッ!」
「私たちのことを愚弄するのもたいがいにしなさいッ!」
「そんなもので何が出来るというのッ!」
 聞き捨てならないとばかりに猛反論の三人に対し、

「そう…そこまで言うなら試してみる?」

 そういう態度を待ってましたとばかりに告げられた開戦の合図…。
 反論したことで、おのずと自分たちの退路を断った三人に対し、望むところとばかりに微笑んだイグチ魔女は、
「じゃあ、まず手始めに、基本データの採取からね」
「き、基本データの…採取…?」
 揃って怪訝そうな表情になる三人に対し、
「そんな警戒しなくて大丈夫。京子にもしたことよ。すぐに終わるわ」
 と言ったイグチ魔女だが、その後すぐに付け足した、

「まぁ、中には少し恥ずかしい思いをしちゃう娘がいるかもしれないけど…♪」

 という補足が、やけに意味深…。
 そして緊張した面持ちで黙り込んだ三人の顔を順に眺め、
「じゃあ…まずはやっぱり、リーダーの小坂菜緒。アンタから始めようかしらねぇ?」
「くっ…!」
 イグチ魔女と目が合い、警戒心を強める菜緒。
 そして、イグチ魔女が、

「ヘイ、オヒサマ。まずはこの娘からデータを採取して」

 と菜緒を指差しながら命じると、今の言葉が通じたのか、大きな目をチカチカ光らせたオヒサマ。
 そして、つんつるてんの頭頂部から、細い触手を二本、生やして、その先端を磔の菜緒の左右のこめかみに付着させる。
「くっ…な、なにッ…?」
 何が起きるか見当もつかず、思わず身構えた菜緒だが、付着した触手は特に痛みもなければ刺激もなく、ただひんわりとしたパッドが貼りついた程度の感覚しかなかったが、当のオヒサマは、それによって、

「データ収集中…データ収集中…」

 と機械音声で繰り返している。
 その様子をチラチラと横目で確認しては、
(な、なに…?)
(何をしてるの…?)
 と不審がる美玖と好花だが、彼女たちも明日は我が身…。
 やがて、データ収集の完了を告げるオヒサマの目の点滅を確認したイグチ魔女。
 ニヤリと笑って、
「フフフ…これでもう、ヒナタレンジャーのリーダーであるアンタの性事情は丸裸よ…♪」
「せ、性事情…?」
 その言葉に、ヒナタレッドに変身せずとも顔が真っ赤になった菜緒。
「バ、バカじゃないの?何を言ってるの…アンタが私の何を知ってるというの?」
「ふーん…じゃあ、試してみる?」
 と、さっきから何かと思わせぶりなイグチ魔女。
「ちなみにこれは、さっき、京子の時にもした質問。ある意味、公正な手順だから文句は言わないでね」
 と前置きをした上で、

「ヘイ、オヒサマ。この娘が最近、一人でコソコソ、エッチなことをしたのはいつ?」

(はぁ…?)
 当の菜緒が呆気にとられる何ともくだらない質問。…だが、それを問われたオヒサマは目をチカチカさせ、

「およそ三ヶ月前…自室で…指を使って…」

(…!?)
 ぎょっとした表情になる菜緒と、かたや、ぽかんとした表情になる美玖と好花。
 その結果に、イグチ魔女はクスクス笑いだし、
「へぇ…♪三ヶ月って、けっこう前じゃない。普段、一人ではしないタイプなのか、それともわざわざ一人でしなくても発散させてくれる相手がちゃんといるのか…♪」
「バ、バカなこと言わないでッ!」
 かき消すように声を張り上げる菜緒だが、その顔はまたもや変身後のように真っ赤…事実と受け取られても仕方のないほどの動揺だ。
 その様子に満足げなイグチ魔女は、続いて、
「じゃあ、次は…松田好花。アンタにしようかしら」
「くっ…!」
 オヒサマを従えて目の前に移動してきたイグチ魔女を牽制するように睨みつける好花だが、所詮、磔の状態では意味がない。
 そして好花も、菜緒がされたのと同様、オヒサマが頭頂部から生やした二本の触手をこめかみに付着させられ、データを収集される。
「い、嫌ッ…は、外して…!くっ…くっ…!」
 懸命に首を振るうも吸着した触手は落とせず、それどころか、
「あらあら。その暴れっぷり…声に出されたら困るようなデータがあるってことかしらぁ?これは期待大ねぇ…♪」
 元々の性悪な性格にさらに拍車がかかるイグチ魔女だが、一方で、次を待つ三人目、金村美玖の顔がみるみる青ざめていく様子も横目でしっかりと確認。

(どうやら声に出されて本当に困るのは、この娘より、あの娘の方みたいねぇ…♪)

 と推察するも、今はまだ触れずに泳がせておく。
 そして再度オヒサマの目が点滅し、好花のデータ収集も完了。
 菜緒と同様、

「ヘイ、オヒサマ。この娘が最近、一人でコソコソ、エッチなことをしたのはいつ?」

 と、その卑猥な内容の質問を、さも当たり前のような顔をして問うと、オヒサマは目をチカチカさせて、

「一週間前…営み中、恋人の見てる目の前で…」

「ちょ、ちょっとッ…!」
 予想の斜め上をいく結果発表に、すかさず、
「ち、違うってッ!あれは彼に『見せて』ってしつこく頼まれたから仕方なく…!」
 つい我を忘れ、言い訳を叫んでしまう好花だが、それを口にすることで、オヒサマのデータ収集能力の精度を認めたようなもの…。
 それを聞いたイグチ魔女は、菜緒の時以上にクスクスと笑って、
「だからといって恋人の見てる目の前でオナニーするところ見せつけるなんて出来るぅ?本人も、ある程度ノリノリじゃないと出来ないわよ?まぁまぁ、いいじゃないの。夜の方も仲睦まじいカップルということで…お幸せにね♪」
「うぅ…」
 痛烈な皮肉を浴びせられ、珍しく、ぐうの音も出なくなる好花。
 楽しげなイグチ魔女を除き、瞬く間に地獄のようにギクシャクした空気になっていくアジト内。
 自然と菜緒は好花の方を見れなくなったし、逆に好花も菜緒の方を見れない…そして、そんな二人の中心で磔にされている美玖は完全に顔面蒼白…。
 その青ざめっぷりは、
「あらあら…アンタ、ヒナタブルーだったっけ?違うわよねぇ?」
 とイグチ魔女にからかわれるほど…。
 そして、
「さーて…じゃあ、最後はアンタよ。金村美玖」
 と、再びオヒサマを従えて移動し、
「フフフ…どうやら、絶対に知られたくないことがあるみたいねぇ?その澄ました顔の裏で、いったいどんな性事情を秘めているのか楽しみだわ…♪」
 ついに巡ってきた答え合わせの時…。
 先の二人と同様、イグチ魔女の命令に従い、羞恥の狭間へといざなう触手が伸びてきた時点で早くも、
「い、嫌ッ…!やめてッ…!やだッ…や、やめてってばぁッ…!」
 と、繋がれた手足を暴れさせる美玖。
 その後も、
「わーッ!わぁぁーッ!」
 と声を張り上げるも、
「無駄よ。いくら声を張り上げても、オヒサマのデータ収集は脳波から。声を枯らすだけだから無駄なことはやめなさい。子供じゃあるまいし…」
 とイグチ魔女に呆れられる始末。
 その幼稚な抵抗も虚しく、これまでと同様、

「データ収集中…データ収集中…」

 と機械音声が流れるが、それが何度もリピートされるうちに、ふと、
「…何か、アンタのデータを取る時間、妙に長くない?そんなに膨大なデータ量なの?アンタの性事情って」
「くっ…!」
 思い当たる節があるのか、かァッと赤面する美玖。
 そして先の二人の倍近くの時間を費やし、ようやくオヒサマの目が点滅し、収集完了の合図。
「さーて…それじゃ、聞いちゃおうかしらねぇ…♪」
「や、やだッ!やめて!お願いッ…!」
 と取り乱す美玖などガン無視で、

「ヘイ、オヒサマ。この娘が最近、一人でコソコソ、エッチなことをしたのはいつ?」

 菜緒、好花に続き、とうとう問われてしまった質問。
 それを受け、目をチカチカと点滅させたオヒサマは、

「昨夜。しないと寝れない体質のため、昨夜にかぎらず、ほぼ毎晩している…」

「嫌ぁぁぁッ!言わないでぇぇッ…!」
 と気が狂ったように絶叫しても、もう後の祭り…。
 その仰天の結果に、イグチ魔女も
「アハハ♪毎日だってッ!星を守ったりオナニーしたり、毎日、大変ねぇ?アンタ。それにしたって毎晩とか傑作なんだけどッ♪」
 そんな嘲笑の高笑いに、青ざめていた顔色が一転し、超がつくほどの赤面になっていく美玖。
 極めつけは、そんな美玖の眼前に顔を近づけ、

「ほら…いつもしてるオナニー、私にも見せなさいよ。アソコ弄りながら『ヒナタイエロー改め、スケベイエローです!』って自己紹介できたら命ぐらいは助けてあげるわよ?」

「く、くぅぅ…」
 屈辱の命乞い強要…。
 続いて好花の前でも、

「ねぇ、変態グリーン。先週、彼氏に見せてあげたオナニー…せっかくだから私も見たいなぁ…♪是非ここで見せてくれないかしらぁ?」

「う、うるさい…見せるワケないでしょ…!うぅっ…」
 目を逸らすしかない好花。
 そして最後は菜緒の前にも移動し、

「どうやらリーダーのアンタがこの中で一番まともだったみたい。…とはいえ、アンタだって三ヶ月前、一人でコソコソ、人目を忍んでオナニーしてたことは事実…♪してたってことは、当然、やり方も知ってるってことだからねぇ?ねぇ、そうでしょう?ご無沙汰レッドぉ?」

「こ、このっ…!」
 いっそ殴りつけてでも塞いでやりたい耳障りな口だが、どうすることも出来ない菜緒。
 いや、それどころか、その反抗的な目が反感を買ったようで、菜緒にかぎり、追加で、

「ヘイ、オヒサマ。その三ヶ月前にしたオナニーの時、小坂菜緒はちゃんとイクところまでしたのかしら?」

「くっ…へ、変なこと聞くなぁッ…!」
 と声を上げて遮ろうとしても無駄な抵抗…。
 目の点滅とともに、

「イッた…しかも二回…」



「━━━」
 抜き取ったデータを参考にした信憑性に自信アリな暴露に言葉を失う菜緒と、かたや、
「アハハ♪一回じゃ物足りなくて二回もイッたのね?だったら前言撤回。リーダーのアンタがこの中で一番むっつりね♪今日からむっつりレッドと名乗りなさいよ、アンタは」
 まるで水を得た魚のような怒涛の煽り…そして、
「まったく…この感じだと、汚れを知らないような純真無垢な娘はヒナタレンジャーには一人もいなさそうねぇ?ねぇ、そうでしょう?変態三人衆…♪」
「━━━」
 そして、早くもメンタルに重傷を負わされた三人に、さらに絶望を与える一言が待っていた。

「ふふっ…♪今のはほんの小手調べ…♪ただ単純に、最近いつオナニーしたかを確認しただけに過ぎないわ。本題はここからよ、アンタたち…♪このオヒサマを使って、京子みたいに、三人ともたっぷり調教してあげるから…♪」



(つづく)

■筆者メッセージ
長くなりそうなので一旦ここまで。
次回は調教編です。

※前話の齊藤京子編からの続きっぽい感じになったため、高橋未来虹編のナンバーを変更&齊藤京子編を一部改題しました(内容はそのまま)。
鰹のたたき(塩) ( 2024/09/23(月) 01:24 )