episode-9_3 【ANOTHER】急襲されて捕らわれた高橋未来虹の末路
「こちら高橋!久美さん、聞こえますか!」
胸元の無線バッジを持ち上げ、声を上げる高橋未来虹。
すぐさま、
「はい、こちら久美。どうぞ」
と応答があったので、
「犬が…犬が、突然、鳴き始めました!」
「場所は?」
「ヒナタベースの東、最近できた『ジョイフルラブ』というスーパーの前です!」
指示された通り、山口陽世から借り受けた犬を連れて街を走り回っていた高橋美来虹に訪れたアタリの目。
それと同時に、
ゴゴゴゴっ…!
激しい揺れの襲来に、
「あッ!じ、地震ですッ!地震が来ましたッ!」
慌てて早口になりながら、重ねて報告。
久美の予想通り、どうやら犬が不自然に吠えだすのは怪しい地震の、そして、ここ連日の巨大蟻地獄が出来上がる予兆ということで間違いなさそうだ。
バッジから、久美の声で、
「すぐに菜緒たちを向かわせる!未来虹は至急そこから避難!」
と指示され、
「は、はいッ…!」
返事をして、ぐらつく地面を踏みしめ、背を向けて駆け出す未来虹。…だが、次の瞬間、
ピシッ…ピシピシッ…!
(なっ!?)
駆ける未来虹の眼下、ちょうど股下のアスファルトに亀裂が入るのが見えたと同時に、
ゴゴゴゴっ…!
「きゃぁッ…!」
まるで開閉式の落とし穴が開いたかのごとく、それまで踏みしめていた地面が無くなり、まるでイリュージョンで消えるように地割れの中に転落した未来虹。
地割れで開いたアスファルトの下は土。
そこに身体を打ちつけた痛みを感じるヒマもなく、みるみる生まれる土の斜面をズルズルと滑落していく。
「くっ…くぅッ…!」
何とか身体を翻し、高身長ゆえの長い手足を掻いて斜面の中腹で踏みとどまろうとするも、上から次々に流れてくる土砂で踏ん張りが利かない。
これがまさに、もがけばもがくほど落ちていく蟻地獄の特性で、たちまち見た目がイケてた隊員服も土まみれになっていき、口の中にまで砂の粒が入ってくる。
「んぷッ…!ぷはぁッ…!」
顔に降りかかる土砂。
その声を聞いてか、胸元のバッジから、
「み、未来虹ッ!?どうしたの!?未来虹ッ!」
と久美の声が聞こえても、もはや返事をしている余裕すらない。…いや、それどころか、斜面をもんどりうって滑落してるうちに、その無線バッジ自体も外れてどこかへ飛んでしまった。
依然、踏みとどまることが出来ず、助けも呼ぶことも出来なくなって万事休すの未来虹。
やがて、その蟻地獄の底から、
「シュワシュワシュワシュワ…」
と聞き馴染みのない不気味な鳴き声とともに、この巨大蟻地獄を作り出した張本人のモンスターが姿を現し…。
……
「…ほら、起きなさい。起きなさいよ、ほらっ」
「…うぅ…」
肩口を執拗に棒のような物で小突かれてようやく、気絶から目覚めた未来虹。
(こ、ここは…?)
ぼんやりとする視界で周囲を見渡すも、そこは見覚えがない部屋…そして、どうも身体の自由が利かないと思ったら、両手は束ねられて頭上に吊り上げられ、さらに、いつの間にか両足首に取りつけられている謎のリングがものすごい重さで、その自慢の長い脚を全く動かせない。
「くっ…くっ…!」
懸命に身体を揺する未来虹だが、両手、両足ともびくともせず、そこに、
「無駄よ。手を縛る糸は私の妖力で作り出した特殊繊維の糸で並の人間がいくら足掻いても切れやしないし、足首につけたリングは左右で合計1トン。下手に動こうとしたら、逆の膝から下がもげちゃうわよ」
と嘲笑うような女の声。
ムッとして目をやると、そこにいたのは、妖艶なコスチュームにマントを纏ったけばけばしい女…。
彼女が、宇宙海賊ヒラガーナの大幹部・イグチ魔女であることを、日頃、前線に出ることのない未来虹は知る由もなかったが、それでも、その独特の威圧感から只者ではないということは察した。
しばらくの間、目を見合って対峙…そして、なおも必死に抵抗を試みるも、出来たことは、その細いウエストを誇る胴体をクネクネを左右に揺らしただけ…。
たまらず、
「は、外してよ。これッ…!」
と声を上げる未来虹に対し、イグチ魔女はクスッと笑って、
「そうねぇ…何処にでもいるただの女の子なら別に外してあげてもいいんだけど…」
ツカツカとヒールを床に打ち鳴らしながら棒立ちの未来虹に近寄り、
「その妙な服装…ただの通りすがりで運悪く蟻地獄に落っこちちゃったドジな女の子には見えないのよねぇ…」
「━━━」
ギクッとしたように押し黙る未来虹。
確かにイグチ魔女の言う通り、全身が土まみれとはいえ、どこででも見かけるような格好とはいえない未来虹の服装。

「それ、隊員服でしょ?そして、そんな隊員服を着て街を歩いていたということは、あなた…もしかして、ヒナタレンジャーの連中の仲間なんじゃないの?」
「━━━」
返事をせず、ぷいっと目線を逸らす未来虹だが、そのリアクションは、かえって図星と認めたようなもの。
イグチ魔女も、それで確信を持ったようで、
「フフフ…これは願ってもない幸運。つまり、お前の口を割らせれば、ヒナタレンジャーや佐々木久美の居場所が分かるというワケね…♪」
「くっ…!」
まずい流れを瞬時に悟り、再び身体を揺すりだす未来虹だが、それは、かえって動揺していることが丸分かりで悪手…。
そして、そんな未来虹の耳元に口を寄せ、
「さぁ、どうする?連中の隠れ家がどこにあるか白状するなら命だけは助けてあげてもいいけど…?」
「ふざけないでッ…!い、言うワケないでしょッ…!」
キッとした目で言い返すも、
「ふーん…言うワケないってことは、つまり、それがどこにあるか、知ってることは知ってるってことよねぇ?」
「━━━」
焦るあまり、こんな簡単な誘導尋問にまで引っかかる始末…。
凡ミスにほんのり赤面する未来虹をよそに、イグチ魔女はクスッと笑って、
「そうと分かれば話は簡単…少々、痛めつけてでも、絶対に聞き出さないとねぇ…♪」
「…や、やってみなさいよ…どんなことをされても…たとえ、この命を奪われようと、私は何も喋んないからッ…!」
と、覚悟を決めて言い放った精一杯の強がり。
普段、通信係が持ち場ではあるものの、ヒナタベースに従事する以上、ある程度の訓練は受けてきた未来虹。
そこに元来の負けん気の強さも相まって、ヒナタレンジャーの戦士たち顔負けの眼力を見せるも、今度は、その目を向けられたイグチ魔女にも火がつき、
「フフフ…おもしろい。そこまで言うのなら、その覚悟、本物かどうか実際に確かめさせてもらうわよ…♪」
その不敵な笑みに、棒立ちのままながら身構える未来虹。…だが、何か仕掛けてくると読んだ予想は外れ、スッとマントを翻して背を向けたイグチ魔女。
再びカツカツとヒールを打ち鳴らして部屋の出口に歩みを進め、そして、出ていく寸前に、もう一度、振り返って、
「少しの間、そのまま待ってなさい。いいものを持ってきてあげるわ…♪」
「━━━」
いいものと言っても、まさか美味しいお茶菓子と紅茶のセットが出てくる筈がない。
思わず、ごくっ…と息を呑んだ未来虹をよそに、イグチ魔女はその思わせぶりな一言を置いて颯爽と部屋を出ていった。
……
それから10分ほどが経っただろうか。
ふと、部屋の外から、
ゴロゴロゴロゴロ…
と“何か”を転がして運んでいるような音が聞こえてきた。
さらに、続いて、
「ほら、さっさと運びなさいよ。ホント、ノロマなんだから…」
今のは間違いなくイグチ魔女の声。
そして、その謎の音はどんどん近づいてきて、やがて、この部屋の出たところ…もう、すぐそばのところまで来た。
(な、何…?何が運ばれてきたの?)
と、依然、キレイな一本線のような棒立ちのまま、怪訝な顔になる未来虹。
そして、まずイグチ魔女が、
「ふふっ…おまたせ…♪」
と笑みを浮かべて再登場し、その後ろに運び込まれてきたのは、何やら水車のような怪しいマシーン…。

それを雑兵のガーナ兵たち数人がかりで真ん前まで持ってこられ、思わず、
「な、何よ。それ…」
真意が掴めないまま、警戒心だけ増して睨みつける未来虹に、
「フフフ…これはね。『ブラッシュホイール』といって、一見、手漕ぎの発電器のようにも見えるけど、ところがどっこい、我々ヒラガーナが誇る悪の天才科学者、Dr.アモンが生み出した立派な科学兵器よ」
「か、科学兵器…?」
そのおっかないフレーズに、一滴、冷や汗が頬を伝った未来虹に対し、イグチ魔女は語り口調になって、
「以前、まだ私たちがこの星に目をつける前のこと…東の銀河の最果てに『ふるっぱー』という小さな星があってね。その星を我々の領地にしようとした時に、その星の住人が数人、我々に激しく抵抗してきたの」
「そ、そんなの当たり前よ…!自分の住む星が侵略されて抵抗しない人なんているワケないでしょ…!」
「まぁ、最後まで聞きなさいよ」
とイグチ魔女は未来虹の正論を遮り、
「抵抗してきた連中は計七人。生意気にも『フルーツジッパー』と名乗って、それぞれにモチーフの色があって…そう、まさに今のヒナタレンジャーみたいな感じかしら。なかなかしぶとかった上、戦いでは妙な術を駆使してくる連中で、少し手を焼いたわ。そして、その邪魔な連中を一網打尽にするためにアモンが開発したのがこの機械…♪」
手元に置かれたその機械を、まるでペットのように撫でながら、
「そのフルーツジッパーと名乗る連中は、なかなか手強い反面、特異な体質をしていて、生まれつき、肌の感度がすごいの。ちょっとくすぐられただけで飛び上がるほど感じちゃうような…つまり、それが弱点というワケ。そして、そのことを突き止めた私たちは、その弱点を突くことで一人ずつ生け捕りにして、そして最後、制圧記念日には処刑と題して、一人ずつ、この機械の上に跨がせてやったの」
「ま、跨がせた…?」
チラッと正面に置かれた機械に目を向ける未来虹。
跨がせる…それはつまり、中央の車輪のようになっている部分を股下置いて立たせたということか…?
なおもイグチ魔女は思い出語りを続け、
「跨がせたら、あとはスイッチを押すだけ…♪これで、あれだけ生意気に楯突いてたフルーツジッパーの連中は、ものの数分で次々に白目を剥いて狂い死に…♪あっけなく天に召されていったわ。中には、泣きわめいてオシッコを漏らしながら逝っちゃった娘もいたわね。そんな、確かな実績がある機械なのよ。これは…♪」
「━━━」
今の話…要約すると、かつて、とある小さな星を侵略した際、抵抗した勇敢な先住民たちを捕らえ、この妙な機械を使って処刑したという、ヘドが出るような回想話…。
「ア、アンタたち…どれだけクズなの…!」
通信係の未来虹ですら憤激するような鬼畜の所業に、先輩たち顔負けの目つきでキッと睨みつけてやっても、イグチ魔女は鼻で笑って、
「余計なお世話ね。我々の邪魔をする者は死あるのみ…この星におけるヒナタレンジャーや佐々木久美もまさにそれよ。そして、そのためには、是が非でもアンタに連中の居場所を吐いてもらわないとねぇ…♪」
「い、言わないって言ってるでしょッ!」
と声を荒げる未来虹だが、
「さぁ、どうかしら…♪威勢の良いことは、この機械に耐えてから言ってちょうだい」
そう言って、傍らのガーナ兵たちにアイコンタクトを送るイグチ魔女。
それを受けてガーナ兵たちは、再び足元に置いたその妙な機械、ブラッシュホイール(ハケ車輪)を協力して持ち上げ、未来虹の中途半端に開いた脚の間へ設置しようとしてくる。
「く、来るなッ…」
と声を上げても無駄…そして慌てて脚を閉じようにも、足首に装着された超重量リングによって脚が思うように動かない。
こうして、為す術なく、股下に魔の兵器を設置された未来虹。
「くっ…!くっ…!」
先ほどの胸糞の悪い語りの中でも、まだ、この機械がいったいどういう動きをするかまでは教えてもらっていない。
だからこそ不気味で、それがまた恐怖心を煽ってくる。
みるみる顔が強張る未来虹をよそに、
「さーて…それじゃあ、起動させてみようかしら♪…大丈夫。例のフルーツジッパーの連中みたいに生まれつき全身が敏感肌という特異体質じゃないかぎり、死ぬことはないと思うから…♪」
そう言って、いよいよイグチ魔女は起動スイッチに指を添え、その機械を稼働させた。
その瞬間、まずは、ウィィィン…と機械から鳴り響く起動音。
そして、カタカタ…カタカタ…と音を立て、ゆっくり回り出した車輪の部分。
それが次第にスピードに乗って回転が滑らかになるにつれ、スポークの本数ぶん、先端に取りつけられたハケが、未来虹の股の下を次々にかすめてすり抜けていく。
それに対し、唇を真一文字に縛って何も声を発さない未来虹。…だが、しばらくしてイグチ魔女が、
「もう少し右なんじゃない?位置がズレてるわ」
とガーナ兵に指摘し、それを受けてガーナ兵たちも機械を数センチ横にズラして微調整。
すると、それを機に、
「くっ…!くぅっ…!」
それまで堅く結んでいた唇から、ふと、小さく漏れ出た未来虹の吐息。
「ほら、やっぱりズレてた…♪ちゃんと“いいところに”当ててあげないとねぇ…♪」
と、してやったりの笑みを浮かべるイグチ魔女は、さらに、両脚に計1トンの重石がついているにもかかわらず、脚がぷるぷると震えだした未来虹の反応を見逃さず、
「あらあら…意外と良い反応じゃないの♪まだ最初のうちは“隊員服の上から”にしてあげてるのにねぇ…♪」
確かにイグチ魔女の言う通り、今、ハケが当たっているのは土まみれの隊員服の上から。
しかし、それでも回転数がどんどん増していくハケ車輪が、きわどい角度かつピンポイントな場所を素早くすり抜けていくことで、絶妙な刺激が伝わる。
次第に、
「はぁ…はぁ…!」
と息が乱れだす未来虹。
内心、
(くっ…!な、何なの。このマシーン…!なんて悪趣味な…!)
と思う。…が、事実、それでこうして息を荒くしているだけに強く罵倒できないもどかしさ。
そして、そんなジレンマに陥る未来虹を嘲笑うように、
「さーて…じゃあ、どんどん段階を踏んでいこうかしら。一枚脱いで、次は下着の上からとかどう?」
ニタニタしながら表情を見てくるイグチ魔女に対し、
「バ、バカなこと言わないで…ぬ、脱ぐワケないでしょ…!」
と突っぱねるも、イグチ魔女は笑って、
「残念だけど、今この空間でアンタに拒否権なんて無いから…♪」
笑いながらイグチ魔女が取り出したのは、なんと、光線銃…!
その銃口を向けられてハッとする未来虹に、
「安心しなさい。このガンから出る光線に殺傷能力は無いわ。ただ、そのかわり…♪」
思わせぶりに引き金を引き、撃ち出した光線を未来虹の着ている隊員服に当てるイグチ魔女。
すると、驚いたことに、それまで何も不備なく着ていた隊員服が、突然、ボロボロと繊維が分解されていくではないか。
「なッ…!ちょ、ちょっとッ…!」
地肌の露出に激しく動揺し、慌てだす未来虹に、
「フフフ…これは『ストリップ光線』といって、標的の防具の繊維を分解する効果があるの。これもアモンの発明品だけど、ちまちま脱がせる手間が省けて助かるわ」
と、渾身のドヤ顔を決めるイグチ魔女。
その癪に障る表情に何か言い返してやりたいところだが、残念ながらそれどころではない未来虹。
なぜなら、あれよあれよという間に隊員服が消滅し、下着姿にされてしまったから。
「くっ…み、見るなぁッ…!」
と思わず赤面してしまう未来虹。
ファッションモデルのような抜群のスタイルと長い手脚。
そして何より、ここにきて、これまでの強気な態度とは裏腹な、薄いピンク色の下着の上下が露わになってしまった。
それには思わずイグチ魔女も、
「あらあら…口では生意気ばかり言うくせに、なかなか可愛らしい一面もあるじゃないの…♪」
「くっ…う、うるさぁいッ…!やぁッ…!んんっ、あぁッ…!」
もう一言ぐらい言い返したかったところだが、それを強制キャンセルして悩ましい吐息に変えたのは股ぐらを延々とすり抜けるハケの刺激。
「ほらほら、どうしたの?さっきに比べて、格段に声が出始めてるわよ?」
と指摘するイグチ魔女の言う通り、生地がしっかりとしていた隊員服越しと薄いふわふわ生地のパンティ越しでは、同じ刺激でも威力が全く別物。
「あっ、あっ…!ま、待ってッ…!一回、止めてッ…うぁぁッ…!」
そんな未来虹の変調に、
「あらぁ?あなたもフルーツジッパーだったっけぇ?あの連中と遜色ないぐらい敏感ねぇ?」
と、かつて処刑した生まれつき敏感肌の異星人たちを引き合いに出しての煽りを挟み、そして、
「止めるどころか、さらにレベルを上げてあげるわ♪」
さらに一段階、回転数を上げられたハケ水車。
これには未来虹も、
「くっ…あぁッ…!んっ、んっ…!」
キュッと内股になって悶絶…その様子を見て、
「アハハ♪ほらほら…もっと脚を閉じてみなさいよ。そうしたら、そのキレイな太ももで挟んで車輪の回転を止められるんじゃないのぉ?」
と楽しげなイグチ魔女。
確かに彼女の言う通り…だが、車輪を止めるほど挟むには脚の可動域がわずかに足りない。
可動域を増やすには、計1トンの重りをその細い脚だけでもう少し内側に持ってこないといけない。
生身の未来虹には、まず不可能だが、それでもどうにか脚を突っ張って奮闘。
「く、くぅぅッ…」
「アハハ♪すごい、すごい♪力が入りすぎて、ふくらはぎがパンパンになっちゃって…今にも攣りそうよ?大丈夫ぅ?」
「う、うるさぁいッ…!あっ、あっ、あっ…♪」
やはり無理…重量も然ることながら、絶え間のない絶妙な刺激でそもそも力が抜けてしまう。
そして、力を抜いてしまうと腰が下がり、より的確に股ぐらにヒットしてしまう。
その連鎖の期待して、
「ほら、楽になりなさいよ。力を抜いて、吊られた手でぶら下がるようになっちゃえば?」
と煽るイグチ魔女だが、そうなると、さらに息が乱れそうなのが未来虹自身の見解。
(き、気にしちゃダメ…アソコがくすぐったいけど…心を無にして落ち着かなきゃ…)
と自分に言い聞かせるも、そこに再び照射されるストリップ光線。
次の射抜かれたのはブラ。
光線が命中し、はらりはらりと繊維が分解されるや、
「アハハ♪とうとう、おっぱいが見えちゃったわよぉ♪」
「く、くぅッ…」
無き物にされたブラの下から曝された未来虹の美乳。…だが、そこでヘタに動揺して腰が下がってしまうのが最も危ない。
(こ、腰は…腰は絶対に落としちゃダメ…これ以上、アソコに強く当たると…さすがに声が出ちゃう…!)
と脳内で自分に言い聞かす未来虹。
その結果、乳房を放り出したにもかかわらず、まるで見てくれと言わんばかりに胸を突き出す体勢を強いられ、それはそれで、
「あら、なに?やけに堂々と見せつけてくれるじゃない…別に、そんな大きくもないくせに…♪」
と笑われ、さらに、
「ちょっとアンタ…乳首、勃ってない?もしかして、興奮してるの?」
目を留めたような指摘に、思わずカァっと顔を赤くして、
「ゴ、ゴチャゴチャうるさいッ…!」
耳障りな煽りを慌てて否定する未来虹だが、確かにイグチ魔女の言う通り、先端の突起は心なしか肥大しているように見える。
それを、
(た、勃ってないッ!勃ってないってばぁッ…!)
と懸命に自分に言い聞かせるも、そっちに気を取られたせいで、ふと、
「はうぅッ…♪」
無意識に下がった腰…回転するハケに自らの股を押し当てる形になり、上ずった反応とともに慌てて腰を上げる未来虹の様子に、
「アハハ♪なに?今の声…♪いいわよ、もっとアンアン言っちゃっても…♪」
「い、言うワケないでしょッ…く、くぅぅッ…!」
と唇を噛む未来虹だが、イグチ魔女はクスッと笑って、
「そうやって『言うワケない』なんて言ってる娘に、無理矢理でも言わせたくなっちゃうのが私の性格の悪いところなのよねぇ…♪」
そんな不敵な笑みとともにマントの下から取り出し、未来虹の眼前に突きつけたのは、何やら小皿のようなもの…。
さっきの二の舞にならないよう、腰の位置に細心の注意を払いながら、
「な、何よ。それ…」
と警戒する未来虹に、
「これはねぇ…こうやって、おっぱいにつけて楽しむものよ…♪」
と、まずは自身のコスチュームの胸元に被せて見せ、続いて未来虹の美乳に実際に装着。
それは、いわゆるニップルカップというもの。…だが、すぐにまた取り外し、
「ただし…このままつけても意味がないの。実際、今も、何もならなかったでしょ?ほら、中を見てごらんなさい」
と、そのニップルカップの内側を示すと、何やら取り付け口のようなものが見え、続いてマントの中から妙な小箱を取り出され、それも見せられた。
その小箱の中に入っていたのは、ピンバッジほどの大きさの謎のシリコンが20個ほど…しかも、よく見ると、どれも微妙に形状が違う。
先端が剣山のようなものからイボ状の突起のもの…さらには舌の先端のようなものもある。

そしてイグチ魔女は、ガサガサと箱の中に手を突っ込み、
「さて…まずはどれからにしようかなぁ…♪」
と手触りで物色。
一方、未来虹は、何となく予想がついたのか、急に赤面しだして、
「や、やめてよッ…何を考えてるの…!」
「あら、なに?まだ説明もしてないのに…聞かずして今から何が始まるか、だいたい予想がついたっていうのなら、相当むっつりスケベよ?」
「くっ…!」
むっつりスケベ呼ばわりされてさらに赤面する未来虹だが、確かにあの様々なシリコン…種類豊富なアタッチメントを見ただけで想像がついたのなら、なかなか察しが良い。
そして、
「じゃあ…まずはこれぐらいのから…♪」
と、箱の中から一つ、シンプルなのを選んで指で摘まみ上げ、それをニップルカップの内側に装着。
それを改めて未来虹の右の胸に被せ、そして、いざ、スイッチを入れると、
ブィィィン…♪
振動音とともに、取り付けた内部のアタッチメントが回転し、いい具合に突起した未来虹の乳首をこねくり回す。
「んんッ…!」
と眉をひそめた未来虹に、続けて、
「左右で同じのだとつまらないから変えてあげるわ♪こっちは、こんなのはどうかしら?」
と、左の胸に被せるニップルカップには、また別の形状のアタッチメントを取り付け、右胸の後を追うように左胸に装着。
こちらも振動を開始すると、
「んっ、んっ…♪あっ、んんッ…♪」
途端に良い反応を見せ始めた未来虹に、
「フフッ…♪気に入ってもらえたようで…♪もしかして乳首は性感帯だったのかしら?」
「くっ…くぅぅッ…!」
むざむざ肯定する筈がない反面、反論できないぐらいの好反応。
さっきまでやたら強気で少し生意気に見えていた女が、両胸にニップルカップを装着され、途端に息を乱しながらも下がりかけた腰を懸命に浮かせる姿が何ともいとおしい。
「ほらほら、頑張って腰の位置をキープしとかないと、下で回ってるハケが大事なところにヒットしちゃうわよぉ?」
と煽るイグチ魔女だが、続けて、
「さーて…そろそろ、その最後の一枚も消し去っちゃおっかぁ…♪」
と手に持つストリップ光線のガンを、未来虹に残された最後の防具…パンティに向ける。
その銃口に目を向け、
「んっ、んっ…や、やめろよぉ…あぁっ…♪」
と、悩ましい吐息の隙間で制する未来虹に対し、イグチ魔女は肩をすくめ、
「アンタ、さっきからクチが悪いわねぇ…素っ裸を晒したら、少しは女の子らしい言葉遣いになるかしら?」
そう言って、ひと思いに引き金を引いたイグチ魔女。
ビビビビっ…!
「やぁッ…!」
と顔を背けた未来虹をよそに、ストリップ光線を浴び、たちまち分解されていくパンティの繊維。
そして現れたのは真っ白な土手と、顔立ちから想像するほど多くはない、両サイドをキレイに整えられた直毛アンダーヘア。
「あらあら…生意気なわりに、お股は可愛らしいこと…♪」
と、そこに向けられた視線を感じ取り、
「くっ…み、見んなよぉッ…!」
赤面する未来虹だが、続いて、
「あらぁ…?これは何かしらぁ…?」
笑みを堪えたような声を上げるイグチ魔女。
ストリップ光線によって消滅したパンティ…それによって、それまで受け止めていた布地を失い、とろり…と股ぐらから糸を引いては、真下で回転するハケ車輪の中に落ちていった透明の雫…。
それを見て、クスクスと笑い、
「なに、アンタ…?いやらしいお汁、出ちゃってるじゃない…乳首も勃ってたし、もうそんなに興奮してるの?」
今更しらじらしい問いかけだが、煽りという意味では見事なクリティカルヒット。
さらには、
「違うと言うなら、今、アンタのお股から垂れたお汁は何なのか…その答えを用意してから否定しなさいね?少なくとも汗ではないし、女の子が気持ちよくなった時に出ちゃう“アレ”以外だとすると、いったい何だったのかしらねぇ?フフフ…♪」
と先に逃げ道を潰す、なんとも意地悪な立ち回り。
それに対し、未来虹は、
「く、くぅッ…あぁッ…♪あっ、あっ…♪」
何も言い返せず、敏感な両乳首にひたすら与えられる淫靡な刺激に翻弄されるだけ。
手を吊られている以上、貼りつけられたニップルカップはもうどうしようもない。
それよりも、
(と、とにかく腰…!腰の位置に気をつけないと…!)
防具を失い、さらに濡れている状況の中で、あの回転するハケの刺激を直に受けるのは非常に危険。
幸い、持ち前のその脚の長さで、膝を折って身体を沈めないかぎり、ハケの毛先が性器に当たることはないのがせめてもの救い。
「んっ、んっ…♪」
と、時折、身をよじりつつも、突っ張るようにしてしっかりと地につけた脚は微動だにさせない未来虹。…だったが、そんな矢先、
「アンタ、背が大きいのよねぇ…脚が長くて、なかなかヒットしないからつまんないわ。もう少し下がってくれない?」
もはや言いがかりに近いイグチ魔女のクレームに、
(さ、下がる…って何?どういうこと…?)
と困惑する未来虹だが、イグチ魔女が、
「アントリオン!」
と、声高らかにあのアリジゴクのモンスターの名前を呼んだ次の瞬間、
ゴゴゴゴっ…!
突如、不穏な地震で部屋が揺れ、そして次の瞬間、
(なッ…!)
なんと、未来虹の両脚の下にそれぞれ、マンホールほどの大きさでスモールサイズの蟻地獄が出来上がったではないか。
それによって、
「きゃッ…!」
その急造の蟻地獄に、まんまと左右の脚を取られた未来虹。
それによって手を吊り上げるロープの遊びのぶんだけ身体の位置が下がり、
スススススっ…♪
「はうぅぅッ…♪」
恐れていたハケの回転が股間に直撃し、仰け反って思わず宙を仰ぐ未来虹と、かたや、
「ちょっと、アントリオンっ!掘りすぎよ?もう少し浅いのでよかったのに、これじゃ、ずっとヒットしっぱなしで面白みがないじゃないの。…まぁ、いいけど♪」
そう言って、ニヤリと笑ったイグチ魔女。
なんということだ…足の下に穴を作るという何とも古典的な方法で身体ごと腰の位置を下げられ、その結果、それまで回避できていたハケ車輪を回避不能、陰部に直撃しっぱなしにされた。
「ひ、ひぃぃぃッ♪」
身体の揺れはこれまで以上…さらには吊られた両手も一緒に暴れだし、悶絶する未来虹に、
「さぁ…お遊びはこれぐらいにして、そろそろ本題よ。ヒナタレンジャーと佐々木久美の隠れ家はどこにあるの?それを教えなさい!」
「あっ、あっ…!い、言わないッ…言わないぃぃッ…!」
「ふーん…そう。じゃあ、しょうがないわねぇ…」
不敵な納得とともに、未来虹の両胸に貼りつけたニップルカップを回収…。
さすがにもう言い訳できないほどツンツンに勃起した乳首もここではイジることもなく、中のアタッチメントを淡々と取り外し、
「じゃあ、次は…これとこれにしようかしら」
と、より刺激が強そうなのに付け替えて、再び胸に装着。
目論み通り、スイッチを入れた瞬間、
「ひゃぁぁッ♪」
と絶叫した未来虹に、
「ほら、どう?さっきと違って、一段と感じるでしょ?アンタみたいな乳首がよく感じる娘が好きそうなアタッチメント…男がペロペロ舐め回す時の舌先を再現した疑似舌のアタッチメントよ」
と、ドヤ顔で説明するイグチ魔女。
それがカップの中で未来虹の勃起乳首を上下左右にウネウネと転がし、ハケ車輪との絶妙なコンビネーションを展開。
「く、くぁぁッ…♪ひ、ひぃッ…ひゃはぁッ…♪」
「アハハ♪何よ、その声。くすぐったいのか、気持ちいいのか、ハッキリしなさいよ」
と未来虹の反応を嘲笑い、さらに、
「親切心で言ってあげるけど、あまり腰は揺すらない方がいいわよ。回転するハケでクリトリスの皮を剥かれちゃっても知らないからね?唯一、ストリップ光線が効かないアンタの最後の防具なんだから、大切にしなさい…♪」
と余計な忠告をするイグチ魔女。…だが、既にそんな声は右から左。
(ヤ、ヤバいッ…!これ、マジでヤバいぃぃッ!)
立っていられないほど淫靡なその刺激…もちろん初体験のハケ車輪は奇しくも未来虹のアソコに効果てきめんらしい。
なおも忠告を無視して振り乱す腰…その結果、
「…ひゃうぅぅッ♪」
ふと、絶叫に近い声を上げて仰け反った未来虹の様子を見て、
「あーあ…だから言ったのにぃ…♪そんな、ハケの回転に逆らった動きをするからぁ…♪」
呆れたようなことを言いつつ、声色は楽しそうなイグチ魔女。
彼女が危惧していた通り、延々と回転するハケの毛先で陰核の包皮を捲り上げられてしまった未来虹。
ガードを失い、中に秘めていた敏感な肉芽をダイレクトで愛撫していくハケの威力は、これまでの悶絶の比ではない。
「ひ、ひぃぃッ♪」
と、さらに暴れだす未来虹に対し、
「どれどれ…ちょっと見せなさいよ」
と、高速回転するハケで嬲られ続ける未来虹の股間を身を屈めて覗くき込むイグチ魔女。
何度か角度を変えては、
「アハっ…♪バッチリ剥けちゃって…♪可愛いクリだこと…♪」
そして身体を起こし、未来虹の正面に立って、
「ほら、どう?キツい?キツいの?」
その問いに、もはや先ほどまでのような反抗的な態度も取れず、悶えながらうんうんと頷く未来虹。
「と、止めてッ…止めてぇぇ…」
と床より少し沈んだ美脚をぷるぷる震わせながら訴えるも、
「なに言ってんの?これは尋問よ?質問の答えを聞かずして止めるワケないでしょ?」
と突き放され、そのまま、しばらく静観されて放置。
イグチ魔女が向けるニタニタした視線に、最初のうちはどうにか堪らえようとしていたようにも見えたが、そんなのは無理な話。
すぐに下がり眉になって迫力がなくなり、じきに眉をひそめ、そして大きな口を開けてさんざん喚いた後、やがて
「あっ、あっ、あっ…!ダ、ダメぇッ…!待って!待ってぇぇッ!ダメぇぇッ!」
と、とにかく一旦待ってほしい様子の未来虹だが、もちろん無視され、その結果、
「んっ、んっ…!あぁぁッ!で、出るッ!出ちゃうぅぅッ!ひゃぁぁッ!」
プシャァァァァっ…!
脳天まで駆け巡るようなむず痒い刺激に耐えきれず、脱力とともに大量失禁…そして、その噴き出した聖水は、ハケの回転で細かな飛沫にされて、まるでミストシャワーのように室内に飛び散っている。
その醜態に、
「アハハ♪なに、アンタ!アンタもオシッコ漏らしちゃうタイプだったの?そんな緩いお股してるくせに、よく今まであんな態度でいれたわねぇ?えぇ?」
勝ち誇るイグチ魔女は、さらに、茫然としている未来虹の背後に回り、その手を吊られた高身長のスレンダーボディーを後ろから抱くように腕を絡めると、とどめとばかりに未来虹の身体に全体重を乗っけてきた。
それによって、未来虹の腰の位置はさらに下がり、なおも高速回転中のハケの中に埋まっていく聖水まみれの女性器。
「はひぃぃッ♪」
再び襲いかかる刺激によって茫然自失から叩き起こした未来虹に
「ほらほら、腰が引けてるわ。もっと突き出しなさいよ、こうやって…♪」
「あぁぁぁッ!」
後ろにくっつくイグチ魔女が腰を突き出すことで、未来虹の腰も自然と押し出され、より鋭角な角度でハケの回転を受け止める羽目に。
そして、とうとう、
「ひぃぃぃッ!イ、イクっ…イクぅぅぅッ…!あうッ…あうッ…!」
半泣き絶叫の後、モデル体型の身体がビクンビクンと震え、それを境に、それまで鋭い睨みの利いていた目が一気に虚ろになってしまった未来虹。
なおも背後から抱きついたまま、肩越しに顔を出し、
「あら、なぁに?おもらしの次は気持ちよすぎてイッちゃったワケぇ?」
耳元でクスクスとバカにしたように笑われても、当初の気丈な振る舞いはもう戻ってこない。
いや、むしろ、
「お、お願い…止めて…無理…これ無理ぃ…」
と、なおも回転を続けるハケ車輪の停止を涙目で懇願。
そして、
「ダメよ。まだ質問の答えが返ってきてないわ。マシーンを止めてほしいのなら、さっさと教えなさい。ヒナタレンジャーと佐々木久美の隠れ家を」
「━━━」
さっきよりも少し長めの間…かなり葛藤したようだが、
「い、言えない…それはホントに言えない…!」
「そう…残念ね」
と肩をすくめたイグチ魔女は、
「ちなみに…♪」
肩口からスッと現れ、未来虹の顔の前に差し出されたイグチ魔女の右手…そこには、この処刑マシーンのリモコンが握られていて、
「今、アンタに与えている回転は、そのマシーンのレベルでいう『中』。まだその上に『強』ってのがあるんだけど…どうする?この機会に体験しとく?」
妙に優しい口調が、かえっておぞましい…そして、その眼前のリモコンの、強弱を操作するボタンにイグチ魔女の指がかかっているのを見て、一瞬で頬まで青ざめた未来虹は、
「やぁッ!ダ、ダメっ…そんなの…ホントにダメぇぇッ!」
「でしょ?だったら言いなさいよ。ちなみに、これが最後のチャンス。次、渋ったら、この回転のレベルを上げるボタン、躊躇なく押しちゃうからね?」
「━━━」
最後通告に、再び口ごもる未来虹。
通信係という裏方的なポジションとはいえ、人一倍、責任感の強い性格の彼女としては、いろいろ思うところはあるだろう。
だが…。
「…いいのね?押すわよ?『中』でそんなによがってるんだから、『強』なんて耐えれる筈ないでしょ?狂っちゃっても知らないわよ?」
それは確かにイグチ魔女の言う通り…今で限界なのに、さらに、もう一段階、上のレベルなんて耐えられる筈がない。
なおも股ぐらで延々と回転するハケの刺激で、
「んっ、んっ…♪」
と息を乱しつつ、声を絞り出すように、
「き、北街区…三丁目にあるビジターセンター…い、一見…普通の建物だけど…その地下に…ヒ、ヒナタベースっていう私たちの拠点があって…」
そんな途切れ途切れの自白を、
「ふむふむ…なるほどぉ…♪そうやって一般社会に紛れながら、私たちの動向を探っていたってことね」
「━━━」
言い終わった瞬間、一気に押し寄せる罪悪感…バツが悪そうに俯く未来虹に、
「フフフ…貴重な情報、感謝するわね。その情報を元に、早速、今夜、奇襲をかけて一人残らず生け捕りにしてやるわ。そして生意気な順に処刑…♪もちろん、このマシーンを使ってね…♪」
と息巻くイグチ魔女。
そして、知りたいことが聞き出せたら、もう未来虹は用済み…。
興味をなくしたように抱きついていたのもスッと離れ、スタスタと部屋を出ていこうとするイグチ魔女に背中に、慌てて、
「ま、待って…!止めて…これ、止めてよぉ…!教えたら止めてくれるって約束…!」
と声を上げる未来虹だが、イグチ魔女は振り返ると、クスッと笑って、
「約束…?そんなのしたっけぇ?」
さすがは悪の組織の性悪幹部…交換条件をあっさりと反故にして、
「アンタも私たちに楯突いた一味の一人なんだから、それなりの報いは受けて当然。せいぜい苦しみなさい…♪」
そう言って再び背を向け、歩き出すイグチ魔女。
そして最後、もちろん部屋を出ていく瞬間、手にしたリモコンでマシーンのレベルを『強』にすることを忘れない…。
(おわり)