太陽戦隊ヒナタレンジャー ―虹色の戦士たち―









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episode-0 序章
プロローグ -承-
 ヒナタベース。
 それは、ヒナタレンジャーたちが次の戦いに備えるための秘密基地で、停泊している場所は仲間内だけの秘密。
 内部は近未来的で、まるで宇宙ステーションのよう。



 ウィィン…と両開きの自動ドアが開き、
「ただいま戻りました」
 と報告する菜緒。
 その声で椅子からスッと立ち上がり、
「おかえり。みんな無事?」
 と少し心配そうに帰還した面々を迎えた長身の女性。
 彼女こそがヒナタレンジャーの指揮を執る総司令官、戦士たちから「久美隊長」と呼ばれる女、佐々木久美。



 ヒラガーナ海賊団の侵略を食い止めるべく、菜緒たち9人を戦士に任命し、変身ブレスレットを授けた救世主の生みの親でもある彼女。
 そんな立場だから、帰還した戦士たちの前では、まるで大家族の母のように、
「お疲れ様。ひとまず今のところは新たな動きはないから今のうちにゆっくり休んで」
 と柔和な笑みで声をかけ、戦士たちを労って束の間の休息を促す。
 その言葉でやっと肩の力を抜くことが出来る戦士たち。
 久美隊長の言う通り、しっかり身体を休めて英気を養う者もいれば、次なる戦いに備えてトレーニングルームで鍛練に励む者もいるし、かたや、
「ひなのー。擦り傷できちゃったから手当してー」
 と船医の上村ひなのを呼んで先ほどの戦いで出来た生傷の手当に行く者など、ヒナタベース内での過ごし方は様々。
 そして最後の一人、菜緒が、
「では、失礼します…」
 と丁寧に一礼をして司令室から出ていくのを見送った久美も、ここでようやく安堵の一息がつける。
 椅子に腰掛け、深く息を吐く久美。
 じっと宙を見据え、
(いよいよ戦いが始まる…!私は、この時を待っていた…!)
 つい先ほどまでの柔和な笑顔は消え、行く末を占う堅い表情…彼女がそんな表情になることには深いワケがある…。


(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2022/11/03(木) 01:13 )