欅共和国外伝 女王陥落物語 ― 悪魔の襲来 ―










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菅井友香の陥落物語
16.
 スッと菅井の顔の上に突きつけられた女体拷問におなじみの機械。



 スイッチを入れると、

 ブィィィン…!

 と、低い振動音を響かせ、菅井の戦慄の眼差しを誘う。
「ククク…まさか、この機械を知らないということはあるまい。なぁ?使ったことぐらいあるだろ?女王様よ」
「━━━」
 押し黙る、イコール、イエスの回答。
 奴隷の男への責め具として頻繁に使っているし、時には自らの身体にも…。
 どんな刺激を与えてくるかは承知の上、だからこそ警戒した表情だ。
 鮫島は、手にした電マを短刀のように構え、
「さぁ、最後はこれで引導を渡してやる。オイル漬けのイキたくてたまらない身体には破壊力抜群だ」
 と、早速、菅井の美乳を横からなぞり、振動を送る。
「んっ…!」
 小さな吐息が漏れるも、声は押し殺す。
「ほぅ…余裕か?」
「こ、こんなの…別に…全然…」
 と、そっぽを向きながら言い返す菅井に、
「ほぅ…そうか。だったら、こっちとしては残り時間もあるし、勝負を決めに行かないとなぁ!」
 振動が、乳房の先端…固く突起した乳首へと移動した!
「はうぅッ!」
 強がりから一転、ビクッ!と跳ねた身体。
「どうした?今、余裕をぶっこいたばかりだぞ?さぁ、どんどん行こう」
「…んんっ!あぁっ…くっ、ふぁぁっ…!?」
 膨らみを潰すようにグリグリとめり込む電マ。
 その下では、ビンビンに勃った乳首がダイレクトに振動を受けながら押し潰されている。
 もじもじと身体を揺らすたび、意地悪な口調で、
「動くなよ。余裕なんだろ?えぇ?」
「う、うるさいわね…く、くすぐったいだけだから、あぁぁっ!?んんっ!はぁっ…!」
「ククク…いいねぇ。さすがリーダー、よく分かっているじゃないか」
 と劣勢の中でも突っぱねる菅井の態度に、S心を刺激されて楽しそうな鮫島。
 焦らしに焦らした性感マッサージで感度が上がっているのは一目瞭然。
 どれだけ強い精神力を持っていようが、この強力な振動を耐え抜くのは容易ではない。
 ひと思いにクリトリスめがけて押し当て、あっけなく勝負を決めてやるのもいいが、それでは鮫島は満足しない。
(まだ、もう少し時間は残っている…使える時間は目一杯に使って楽しまないと損ではないか)
 同じ勝利でも、勝つなら徹底的にいたぶり、完膚なきまで叩きのめして勝つ…彼は、そんな男だ。
「さぁ、胸ばかりじゃ面白くない。そろそろこっちにもくれてやるぞ」
 と、胸から離れ、スッと内ももに移動する電マ。
 もちろん狙いは内ももではなく、そこからじわじわと脚の付け根へ上っていくし、それだけではない。
「おっと、胸の方も終わったワケではないぞ。ちゃんと、もう一本、用意してあるからな」
 と、取り出したもう一本の電マを、再び、胸の膨らみに押し当てる。
「んっ、くぅっ…!」
 一瞬でも離れたと思って安心したのが間違いだった。
 そして、再び必死に堪える菅井は、この時、気付くことが出来なかった。
 一見、同じものに見える二本の電マだが、実は二本目に出した電マの方が、一本目よりも振動が強めに造られていることを…。
「んんっ、あぁっ…はぁっ!?」
 と声を上げながら、
(くっ…!お、おかしい…!同じ電マで同じ責めなのに、さっきより声が出てしまう…!な、何で…!に、二本になったから…?そ、それとも…もしかして、私…だんだん受け入れちゃってる…?)
 とトリックを見抜けずに戸惑う菅井。
 そんな小さな気の迷いが、無意識にガードを甘くして、さらに付け入る隙を作るということを百戦錬磨の女体拷問師はよく知っている。
「おやおや?どうした?肝心のここがガラ空きだぞ?」
 と、無防備に開いた脚の付け根、愛液を垂れ流す泉を振動がかすめる。
「んはぁっ♪」
 虚を突かれ、慌てて身をよじるも、次は気が反れた乳首を強く責められる菅井。
(ま、まずいっ…!後手後手に回ってる…!た、立て直さないと…!)
 と焦り、狼狽し始めたところで、サッと上下の電マを入れ換える鮫島。
 次は、振動強化ver.が下を責める番だ。
「んひゃぁぁっ♪」
「んん?声がデカくなってきたぞ?とうとう本音を抑え込めなくなったか?」
「ち、違うっ…!んひいっ♪な、何で急に声がっ…!んあぁっ、あぁっ…!」
「ハッハッハ!白々しいぞ、菅井友香!しっかり感じているじゃないか!いいぞ、我慢しなくても。もっと鳴いてみせろ!」
「あぁっ、ち、違うっ!違うぅっ!んんっ、はぁっ!」
 巧みなトリックで、強固な精神の牙城、その石垣の一角が完全に崩れた。
 その勝機を鮫島が見逃す筈はない。
 いざ突撃っ!…とばかりに電マを操る手にも熱が入り、上、下、上、下と、菅井を翻弄しながら追い詰めていく。
「んひいっ♪ダ、ダメぇっ♪あぁっ♪」
 オイルと汗でテカテカに光る菅井の身体。
 そんな引き締まった肉体が、電マの振動で揺れるところがたまらなくそそる。
「ククク…どうした?よがる声しか聞こえてこないぞ?ほんのついさっきまで偉そうなことを言ってたように思うが気のせいか?そらっ、少しは凄んでみせろ!」
「あぁっ!あんっ♪あんっ♪くっ、くぅっ…!」
(ま、まずい…!このままじゃ、また焦らし責めに…!)
 再びあの寸止めのループに嵌まると、もうもたない。
 あの流れは、絶頂間近に追いやられた時に発動する。
 少しでもイキそうになった時点で危ない。
「んんっ…!んんっ…!」
「ほぅ…目を閉じ、唇を噛んで精神統一、声を徹底的に抑えて快楽を鎮める作戦か。なるほど、なくはないな」
「んっ…んっ…」
 癇に障る自信満々の口調を聞き流し、堪える菅井。
 だが…。
「一つ、アドバイスをしてやる。こういう時は目を閉じない方がいいぞ。なぜなら、チャンスとばかりにこういうことをされた時に対応が遅れるからなぁ!」
「…んひゃぁぁっ!?」
 敵に塩を送るような悪魔の助言に慌てて目を開け、悲鳴とともに飛び上がる菅井。
 決死の精神統一を嘲笑うように、胸にあった電マが股間に移動し、贅沢に二本を使っての股間一点集中責めに移行した。
 同じ場所に居座る強弱2通りの振動…ここでようやく、二本の電マのトリックに気付くも時すでに遅し。
「さぁ、残り時間もいい具合になってきた。最後の山場を作ろうか!ハッハッハ!」
 腰から上だけを見れば、一見、料理人のような手つきで両手に持つ電マを巧みに操る鮫島。
 文字通り、菅井の身体を料理しているといっていいだろう。
「さぁ、もう一度、上り詰めろ!今度こそ気が狂うまで焦らしてやる!」
「ひ、ひぃっ♪ダ、ダメぇっ!あぁっ!?そ、それ無理ぃっ!無理ぃぃっ!」
 振動で包皮の剥けたクリトリスに電マをベタづけ、さらに、愛液を垂らす泉にも蓋をするように先端の球体をグリグリと押し当てられ、遂に押し殺していた快感がバーストする菅井。
「んはぁっ♪あぁっ!イ、イクっ!イッちゃうっ!イッちゃうぅぅっ!」
 と絶叫するも、あと一歩というところで間を置くように離れる電マ。
「ククク…負けを認めずにイクことは出来んぞ」
「く、くぅぅっ…!悔しいぃぃっ!んあぁっ!?あぁぁぁっ!」
「さぁ、もう一度だ。残り時間を全て費やしてやるぞ」
 寸止め…恐れていたループにとうとう嵌まってしまった。
 そして…。

「んひいっ♪ダ、ダメっ!ダメぇっ!それダメなのぉぉっ!」
「そうか、ダメなのか。ならばやめよう。…どうした?なぜそんな切ない顔をする?ダメだと言うからやめてやったのに」

「んあぁっ!イ、イクっ!あぁっ!それダメぇっ!そんなにしたらイッちゃうからぁっ!」
「心配無用。ちゃんと寸前で止めてやるから心置きなく感じまくるがいい!」

「ひぃっ!?あぁぁっ…!ふぁぁっ…!な、何でっ…何でよぉっ!何で止めるのぉっ!?」
「イカせてほしいなら素直に負けを認めることだ。片意地を張っているうちは絶対にイカせはしない」

 もはや残り時間を確認するヒマもない。
 仰け反るように感じては焦らされ、飛び跳ねて絶叫しては焦らされ…あと少しというところで無情にも離れていく振動がもどかしさを増幅し、精神的に追い込んでくる。
 額に滲む大量の汗、そして、それ以上に湿る股ぐら。
 しまいには、
「ひ、ひぐぅっ!ひぐぅぅっ!んぎゃぁぁっ!」
 と、その可憐な見た目からは想像し難い叫び声を上げ、とうとう、
「い、嫌ぁっ!許してぇっ!もう許してぇぇぇっ!」
 と絶叫する菅井。
 それを合図に、グッと電マを押し当て、
「ならば言え!快楽を懇願して敗北を認めろ!菅井友香っ!」
 と促す鮫島。
 その指示を突っぱねる力は、もはや残っていなかった。
 ぷるぷる震えながら浮き上がる細い腰…まるで糸で吊られたように尖る乳首を筆頭に胸の膨らみを揺らし、エロチックな陰毛を自ら振動めがけて擦りつけながら、

「お、お願いっ!イカせてっ!もう焦らさないで…おかしくなるっ!おかしくなっちゃうからぁっ…お願いだから早くイカせてぇぇっ!」

 と叫んだ菅井。
 その瞬間、これまで必死に支えてきたものがスッと手を離れたような…守るべきものが消え去ったような脱力感が全身を覆った。
 スッと股ぐらを離れ、振動を止めた淫具。
 振動音が止んだと同時に聞こえてくるのは悪魔の笑い声だ。
「ククク…ハーッハッハッ!とうとう言ってしまったなぁ?菅井友香!貴様の負けだよ!何が女王だ!何が女のプライドだ!所詮、女は女!目の前の快楽に逆らうことなどできんのだ!」
「くっ…うぅっ…」
 屈辱の煽りに、ぐうの音も出ず、それよりも遠ざかった振動を求めるのみ。
 守るものを捨てた女王は、
(イ、イカせて…!は、早く…早く刺激をちょうだい…!)
 と、だらしなく舌を出したまま、艶かしく腰を振り、誘う。
「フッ…とうとう吹っ切れたか。しょうがないヤツめ」
 と笑みを交えた鮫島の声、そして、再び電マを構えた気配に期待が高まる菅井。
 そして…。

 ズブズブっ!

「んはぁぁっ♪」
 思っていた刺激と違ったにもかかわらず、歓喜の声を上げ、菅井は再び、大きく仰け反った。
「ひ、ひぃっ♪」
「ほぅ…何の抵抗もなかったぞ。お前も、そしてココも。すんなり入ってしまったぞ」
 すっかりとろけた膣内に勢いよく飛び込んできた異物感…それは、いつの間にか電マの先に装着されたバイブ型のアタッチメントだ。



 男根のような太さと反り、それに加え、先端の亀頭の部分と挿入した際にクリトリスに触れる突起部分にはイソギンチャクの触手のようなオマケ付き。
 それをグリグリと捻られただけで、
「んひゃぁっ♪あぁっ、ダ、ダメぇっ♪き、気持ちよすぎぃっ…♪」
 と、つい口にしてしまう菅井。
「さーて…どうする?この状態でスイッチを入れてみるか?」
 と白々しく聞く鮫島に対し、食い気味に、
「入れてっ!早くスイッチ入れてっ!ブルブル震わせてぇっ♪」
 とおねだり。
 そして、望み通り、膣内に埋まったアタッチメントが振動を始めた瞬間、
「んほぉぉっ♪こ、これすごいぃっ♪あぁっ、ヤ、ヤバいぃっ♪」
「ほらっ…ほらっ…おい、どこに当たってるか教えろよ」
「ク、クリっ!クリトリスっ♪あ、あと…じ、Gスポットっ!Gスポット直撃ぃっ♪んはぁぁっ♪あぁっ、お、奥も!奥にも当たってるぅっ♪」
 と、つい先ほどまでの堪え忍ぶ戦いから一転、恍惚の表情で嬌声を上げる菅井。
 そのまま、あっけなく、
「イ、イクっ!あぁっ、イクぅっ♪イッちゃうぅっ♪」
「ククク…もうイクのか。そうだなぁ、かなり焦らしてやったからなぁ、溜まっているだろうなぁ…」
 不敵な笑みを浮かべる鮫島。
「あぁぁっ!み、みんな…!みんな、ごめんっ…!わ、私…もう限界なのぉっ!あぁっ、イクぅぅぅっ!!」
 と信頼を裏切った仲間への謝罪とともに絶叫し、いよいよ心待ちにしたオーガズム…プライドを捨ててまで懇願したオーガズムに達するという時、

 ブゥゥン………

(…え?…な、何で…?)
 無情にも振動は止まり、グリグリとねじるのも、本番さながらの抜き挿しも止まってしまった。
「え…?な、何で…止めるの…?」
 と思わず口にする菅井に、
「ククク…残念。言い忘れていたが、ゲームの勝敗とは別に、イカせるには、もう一つ、条件があるんだよ」
「じょ、条件…?」
 思わず「卑怯者っ!」と叫びかけたのを抑えて耳を貸すと、

「イキたければ、貴様らが守護する統治神ヒラテ…ヤツの居場所を教えてもらおうか」

(なっ!?)
 快楽に流されてとろけていた目に、女王としての輝きが戻る。
「ふ、ふざけないで!それは絶対に教えないっ!たとえ殺されても教えないわ!」
 と言い返す菅井。
「ほぅ…たった今、イキたくて俺に懇願までしたのに、か?」
「そ、それとこれとはまた別よ…!」
「フッ…じゃあ、仕方ない。続けよう」
 と、再び振動が膣内を襲うと、たまらず、
「んひぃっ!?あぁっ、ダ、ダメぇっ♪んひゃぁっ♪」
「さぁ、教えろ。お前しか知らないということは分かっている。口を割らないとイカせてやらんぞ。」
「い、嫌ぁっ…そ、それだけは…それだけはぁっ!んあぁぁっ♪」
 髪を振り乱しながら、必死に口をつぐむ菅井。
 だが、既に一度、快楽に飲まれ、ぷつっと切れてしまった気持ちを、この状況下で瞬時に再構築するのは不可能…。
 当初の気丈な態度に戻れる筈もなく、たちまち、
「あぁっ♪ダ、ダメぇっ、そこダメぇっ♪イッちゃうっ♪イッちゃうよぉっ♪」
 と、再び目はとろけ、嬌声を上げてしまう。
 結局、闘志が再燃したのは寸止め3回ぶんだけ…。
 その後には、あっさり、

「い、言うっ!言うからぁっ!ヒラテ様の居場所、教えるからぁっ!お願いだからイカせてぇぇっ!」

 と絶叫し、国家機密をべらべらと口にする菅井。
 それをしっかりと記録した鮫島は、
「ククク…よくぞ教えてくれた!これでもうお前は用済みだ!」
「ひ、ひぃっ♪」
「さぁ、褒美だ!好きなだけイクがいいっ!このまま失神するまでイカせてやるぞ!そして次に目を覚ました時っ!その時には貴様も立派な性奴隷へと仕上げてやる!この俺様が、手塩にかけて、たっぷりと調教してやるからなぁっ!ハーッハッハッ!」
 高笑いの鮫島に対し、菅井は、とうとう、
「あ、ありがとうございますっ…!お、お願いしますぅっ♪ちょ、調教してくださぁい…♪んひゃぁぁっ♪イ、イクっ!イクぅぅっ!んあぁぁっ…♪」
 スイッチオンとともに、マグニチュード測定不可能…全身を揺らす大地震を起こして待望のオーガズムを味わう菅井。


 こうして遂に女王軍団のリーダー、菅井友香も復讐兵団に屈した。
 秘密の漏洩により一気に傾いた情勢。
 そして、いよいよ、この国を治める神でもある謎多き女…ヒラテの身も魔の手が迫る…!
 果たして、狙われた女神の運命は…!?


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鰹のたたき(塩) ( 2021/10/14(木) 13:33 )