5.
オイルをまとった手の平で菅井の二の腕を掴み、スリスリと撫で回す。
意外にむっちりした肌感だが、彼女がグッと身構えた瞬間、二の腕が膨らみ、固くなった。
「ほぅ。案外、筋肉がある。鍛えているのか?」
ニヤリと笑ったついでに、
「筋トレが好きな女は性欲も強いというウワサだ。本当かどうか、検証になるかもしれんな」
「━━━」
振り払うように腕を動かす菅井だが、
「ルールを忘れたか?貴様はあくまで受け身、抵抗したペナルティは高くつくぞ?人質がどうなってもいいのなら好きにしろ」
と釘を刺すと、我に返ったようにおとなしくなり、腕を下ろす。
そのしなやかな腕を内側、外側ともにオイルまみれにして、
「腋にもたっぷり塗ってやる。バンザイするんだ」
と指示をした。
躊躇しながらも両手を上げ、腋の下を晒す菅井。
キレイに処理された無毛の腋をお目見えと同時になぞりに行くと、
「んっ…!んふっ…!」
と、少し吹き出すような声を漏らした。
どうやら、くすぐりには少し弱いらしい。
そうと分かって、それをしない理由はない。
蜘蛛の足のように五指をクネクネと蠢かせて腋を触ってやると、
「くっ、んっ…んっ、やぁっ…」
と、もぞもぞ身体を捻って逃げ始めた。
「おいおい、そんなに動いたら塗れないぞ?仕方ないな」
再度、オイルの瓶を手に取り、
「塗らせてくれないなら直接かけるまでだ」
と、ドバドバと贅沢に振りかけると、
「ひゃっ…!」
ひんやりする雫の直撃に、ピクピクと反応する菅井。
きゅっと締めた腋からオイルが溢れ、こぼれ落ちる。
「ククク…なかなか可愛い反応をするじゃないか」
リーダーというだけあって気の強い女かと思いきや、こういう一面もあるらしい。
「見ろよ、周りの目を」
横たわる菅井に釘付けの元・奴隷たち、ギャラリーの視線を示し、
「奴隷にして、散々、弄んだ連中たちの前だ。そういうか弱い反応は威厳がなくなるんじゃないか?」
「…くっ…!」
痛いところを突かれたというように唇を噛み、くすぐったさを我慢し始める菅井。
だが、そうやって意地を張って逃げ道を閉ざせば閉ざすほど、こちらの思う壺、むしろ好都合だ。
「さぁ、その我慢はいつまでもつかな?…ほら!開くんだよ、腋を!」
締められた腋をこじ開け、くすぐりの集中攻撃。
「うぅっ…うっ、ふっ、ふぁぁっ…」
吹き出してしまいそうなのを堪え、ぷるぷる震える唇がセクシー。
早くもジタバタと脚を打つ様子に、
(これは思った以上に楽しめそうだ…!)
と、笑みが浮かぶ。
さらに、
「ほら、こっちもだよ!」
と、左右、両腋をダブルくすぐりでいたぶってやると、
「はうぅッ…!んっ、んんっ…くっ、うぅっ…」
と額に脂汗を滲ませて悶える菅井。
「ククク…お前さんも、普段、男にしていただろうから分かる筈だ。くすぐりには性感を高める魔力がある。開始早々そんなザマじゃ、一時間どころか30分ももたんぞ?」
「う、うるさい…!くっ、んっ…や、やめて…!」
それを菅井自身も分かっているがゆえの焦り。
健康的な肢体がクネクネと施術台の上で踊り、ペーパーブラをくしゃくしゃにしていく。
「ん?どうした?」
ずれかかるペーパーブラに目をやり、
「なんだ、自分から見せてくれるってのか。そりゃいい。そうしてくれ」
と、さらに腋をくすぐる。
「んひぃっ!…ひぃっ!」
シュッ…シュッ…と施術台の上を滑るように右へ左へ、反応を見せる菅井。
「さぁ、そろそろここにもオイルをくれてやろう。そぉら!」
と、胸を膨らみをめがけて手にした瓶を振りかけた。
「んっ、くぅっ…!」
まるでお好み焼きにかけるマヨネーズのように放射状に飛び出したオイルがペーパーブラをみるみる湿らせ、その膨らみの頂上にある突起を浮かび上がらせる。
「おいおい、何だ?この小豆みたいなポッチは?」
と白々しく煽り、湿った人差し指で軽くひと撫でしてやると、
「んんっ…!」
と身体を硬直させたのが手にとるように分かる。
「ほら、こっちにもあるぞ!何だ、こりゃあ?」
と反対側の胸ポッチも弾いてやっても反応は同じだ。
「んっ、くっ…!うぅっ…!」
すっかり肌に馴染んだオイルに代わって、汗の粒が浮き上がる菅井の身体。
胸の膨らみに、まるで冷えたトマトのように無数の雫がついて瑞々しい。
「ククク…さぁ、どんどん盛り上げていこうか。こんなのも用意してあるぞ」
と声をかけ、その早くも汗だくの顔の前に見せつける鎖のついた革バンド。
それを一つずつ、右手首、左手首…さらに右足首、左足首へと巻きつけ、それぞれ四方に引っ張って鎖を施術台の脚と固定する。
「…どうだ?動けないだろう?」
あられもない「X」の字での固定…。
これでもう菅井は、急所を隠すことはおろか、身体をひねることすら出来なくなった。
まさに、まな板の上の鯉。
「さて…それじゃあ、好きに捌かせてもらうぜ」
不敵な笑みとともに伸ばす指。
その指先は、湿ってへばりつくペーパーブラを摘まみ、そして、ゆっくり持ち上げると…。
「くっ…!」
水に浸けた和紙の如く、ペリペリ…と破れてしまったペーパーブラ。
そして、その下からは型崩れせず、ぷるんっ…と上を向いた美乳と、その先端で尖るピンク色の突起が現れた。
「ほぅ…!」
思わず目を見張ると、同時に、
「これだよ、これ!」
「この胸には、いつも目を奪われてたっけ!」
「細いわりにはけっこうあるんだよな!」
と元・奴隷たちが久々に“元・主人の胸”を見て、盛り上がる。
それを耳にしながら、
「どれどれ…」
と、現れた美乳にもすかさずオイルを塗り込んでやると、
「んっ…!」
と小さな声を漏らし、同時に、意外に弾力のある乳房が揺れた。
なるほど、確かにスレンダーな体型のわりにはいいサイズ、意外なボリュームだ。
そして、もちろん先端の突起にもオイルを塗りたくる。
いや、むしろ一段と入念に塗り込んだというべきか。
しっかりオイルまみれになったところで、一周、二周と乳輪をなぞると、
「んんっ!くっ…!うぅ、あぁっ…はうぅッ…!」
と明らかにそれまでより一つ上の反応を見せる菅井。
「ククク…腋のくすぐりといい、この可愛らしい乳首といい、弱いところばかり責められてるなぁ?どうやら運は味方してくれんらしいぞ」
暴れようにも革バンドが可動域を制限し、隠すことも、手を払うことも出来ない。
「うぁぁっ…?うぅっ…!さ、触らないで…!」
と、そんな声は届かないと知りつつも呟く菅井に、
「そんな恥ずかしがらなくても、もしお前さんが敗れたあかつきには、こうやって乳首を軽く責められただけで簡単にイッちまうような変態ボディーに仕上げてやるさ」
と、したり顔で声をかける。
開始早々、早くも悶絶が止まらない菅井。
だが、今回のゲームはイカせるか否かではない。
寸止めに耐えられるか否か、である。
よって、絶頂に押し上げることはない。
せいぜいその寸前までだが、その絶頂寸前の瞬間こそが、最も女が悦び、そして同時に最も苦しい時なのだ。
「さぁ、連れてってやるぞ。その地獄の淵まで!次はこの乳首を…!」
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(※)
惰性で「NEXT」を押すと必然的に「摘まむ」編に進みますので、「口に含む」編を希望の方は、焦らずに落ち着いて、一度「INDEX」に戻ってください。