欅共和国の罠 ― 捕らわれた男たちの記録 ―

















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第二次戦争編 渡邉理佐と小林由依の復讐
4.性悪女王たちの戯れ
「だ、誰か…誰かぁっ!助けてくれぇっ!」
「た、頼む!許してくれ…許して…ひぎぃぃっ!?」



 絶え間なく、地下通路に響き渡る活きのいい捕虜の絶叫。
 ちょうど調教部屋の前を深夜の見回りで通りがかった井上梨名と武元唯衣も、つい足を止め、
「えぐいやん…遊んでんの、誰?茜さん?」
 少し引き気味で苦笑いの武元に、井上が声をひそめて、
「小林さんと理佐さんらしいで」
「うわぁ!その二人で揃い踏み!?やられてる男、かわいそ〜…」
「でも、しゃーないやん。いくらなんでも、小林さんとか理佐さんに手ぇ出したら、そらアカンわ」
「まぁ、確かにな」
 と言い合いながら見回りを続け、遠ざかっていく二人。
 無論、助け舟など出す気はない。
 火のついた小林と理佐など、到底、後輩が止められる筈がないのだから…。

 ……

「ほら、また止まってるっ!歩けっつってんでしょ、この家畜豚!」

 ピシィィィ!

「おごぉっ…!」
 少しでも歩みを止めた瞬間、すかさず背後から鞭が振り下ろされ、乾いた音とともに尻に痛みが走る。
 口に噛まされたボールギャグから漏れる呻き声。
 部屋を壁伝いに四つん這いで歩かされる男は少しでも立ち止まればそのたびに鞭を打たれ、やがて、みるみる真っ赤に腫れてきた尻を見て笑いが止まらない小林。
 壁に掛かる時計にも目をやって、
「さぁ、私が決めたタイムリミットまで残り1分。で、ノルマ達成まであと三周。本物の豚ぐらいの速さで歩かないと間に合わないよッ!」
 と檄を飛ばすが、本来は二足歩行の人間が四つん這いで、この広い部屋を残り1分で三周なんて出来る筈がない。
 それにもかかわらず、
「もちろん出来なかったらお仕置きあるからね?ほら、走った走った!」
 と、煽り運転のように背後から鞭の先を腫れた尻に垂らす小林。
 これでも元々のノルマは制限時間5分で五周。
 単純計算でいえば1分で一周だから、膝の痛みに耐えて頑張ればまだ何とかなると思ったが、蓋を開けてみれば全然ダメだ。
 では、その原因は何か?
 それは耳元で、
「ほら、また止まってるよ〜?さっさと歩きなよ、家畜くん…♪」
 と囁く意地悪な声の主、森田ひかるのせい…。
 四つん這いの男の背中に、そのミニマムな身体を活かして親子バッタのように乗っかりながら、腋の下から回した手で乳首を弄り、絡めた脚で器用に男根を扱いてくるのだ。



「んごっ、んごぉっ…♪」
「ほーら♪このやらしいドM乳首、もうこんなに勃ってるよぉ?チンコもギンギン…地面につきそう…♪」
 と笑みを浮かべるこの女…チビだからと侮るなかれ。
 小林に可愛がられ、日々、英才教育を受けて身につけた痴女責めの技術は伊達じゃない。
 その巧みな指捌きと、あらかじめローションをまとった小さな脚の裏で、一歩踏み出すたびにゴシゴシ扱かれる快楽のせいで、必死を手足を進めようにも、またすぐに立ち止まってしまう。
「ねーえ!また止まっとるやん!もっと歩け歩けぇ♪」
 とイタズラな笑みを浮かべながら責め続ける森田の技に、
(ぐっ、ヤ、ヤバい…で、出るっ…)
 と、四肢を踏ん張った硬直するも、その瞬間、これまで執拗に続いていた快楽責めは突き放すように止まり、すかさず背後から、
「ちょっとアンタ、なにイキそうになってんの?ノルマも達成してないのに射精できると思ってる?」
 と狂犬の静かなトーン。
 こうして射精感を無理やり収められて、再び快楽ハイハイの続き。
 耳元で、
「ふふっ…アンタってホント分かりやすいよね。急に不自然に固まっちゃってさ。イキそうになってる瞬間が手に取るように分かっちゃう…♪その癖を直さないかぎり、暴発も出来ないよ…?」
 と囁く森田。
 その全てを見透かしたような囁きに背筋が凍るも、すかさずそこに見舞われる鞭の一撃。
「さっさと歩けっつってんだろ、この家畜豚ぁッ!豚のくせに簡単に射精させてもらえると思ってんのかぁ?生意気なんだよッ!てめぇっ!」

 ピシィィィ!ピシィィィ!

(ひ、ひぃぃっ…!)
「ほら、歩いた歩いた♪それとも、このビンビン乳首を強く引っ張れば少しは速くなるかな?えいっ、えいっ…♪」
「ふごぉっ♪おぉっ…♪」
 ボールギャグの隙間から垂れ落ちる涎。
 サディスティック全開コンビの遊戯はまだまだ終わらない。
 そして鬼畜な責めに晒されているのは彼だけではない。
 家畜扱いされる男が地べたを這う傍ら、もう一人の男も壁の十字架に磔にされて、理佐と天ちゃんという小林、森田のドSコンビに引けをとらない二人から延々とオモチャにされていた。
 こちらもこちらで目も当てられない惨状…。
 さんざん嬲られて不覚にもフル勃起に達してしまった男根と、同じく大豆ほどの大きさにまで勃起させられた両乳首にそれぞれ糸を結ばれ、それを操り人形のように2、3メートル先から巧みに弄ばれる男。
「ぐっ…はうぅッ!はぁっ、はぁっ…!」
 ふいに引っ張られる痛みに翻弄される男と、そのたびに、
「アハハ♪めっちゃ楽しい〜♪」
 と、まるでスパイダーマン気分で糸を操って楽しむ天ちゃん。
 糸がピンと張るたびに、くくりつけられた鈴がシャンシャンと音を立てて鳴るのが、なんとも滑稽だ。
「えいっ♪それっ♪ほーら♪」
「がぁっ…や、やめてくれぇっ…」
 糸をぶんぶん左右に振ったり、切れるぐらい引っ張ってみたり、無邪気に遊ぶ天ちゃんに弄ばれる男。
 そして、そんな天ちゃんを保護者のような眼差しで見つめている理佐だが、そんな彼女とて、ただ優しく眺めているだけではない。
 一見、柔和に振る舞う傍ら、拳の中に隠し持ったリモコンのスイッチを押すと、それに合わせて磔の男が、
「はひぃぃっ!?ひ、ひぃっ♪」
 と情けない声を上げてモジモジと腰を振る。
 彼の尻穴の奥深くまで埋め込んだ遠隔ローターの振動が前立腺を直撃して悶絶させているのだ。



 天ちゃんはニヤニヤ笑みを浮かべながら男の顔を覗き込み、
「ねぇ、なに?今の声…『はひぃっ』?ウケるんだけどっ♪」
 嘲笑いながら糸遊びを続ける天ちゃんと、なおもにんまりしながらリモコンのオン、オフを巧みに使いこなす理佐。
 体内に送り込まれる振動に思わず身を揺するたび、無駄に逞しい亀頭に引っ掛けるように結ばれた糸が擦れて痛い。
 自らの首ならぬ、自らのカリ首を締める糸責めに悶える男。
 決して我慢することなど出来ない。
 なぜなら理佐が、常に裏をかくように様々な振動のパターンを使いこなすから。

 ブゥゥゥゥゥゥン…!

 と常に震える連続、

 ブゥゥン…ブゥゥン…!

 というリズミカル、そして、

 ブゥン、ブゥン、ブゥン…

 という小刻みな連発。
 これらを織り交ぜながら、悶える男に対してニヤニヤ笑みを浮かべる理佐。
 そして、その視線の前を横切るように森田を背中に乗せた豚が通りがかる。
「ほら、しゃがんで!」
 と命じる森田。
 でないと、磔の男の肉棒に結ばれた糸にひかるの頭が触れてしまう。
「ねぇ、ひかる。当たっちゃダメだよ?ほらほらぁ♪」
 と、面白がって糸を揺らす天ちゃん。
 グッと肘を折って身を屈め、慎重に糸の下を通り抜ける豚。
 その光景…まるで厳重な赤外線センサーをくぐるスパイのよう。
 だが、この妙な緊張感の中で、イタズラ好きの理佐が手に持つリモコンを操作しない筈がない。

 ブゥゥン…!

「ひぎぃぃっ♪」
 前立腺への刺激に思わず腰が引ける磔の男。
 悲鳴に合わせて糸が揺れ、一気に難易度を高まる。
 無論、小林だって、その間、おとなしくしている筈がなかった。
 スラリとした自慢の美脚を包むヒールブーツを、四つん這いの男の突き出した尻穴にヒールをあてがい、グリグリと圧をかける。
「うぉぉぉっ…!」
 尻穴にめりこんでくるつま先と、醜い毛むくじゃらの睾丸を押し上げるヒール。
 つい反射的に身体を起こしてしまったせいで背中に乗る森田の頭が糸に当たった。
 すると次は、そのせいで糸がグンっと引っ張られ、接触判定の鈴の音とともに、
「ぎゃあぁっ!?」
 と、磔の男が糸で擦れた亀頭の痛みに悲鳴を上げる。
 そんな情けないドタバタコメディを見て、一斉に笑いこける一同。
「コラぁっ!何やってんだよ、このクソ豚ぁッ!」
 と小林が野次れば、理佐も負けじと、
「アンタもちょっと糸が引っ張られたぐらい我慢しなさいよ、情けないわねぇ」
 と叱りつける。
 脂汗タラタラの男たちの苦悶の表情になど見向きにせず、
「ほら、早く歩けって」
 と急かす森田と、
「うるさいなぁ…耳障りだから、いっそこのままチンコ引っこ抜いちゃおっかなぁ…♪」
 と、グイグイ糸を引く天ちゃん。


 その後も彼女らのSっ気を満たすための捕虜イジメは延々と続き、ベッドに寝転がるのを許された時には彼らは既に満身創痍。
 もはや指先をピクリと動かす力すら入らない泥人形のような状態でいる二人の口を、
「ほら、開けな!」
「まだ終わらないよ?」
 と顎を掴んで無理やり開けさせる森田と天ちゃん。
 そこにスポイトで三滴ほど注がれた即効型の特製精力剤によって、たちまち彼らの股間はみるみる馬並みのモノへと肥大していく。
「があぁっ…い、痛てぇ…!痛てぇよぉ…!」
「は、破裂するッ…チンコが爆発しそうだ…!」
 と、悪夢にうなされているようにのたうち回る二人を妖しい笑みで見下ろす小林と理佐。
 強制勃起に悶絶する二人に、

「さぁ…それじゃ、そろそろ私たちも楽しませてもらおうかしら…♪」
「その精力剤はイキすぎて失神してもまだ勃起し続けるシロモノ…干からびてミイラになるまで搾り取ってあげるからね…♪」

 と囁き、身に纏うボンテージ衣装を脱ぎ去っていく小林と理佐。
 現れた二人の美しい裸体…普通なら感嘆とするところだが、二人のヌキテクと膣の締まり具合をよく知っている彼らにとっては脅威そのもの。
「や、やめろ…やめてくれぇっ…!」
「来るなっ…来るなぁぁっ…!」
 迫る二人の裸体に、恐れおののき、泣き喚く二人。
 さぁ、復讐の総仕上げ…不届き者の肉棒を捕食する時間だ…!


(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2022/06/15(水) 00:41 )