欅共和国の罠 ― 捕らわれた男たちの記録 ―















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<番外編>森田ひかると井上梨名に捕まった藤吉夏鈴
3.塗り比べ
「ふぁぁっ…!はぁぁっ…んんっ、ひゃぁぁっ…!」
 空き部屋から、吐息交じりの甘い声が漏れる。
 シミュレーションと称した森田と井上の夜遊びはさらに熱を増し、いつのまにか夏鈴の足元には、シャツ、パンツ、そしてブラと、脱がされた衣服が散らばっていた。
 残すはパンティのみで放り出された白い胸、桃色の突起。
 そんな大福のようなもち肌の乳房が、井上の指に翻弄される。
 むにゅ、むにゅ…と揉んだり、摘まんでぶるぶると震わせたり。
「ほら、夏鈴!我慢しぃや!こんなん、相手からしたら、全然、序の口やで」
「そ、そんなこと言ったってぇっ…ひゃぁっ!」
 元々、胸は彼女にとって性感帯。
 それを、よりによって、女体のツボを自らの身体で充分に心得る同性に責められては分が悪い。
 その感じ方を眺めて、
「夏鈴って、ホント、おっぱい弱いんだねぇ」
 と、ある意味、感心したように口にする森田。
「今までどうしてたの?胸だけでこんなに敏感だったら、普段、奴隷を相手にするのも大変でしょ?」
「迂闊に触らせることも出来ひんよなぁ?」
 と同調する井上。
「んんっ、はぁっ、はぁぁぁっ…」
 確かに二人の言う通り、この超がつくほど敏感な感度では、嬲る筈の奴隷にも主導権を奪われかねない。
 そこで夏鈴は、普段、奴隷嬲りを行う際は、奴隷だけ脱がせて自分は服を着たまま、いわゆる“CFNM”の状態で行っていた。

 CFNMとは。
 英語で「クローズド・フィーメイル・ネイキッド・メイル (Clothed Female(s). Naked Male(s) )」の略で、着衣した女性と脱衣した男性との関係性における性的倒錯を意味する用語である。

 奴隷は脱がせ、自分は脱がない。
 そして、その奴隷には、一切、自由を与えない。
 手足をガチガチに拘束し、ほんの少しの増長も許さない状態で、自分本位のプレイを行う。
 始まりから終わりまで、夏鈴は、終始、着衣のまま。
 よって、これまで夏鈴の裸を見た奴隷はゼロ。
 仕上げの挿入さえも、男を完全に固定した状態で寝かせ、自分が少しパンティをズラして跨がるだけで、奴隷の前で衣服を脱ぎ去ったことは一度もない。
 つまり、今こうして人前で裸を晒してること自体、初めてということだ。
「えぇー!?嘘でしょ!?」
「マジでぇ!?」
 驚く二人。
 それに対し、
「も、もうええやろ…?早よ、これ、外してぇや…!」
 と、口を割らされた代償として、手首に繋がれた手枷を揺する夏鈴。
 しかし、まだそう簡単には解放する素振りを見せない意地悪な二人は、
「へぇー、なるほどねぇ…」
「そうなんやぁ…」
 と、しつこい乳嬲りで聞き出した初耳の状態を受け、
「だったら、尚更、鍛えておかないとねぇ?」
「そうやで。それこそ、狙われたらイチコロってことやん」
 と、改めて夏鈴の身体に手を伸ばす。
「ちょ、ちょっとぉっ…!二人とも、いいかげんに…!んんっ、はぁっ…!」
 再び井上の妙に上手い胸揉みで吐息を漏らす夏鈴。
 ショートカットの髪がファサファサと揺れ、いい匂いを部屋中にばら撒く。
 ふいに森田が、
「ねーねー、井上。これ使ってみよっか?」
 と、部屋の隅にあったワゴンを持ってきた。
 そこに並べられていたのは奴隷の調教用の玩具の数々、そして、いろんな種類のローションとオイル…。
 この部屋は、元々、奴隷の調教部屋。
 その際に使う道具は、一通り、揃っている。
「ふ、二人とも…!調子に乗りすぎ…!いいかげんにしてよっ…!んはぁっ…!」
「んー、どれにしよっかなぁ〜?」
 抗議する夏鈴を無視して、ローションのボトルを一本、一本、手にとって見比べる森田。
 それは、ただのローションではなく、それぞれ各メンバーのMyローションボトルだった。
「どうせなら先輩のんにしようや。璃子ちゃんとか松田のはいつでも貸してもらえるし」
 と、夏鈴を嬲りながら口にする井上。
 どうやら、この機会に、普段ならなかなか手を出せない先輩のMyローションを勝手に少し拝借しようと企んでいるようだ。
「んー…やっぱり菅井さんかな?ほら、見てよ。このボトル。入れ物からもう他と違うじゃん」
 と、いかにも高貴なクリスタルのボトル、菅井友香のMyローションを手にする森田。
 一方、
「守屋さんのは?何か、成分とかにもこだわって自分で調合してるって聞いたことあるで。あと、みーさんのも個人的に気になる!」
 と、他の選択肢も提案する井上。
 他にも、土生瑞穂、齋藤冬優花、佐藤詩織など、選択肢が多くて迷う二人。
 結局、一つには決めきれず、菅井、守屋茜、そして小池美波のMyローションを手にした森田。
「じゃあ、まず、こっちのおっぱいは菅井さんので」
 と、夏鈴の右の胸に、菅井のMyローション、を垂らす森田。
 少量のつもりが意外にたくさん出てしまい、
「アカン、アカン!そんなに使ったらバレるって!」
「ヤバイ、ヤバイ!」
 と慌てながらも楽しそうな二人。
「ほいでぇ…しっかり馴染ませてぇ…」
 と垂れたローションを夏鈴の右胸に一点集中で塗りたくる井上。
「ふぁぁっ!?あぁっ!」
 敏感なところをコーティングするヌルヌルする感覚に思わず腰砕けになる夏鈴の様子に、
「アハハ!やっば!めっちゃ気持ちよさそうなんだけどっ!」
 と楽しそうな笑みを浮かべた森田は、井上に、
「どう?どんな感じ?」
「これなぁ…もう、すっごいわ!」
 と思わせぶりに言う井上。
「私のと全っ然ちゃう。なんかな、この粘り気からもう上品やねん」
「は?粘り気が上品ってどういうことよ、それ」
「やってみたら分かるって。ひかるもやってみ?」
「ホントにぃ?」
 と半信半疑で手を伸ばす森田だが、自分も二度、三度と夏鈴の胸に塗りつけると、
「わぁ、ホントだっ!」
「やろ?ヤバイなぁ、これ。絶対、気持ちいいで。これ使って男とヤッたら」
「だろうねぇ」
 と、夏鈴の胸を試し塗りに使って楽しむ二人。
 続いて守屋茜のMyローション。
 こちらは蓋を開けた瞬間から、
「わっ!やばっ…!」
 と、森田は、ただでさえ大きな目をさらに見開いた。
 理由を聞くまでもなく、井上の元にまで届く淫靡な香り…。
 その上品なオトナの匂いに、二人してうっとりしてしまう。
「さすが守屋さん…やっぱ美意識が高い人は使うモノからちゃうわ」
「ホントだね。ウチら、ローションのニオイなんか気にしたことないもんね」
 と言いながら、その良い匂いのするローションを次は夏鈴の左胸に垂らす森田。
「んんっ…!」
 ひんやりした塊が胸に落ち、スライムのようにとろけながら下に落ちる。
 そして、その塊が夏鈴のぷくっと膨らんだ乳首を飲み込んだ瞬間、それを合図に森田が一気に塗り広げる。
「んひゃぁっ!?」
 にゅるん、にゅるん…と白い胸を覆うローション。
「夏鈴、どう?どう違う?」
 と問う森田に、
「ひっ…こ、こっちの方が…つ、包まれてる感じがする…!んんっ…!」
 と、二つの違いを答えさせられる夏鈴。
 それはすなわち、膜を張るように肌全体に浸透するということか。
「よーし!じゃあ、ラスト!みーさんのヤツ!」
 と、普段よく可愛がってもらっている小池美波のMyローションを手にする井上。
 だが既に、右胸は菅井の、左胸は守屋のローションで、それぞれ光沢を放っている。
 となると、それ以外に残る試し塗りの場所は…。

 …パンっ……パンっ…

「やぁっ、嫌やぁっ…!」
 ニタニタしながら交互に夏鈴のパンティのゴムを引っ張っては離し、引っ張っては離し…を繰り返す二人。
「残るは当然、ここだよね…」
「夏鈴、いくで?」
「ア、アカン…!そこはアカンってぇっ!…んひぃぃっ!?」
 引っ張ってゴムを伸ばしたパンティの中にローションが落とされる。
「うわぁ、何これ!?」
 前の二人のものに比べて妙に粘度が高い小池のローション。
 まるで、煮すぎて形の崩れた餅のように、ヌルッと大きな塊のまま中に落ち、まず手近なところにあった夏鈴の陰毛を一気に取り込む。
 そして…。

 グチョッ…!グチョッ…!グチョッ…!

「んひゃぁっ!?ダ、ダメぇっ!んあぁっ!」
 その粘度の高い塊を押し潰すようにパンティの上から容赦なくズリズリと塗り込む森田の手。
「あ、これはこれでまたちょっと違うかも!」
 と感想を言いながら、パンティ越しの豪快なマンズリで夏鈴を追い詰める。
「ひぃっ…!ひゃぁっ!?」
 と、情けない声を上げて、バタバタと脚を踏み鳴らす夏鈴。
 塗り込む作業を終え、
「さーて、準備も整ったところで、そろそろ本格的に始めよっか!」
 と声高らかに述べた森田。
 これより、危機的状況の実践シミュレーションと題した裏切りの制裁、疑似女体拷問が幕を開ける…!

 そして、この時点ではまだ、森田も井上も、そして被験者にされた夏鈴自身も気づいてはいなかった。
 左の胸に塗られた守屋のMyローションには速効性、股間に塗り広げられた小池のMyローションには遅効性で、それぞれ性感を高める媚薬が配合されているものだということを…!


(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2021/04/17(土) 10:32 )