第一話 Bルート
「早く逃げなさい」
と振り返りもせずに指示するあやめ。
それを言われて、そそくさと逃げ出していく武田。
あやめは、イジメっ子の二人を見据え、
「覚悟はいい?アンタたち…」
と、歩み寄る。
「へっ…!カッコつけやがって。女のくせに俺とやるのか?たいしたもんだ」
と、やけに余裕の剛田。
風紀委員・筒井あやめの噂はかねがね届いている筈だが、その彼女を前にしてこの態度。
よほど腕に自信があるのか、それともただのバカか。
(まぁ、いいわ…どちらにしても、ぶちのめすのみ…!)
と足を進めた時、剛田の背中に隠れた骨川が、ニヤニヤして、
「バカな女め!風紀委員だか何だか知らないけど、剛田っちは空手に柔道、ボクシングと格闘技に精通した猛者だ!いくら強くても女が絶対に勝てっこないぞ!」
(…!)
それは初耳だ。
ただ図体がデカいだけと思っていたが…。
「へへへ、ちょうどいい。お前のことは前々から気に食わなかったんだ。正義のヒロイン気取ってカッコつけやがってよ。学校で二度のそのエラそうなツラを出来なくしてやる…!」
とニヤニヤしながら相対して間合いを詰めてくる剛田。
両者、睨み合い…そして、風が止んだと同時に、剛田の方から、
「うりゃぁぁっ!」
と声を張り上げて飛びかかってきた。
サッと身を翻してかわしたあやめ。
そのまま鮮やかにカウンターでフックと蹴りを見舞う。が、食らった剛田はピンピンしている。
再び突進、それもかわして、再度、カウンターで連打しても同じ。
脂肪かと思っていた巨体は実は筋肉。
その屈強な鎧の前に思うようにダメージが入らず、次第にあやめの表情から余裕が消える。
「どうした?そんなもんか?お嬢ちゃん!」
「くっ…!」
バカにするような発言に苛立つあやめ。
分かりやすい挑発…軽はずみに乗っかれば相手の思うツボだが、意外に強敵だという焦りが冷静沈着なあやめを惑わせてしまった。
「はぁッ!てやぁっ!」
「へっ!遅い…遅すぎるぜ。へなちょこパンチだな。止まって見えらぁ!ほら、当ててみろよ!」
これまで数々の問題を解決し、目に余る悪童を叩きのめしてきた自慢の拳が、ボクシング経験者の見切りによって、いとも簡単にかわされる。
「くっ…!」
「お、何だ?焦ってんのか?楽勝できる想定だったか?アテが外れたな、風紀委員さんよ!」
「だ、黙れっ…!てゃぁっ!」
パシッ…!
繰り出したあやめの渾身の拳はあっさり剛田の手の平の中に捕獲された…。
「くっ…!」
相当な握力で、引っこ抜くことが出来ない。
「へへへ。さて…ほいじゃ、そろそろこっちも仕掛けさせてもらおうか!おらッ!」
ボゴッ!
「うぐっ…!」
容赦ない一撃が、あやめの華奢な土手っ腹にクリーンヒット。
顔をしかめ、ふらつき、思わず膝が折れかけるのを、
「おいおい、何だよ?終わりか?まだだよ、テメー!おらっ、もう一発!」
ボゴッ!
「がぁっ…!」
ガードが間に合わず、痛むお腹に追撃を喰らい、拳を掴まれたまま、ひざまずくあやめ。
その姿を見下ろして、
「へっ!つまんねぇ!何が風紀委員だ。所詮ただの女じゃねぇか」
とニヤニヤ吐き捨てる剛田。
「おら、立て!」
「ぐぁっ…!」
あやめの長髪を掴み上げ、お腹を押さえるあやめを無理やり立たせると、
「さっき言ったよな?二度とエラそうなツラ出来なくしてやる、って…おら、こっちへ来い!」
「ぐっ…は、離せっ…うぅっ…!」
掴んだ髪を引きずるように鉄橋の下の暗がりへ。
そして、おそらく寝床にしていたホームレスが捨てていったであろう、くたびれた段ボールで簡易的な囲いを作ると、
「おい、骨川っ!」
「おうっ!」
「コイツを押さえろ」
「オッケー!」
さっきまで剛田の背中に隠れていた骨川が、意気揚々とあやめの背後に回り、羽交い締めにして、その仮設の囲いの中に引きずり込む。
「くっ…ア、アンタたち…な、何をする気…!」
「へへへ。決まってんだろ?二度とエラそうなツラ出来ねぇように、俺様が、ここで一発、犯してやるぜ」
(なっ!?)
思わず耳を疑う一言。
犯す…?
今、確かにそう言った。
同級生を…?
しかも、こんな段ボールを立てただけの屋外で…?
まさか…いや、この身体を押さえる力…本当にヤル気だ!
「くっ…ふ、ふざけるな…!」
途端にお腹の痛みを忘れて暴れるあやめだが、弱った身体では、もはや剛田はおろか骨川の力すらはねのけられない。
「おら、おとなしくしろって!手っ取り早く済ませてやるから!」
「い、嫌ぁっ!は、離してっ!」
身体を揺するあやめの脚を抱え、強引に開かせる剛田。
スカートが捲れ上がり、可愛らしいパンティが見え隠れすると、
「へへへ。風紀委員がどんな下着つけてるか興味あるなぁ!お前さんは童顔だからな。ガキみてぇなイチゴ柄のパンティか、それとも背伸びした大人のパンティか。万一、Tバックなんか穿いてた日にはお前さんの風紀そのものを疑うぜ」
「だ、黙れ、この…い、嫌っ!やぁっ、見ないでぇっ!」
摘まみ上げられたスカートの裾。
そこに現れたのは、高校生という若さを見せつける肉感的な白い太ももと、純白無地のパンティ。
「おぉ、さすが風紀委員!下着も優等生じょねーか!」
とからかう剛田。
「や、やだっ!見ないでっ…見ないでよぉっ!スカート下ろしてぇっ!やぁっ!」
髪を乱して嫌がるあやめに対し、
「下だけで済むと思うな。こっちもだよ、おらっ!」
ブチブチっ…!
「嫌ぁぁっ!」
草むらに飛び散るボタン。
力任せに開いた剛田の指で、まるで海を割ったモーゼの十戒の如く、制服のブラウスが真ん中から真っ二つに割れた。
制服の生地とも遜色ない色白の肌。
そして、華奢という先入観で、一見、ペチャパイに見えた胸は思いのほか詰まっており、はちきれんばかりのものがブラの中に圧迫されていた。
「何だ、お前。なかなかいいモノを持ってんじゃねぇか」
見直したというように口にする剛田。
隠していた胸の大きさ。
発育とともに、だんだん膨らんできたのは自分でも分かっていたが、共学校ゆえ、男子からいやらしい目をされるのが嫌で、わざと1サイズ小さいブラで無理やり圧迫して小さく見せていた。が、それも今日でネタバレ。
「さて、それじゃ拝ませてもらいますかねぇ。風紀委員、筒井あやめちゃんの隠れ巨乳をよォ!」
「い、嫌ぁっ!やめてっ!やめっ…んぐっ!?」
「へへっ、静かにしろよ。人が来たらどうするんだ?せっかく楽しいところなのによ」
と、下卑た笑みを浮かべて背後からあやめの口を塞ぐ骨川。
「んむーっ!んんーっ!」
あやめがくぐもった声を上げる中、情緒も何もなく、力任せにブラをずり下げた剛田。
その瞬間、ぷるんっ…と弾んで飛び出したあやめのマシュマロおっぱい。
それを早速、ぐにゅっ、ぐにゅっ…と揉みしだき、
「おぉっ、おぉー!柔らけぇッ!すげぇぞ、こいつは!」
「ずるいよ、剛田っち。俺にも触らせてくれよ!」
と文句を言う骨川を、
「分かってるよ。お前の時間は、あとでたっぷり取ってやる。ただ、まずは仕留めた俺が先だ」
となだめ、揉む手つきを変える剛田。
感触を楽しむ揉み方から、オンナを感じさせる触り方への移行。
「んー!んー!」
と声を上げていたあやめも、次第に、
「んっ…んふっ…んんっ…!」
と、声色が変わる。
「さぁ、さぁ!その調子で下も見せてもらうぜ!」
と、パンティに指をかけ、とっさに脚を内股にしたあやめの最後の抵抗も虚しく、ひと思いに引きずり下ろす剛田。
スポンっ…♪と、効果音をつけたいぐらい綺麗に脱げたパンティ。
骨川の手の蓋の中で絶叫しながら、とうとうウブな恥毛まで晒したあやめ。
「おらっ、脚を抜けよ!」
と、剛田は残された紺色のソックスごとあやめの足首を掴んで持ち上げ、右足、左足とパンティの輪の中から抜き取ると、最後は、ぽいっと後ろ手に草むらに投げ捨てた。
そして、瑞々しい左右の太ももを押し開き、剥き出しになった性器にいきなりむしゃぶりつく。
ジュルル…♪ジュルルル…♪
「んーっ!んーっ!」
「へへへ。どうだ、筒井!どんな気分だ?お前のマンコ、甘酸っぱいぜ!フルーティーな香りがしてらぁ!ギャハハハ!」
(ふ、ふざけないでっ!や、やめて…もうやめてよぉぉっ!)
悪童を裁く風紀委員、強き女の眼には、いつの間にかほんのり涙が浮かんでいる。
それを肩越しに気付いて、
「ギャハハ!泣いてる!剛田っち、コイツ泣いてるよっ!」
と鬼畜な笑みで嘲笑う骨川。
(あ、当たり前でしょ…お、女相手に二人がかりで…この卑怯者ォっ…!)
と悔しさを滲ませると、やがて、ぽろぽろと滲み出た涙が頬を伝った。
初めて遭った返り討ち。
その代償は、こんな野外で下卑た獣の慰み物にされることだ。
「へへへ。流れでいったら、ここらで口に突っ込んで舐めてもらいたいところだが、噛みつかれちゃ困る。場所も場所だし、このままさっさとぶちこんでやるか!」
と、骨川と連携してあやめの身体を持ち上げる剛田。
片手間にカチャカチャとベルトを抜き、制服ズボンとボクサーパンツを一気に下ろす。
(…!)
視界に入った汚ならしい男根に、
「んーっ!んーっ!」
と、取り乱したように必死にもがくあやめだが、
「おら、暴れんじゃねぇよ!」
と、脚の間に身体を入れられて万事休す!
薄い恥毛を掻き分け、まだ何も準備も出来ていない性器の亀裂にグリグリと押し当てて擦りつけられるイチモツ。
(ま、待ってっ!ホントに待って!嫌っ!それだけは…それだけは嫌ぁぁっ!)
塞がれた口の奥で絶叫するあやめ。
「へへへ…さぁ、行くぜ。お堅い風紀委員のマンコってのは、どんな締まりしてんだろうなぁ!」
抱えられたままもがくあやめの華奢な身体に直角にあてがわれたイチモツ。
…入らない…入らない…なかなか入らない。
「チッ…おい!ちゃんと押さえてろっつってんだろ!」
と苛立ちを骨川にぶつけ、一喝する剛田。
それによって、羽交い絞めがさらにきつくなった。
もう身動きがとれない。
そして遂に…!
…ずりゅっ…!
「んんーーーっ!!」
固い竿の侵入に、思わず口を覆う手の平を弾き飛ばし、絶叫を上げるあやめ。
(い、痛いっ!めっちゃ痛ッ!さ、裂ける…!)
高校生とは思えないサイズを誇る剛田のイチモツ。
それが、ろくに潤滑油も足りていない割れ目に無理やりねじ込まれたその痛みは想像を絶するものだった。
たまらず、
「や、やめてっ!抜いて!早く抜いてっ!嫌ぁぁぁっ!」
と訴えるあやめだが、それを無視して、
「おぉっ、やべぇ。キッツキツだよ!腰が動かせねぇ!」
と笑いつつ、最終的には力任せに押し込む強行手段に出る剛田。
メリメリ…と音が立ちそうな非業の突貫工事に、
「ぎゃぁっ…があぁっ…!」
剛田の腰が沈むたびに激痛が走り、顔を歪めて呻き声を上げるあやめ。
ぽろぽろと溢れて伝う涙。
(さ、最悪…!最悪だ…こんなヤツに…こんな形で…)
悔しさと絶望で唇を噛みしめるあやめ。
その反応を見せたことにはワケがある。
一方、
「…ん?」
何やら股間に違和感を感じた剛田。
絶望で茫然とするあやめの顔を眺め、ニヤリと笑って、
「へっ…なるほど、そういう事かい…」
と一人でブツブツ言った後、
「おい、筒井…驚いたぜ。お前…あんなにエラそうにしてたくせに、まさか処女だったとはなァ?」
(…!)
バレた…。
さっと血の気が引くあやめの表情。
慌てて、
「ち、違う…違うよぉ…」
と必死に首を振って否定するも、その強がりとは裏腹に、結合部から滴る鮮血が何よりの証拠。
「え!?マ、マジ!?コイツ、処女だったの!?」
と驚く骨川をよそに、
「ギャハハハ!悪りぃ、悪りぃ!まさか処女だとは知らなかった。筒井!お前の初めては、たった今、俺様が頂いちまったようだ!とんだサプライズだよ!ありがとな!」
鬼畜非道な言葉に高笑い。
「ひ、ひどい…ひどいよぉ…ぐすっ…ぐすっ…」
大切に守ってきた初めてを、よりによってこんな形で奪われるとは…。
完全に決壊した涙腺…ボロボロと涙が止まらない。
強い女の完敗…その代償は、かけがえのないものを失い、取り返しのつかない心の傷を負う結果になった。
そして…。
「ハハハ!まぁ、そう悲観するな!記念すべき初体験だ!せっかくだから、この際、俺がセックスの気持ちよさをお前に教えてやる!これを覚えたら、風紀がどうとか、お堅いことを言ってられなくなるぞ?よし、行くぞ!おらっ…!おらっ…!」
ぱんっ…!ぱんっ…!
「ひ、ひぃぃっ…!」
ぶつかる身体同士。
鈍重に打ち込まれる杭に顔を引き攣らせるあやめ。
己の強さだけではどうにも出来ず、とうとう、
「んっ…だ、誰か…!んっ、んっ、誰かァっ!誰か助けてぇッ…!」
と無意識に口から出る呻き声の隙間に、精一杯を悲鳴を上げるも、皮肉にも、助けを呼ぶその声は、
ゴォォォッ!
と、頭上の鉄橋を通過した列車の轟音に虚しくかき消された。
その後、約10分にわたって、その清らかな身体を剛田に蹂躙されたあやめ。
初めての性行為の感想は最悪最低。
だが、皮肉なことに、そんな最低最悪のセックスでも終盤に差し掛かる頃には潤滑油の補填も追いつき、不本意ながら、
「んっ…んんっ…!」
と、淫靡な吐息を漏らしていた。
そして最後、
「ぐっ…あっ、やべっ…で、出る…出るぞっ!」
と力んだ声を上げた剛田は勢いよく男根を抜き取ると、ドサッ…と囲いの段ボールを薙ぎ倒して地面に放り出されたあやめの身体に、勝利の白濁汁を思う存分にぶちまけた。
それを、首筋に、胸に、腹に、脚に、そして気高い乃木高の制服にもたっぷりと浴びるあやめ。
心地よさそうな表情の剛田とは対照的に、あやめは茫然自失として、
「はぁ…はぁ…」
と、初めての体験に息を乱して動けない。
そんな汚された女体に容赦なく向けられたスマホ…!
「へへへ…ちゃんと口止めの証拠を持っとかねぇとな…♪」
と下衆な笑顔で、カシャッ…カシャッ…とあやめの裸体にシャッターを切る剛田。
この翌日、剛田は、撮影した写真をネタにあやめを呼び出し、再び彼女を抱いた。
さらに次の日も、その次の日も…。
呼び出されて犯されるたびに口止めのネタは増え続け、完全に、剛田に逆らえなくなったあやめ。
秩序を守る戦士だった風紀委員あやめは、この敗北を機に、一人の不良生徒の慰み者へと堕ちたのだ…。
(BAD END)
※一旦「INDEX」に戻って『敗北した風紀委員の末路 -その1-』へお進みください。