金川紗耶サイド― “M”asochist
『いじめられたい…♪』
その回答を聞いた男はニヤリと笑って、
「ほぉ…そうかい。だったら俺の好きにさせてもらうぜ」
と欲を掻き立てられたように言うと、寝転がる紗耶をひっくり返し、
「じゃあ、まずは四つん這いで立ちな」
と命じる。
「は、はい…」
自然と返事をし、従順に手をついて膝で立つ紗耶。
「ケツをもっと高く上げろ」
と言うと、これも素直に小さなお尻を突き上げ、挑発的なポーズをとる。
長い髪がだらんと垂れるとともに、可愛らしい乳房も重力で垂れ下がる。
「いいか。そのままキープしてろよ?」
と言いながら、一旦、ベッドを離れる男。
(…?)
三十秒ほどして戻ってきたその手にはブランデーグラスが握られていた。
「おらっ。もっとまっすぐ、平らにしろ」
と、紗耶の綺麗な背中をさするように撫でて高さを調節すると、何を思ったか、突然、手にしたグラスを紗耶の四つん這いの背中にそっと置いた。
「ひゃっ…!」
背中に伝わる冷たさに小さく声を上げた紗耶に構わず、
「いいか?お前は今からテーブル、『人間テーブル』だ。そのグラスには俺の大好きな高級ブランデーが注いである。絶対にこぼすなよ」
と命じ、続けて、
「もしこぼしたら、今晩は何もしてやらねぇからな?」
と耳打ちをした。
言われるがまま、こくりと頷く紗耶。
それを合図に、紗耶が形成する“女体テーブル”の下にゆっくり手を差し入れる男。
怪訝そうな表情…緊張しているのが手にとるように分かる。
まずはスッと胸に触れてやる。
「んっ、あんっ…♪」
ピクッと左腕が浮き、早速、背中が揺れた。
グラスの中のブランデーも軽く揺れる。
さらにタッチを続けると、次々に女体テーブルの四隅の脚が揺れ、併せてブランデーの波も激しくなる。
「おらおら、どうした?動いてるぞ」
と煽りながら敏感な胸を触り、続いて、まるで鍾乳石のように下へ向かって尖る乳首を爪先で引っ掻いてやる。
「んひぃっ♪」
期待通りの反応で、ガクンっ!と右腕が折れかける。…が、何とか踏ん張る紗耶。
傾きかけたグラスも、何とか踏ん張った。
その様子を見て、
「ハハハ!いいぞ、偉いじゃないか。よく言いつけを守ってるぞ」
と楽しそうに笑みを浮かべる男。
その笑顔はサディスティックそのもの。
「そぉら、こっちもだ」
と、次は乳首の左右同時責め。
「はひぃっ♪んはぁっ、あぁっ…!」
と、その表情を歪め、ぷるぷると震える紗耶。
(やぁっ!ダメっ…!落ちちゃう…落ちちゃうよぉ…!)
背中に乗せられたグラスの揺れを肌で感じる。
「どうした?俺とセックスしたいんじゃねぇのか?コイツをマンコにぶちこんでほしいんじゃねぇのか?んん?」
とニヤつきながら耐える紗耶の正面に、例の巨根を突きつけ、これ見よがしに示す。
「ハァ…ハァ…♪」
飢えた犬のように、自然とだらしなく舌を出して見つめる紗耶。
そのスケベな表情に向けて、
「ほら、好きにしていいぞ」
と告げると、また、ごくっ…と息を飲む紗耶。
(も、もう一回…もう一回、あのデカチン、頬張りたい…!)
と目論むも、まだ少し遠い。
食らいつくには、あと三歩か四歩、前に進まないといけない。
下はベッド。
手をつく場所によっては、スプリングで弾むかもしれない。
迷う紗耶を見透かすように、
「へへへ…さぁ、どうする?リスク覚悟で歩いてみるか?んん?」
と、デカチンをブラブラ揺らして挑発する男。
既に巨根好きの本性を晒した紗耶が今さら我慢などできる筈などない。
覚悟を決めたように、まず一歩、ゆっくり右手を前に出す。
ぐらっ…!
(…!)
思った通り、ベッドが沈む。
その揺れが収まるのを待つように制止し、次は左手を前へ。
「うぅっ…うぅっ…」
バランスを崩せば即終了…そんな綱渡りのスリル、プレッシャーの中、ゆっくりと進む。
ふいに男が地団駄を踏むようにベッドを踏みつけた。
「きゃっ…!」
まるで地震のように揺れる舞台。
バランスをとって踏ん張る紗耶。
鎮まるまで動けない。
全裸で四つん這い、背中にグラスを置かれたまま硬直し、男の意地悪に思わず頬を膨らませて抗議の視線を送る紗耶。
「へへへ…いいねぇ。ほら、早く来いよ。でないと、ずっと放り出してたら風邪をひいちまう。パンツの中にしまっちまうぞ?」
「や、やだぁっ…!」
急かされるように、また歩みを進める紗耶。
背中に置かれたグラスは滑稽そのもの。
それを倒すことなく、慎重に一歩ずつ近寄り、そして何とか男の眼下へ到達すると、紗耶は我慢できず、何か言われるより先に、
「はむっ…♪」
と、そのまま大口を開けてしゃぶりついた。
豊富な経験で磨いた奉仕のテクニック、再び…。
ただ、先ほどと違うのは、首ごとうねるように咥える激しいフェラは背中のグラスが落ちるので出来ないということだ。
よって、安定した四つん這いの体勢を維持したまま、舌技中心に切り替える紗耶。
亀頭を口に含み、口内で器用に舌を巻きつけるようにして刺激を送る。
「おぉ…そんなことも出来るのか」
と男もご満悦の舌遣い。
物欲しげな上目遣いで奉仕に励む紗耶は、もはや、よくしつけられたM女そのもの。
男はニヤニヤと笑って、
「それじゃ、これに耐えれたら挿れてやるよ…」
と、身を屈め、またもや女体テーブルの下に手を差し入れた。
(…!)
フェラに夢中だった紗耶が咄嗟に身構える。…が、襲いかかってきたのは思っていた刺激とは違った。
ギュポッ…!
と妙な音とともに、突然、垂れ下がる両乳首に感じる締めつけと重み。
「んぐっ…!」
と、思わず巨根を頬張ったまま声を上げる紗耶を待たずして、真空状態に包まれた乳首の先端に、何やら柔らかい異物が当たる。
(え…?な、何これ…?)
四つん這いフェラに夢中だった紗耶は、男が頭上で用意していたものを全く見ていなかった。
そして、その柔らかい異物…舌を模したシリコンのプロペラが、突然、
ギュィィィン…!
と音を立てて回転し始めた途端、
「はひぃぃっ♪」
高速回転を始めたプロペラの刺激に、思わず咥えた巨根を吐き出して絶叫する紗耶。
「な、何これぇっ…♪」
と、驚き、喜びを半々に悶絶する紗耶に、
「おいおい、動くなよ。グラスが揺れてるぞ。へへへ…」
と言いながら、手にしたコントローラーでさらにその乳首責めアイテムの回転数を上げる。
ギュィィィン…!
「はひぃっ♪はひぃっ♪ダ、ダメぇっ!こんなのダメだよぉっ!んひゃぁぁっ♪」
王道のローターやバイブではない、初めて使われるタイプのオモチャに翻弄される紗耶。
緊張の糸が切れたように、四隅の脚がガクガクと揺れ、あっけなく、
…ガシャーン…!
肘が折れ、ベッドに突っ伏したと同時に背中を滑落したブランデーグラスが音を立てて床に落ちた。
「あーあ…」
と大袈裟に落胆する男に、すかさず、
「ま、待って…違うのっ…今のは違うのぉっ…!」
「何が違うんだ?床に落ちてグラスが割れた。高級ブランデーが台無しになったのは紛れもない事実だよ」
と冷たく言い放ち、
「終わりだよ。離れろ、ほらっ!」
と腰を引く。
「ま、待ってってばっ!」
いやいやをするように、逃げる腰にしがみつく紗耶。
強引に肉棒を咥え、
(やだっ!)
という眼で、ぶんぶんと首を振り、名誉挽回とばかりに制約されていた動きを開放、激しいフェラを披露する。
ジュポ、ジュポ…♪
と濁音が響く。
その生温かい口内の感触と吸引力に、たまらず、
「チッ…しょうがないヤツめ」
と舌打ちしつつ、どこか満更でもない男。
やはり、恥じらいを捨て、自ら欲しがる女ほどそそるものはない。
「おい。俺のこいつをどこに欲しいか言ってみろ!」
と言うと、紗耶は、むくっと起き上がり、大胆なM字開脚を披露して、
「ここ…ここに欲しいの…オマンコに挿れてほしい…♪」
と、自らの股間の茂みを掻き分け、ピースサインで割れ目を開く。
覗くピンク色の秘肉。
「あっ…垂れちゃう…♪」
と小さく声を漏らしたように、湧き出た愛液が自然とベッドに垂れる。
それも、ねっとりと糸を引いて、だ。
「ふーん…」
と無関心なフリをして突き放してやると、やがて、
「…んっ、あぁっ…あんっ、んんっ…♪」
指を添えたことでスイッチが入ったのか、自発的に割れ目を弄くって甘い吐息を漏らす紗耶。
クチュクチュと濁音を奏でる指に合わせて、細い腰と、肉感的な脚がクネクネ動くのが上から見下ろしていてもたまらない。
「ひ、ひぃっ♪んひゃぁっ♪」
次第に激しくなる指、そして声。
男は、なおも意地悪に、
「それで充分なんじゃないか?なぁ?」
と言うと、紗耶は首を振って、
「や、やだっ…オチンポ…♪オチンポじゃないと嫌ぁっ…♪」
と言いつつ、卑猥な指オナを見せつける。
自らの愛液を掬い、それをクリトリスへ塗り込んでこねくり回す。
困り眉で悶絶する表情はエロチックそのもの。
完全に溶け落ちた理性。
もはや紗耶は、目先のセックス以外、見えていないようだ。
「へっ…まったくよぉ…」
「やんっ…♪」
自慰に耽る紗耶を押し倒し、そのまま、まんぐり返しにしてやる。
「ひゃぁっ♪は、恥ずかしいっ…!」
「何が恥ずかしいだ!オナニーを見せつけてる時点で恥ずかしいもへったくれもない!」
と一蹴し、
「せっかく楽しみにしてたブランデーをフイにしやがったからな。代わりに“ここの蜜”を貰おうか」
と、ふやけた割れ目にしゃぶりつく男。
「ひゃはぁッ♪」
ピチャピチャ…と音を立てて秘部を舐められ、嬌声が止まらない紗耶。
「へへへ。こいつはすごい。舐めても舐めても出てきやがる!」
と男は嬉しそうに笑い、なおも愛液を舐めとる。
ナメクジのように艶かしく巧みに這う舌は、今の紗耶には一撃必殺そのもの。
「んんっ、あぁっ、イ、イクぅっ♪」
と声を張り上げ、まんぐり返しのままピクピクと痙攣する紗耶。
なおも男の舌は止まらず、そこからさらに二回連続でイカされた。
「ハァ…ハァ…♪」
息が上がる紗耶。
だが、その眼はまだ何かを求めている様子。
男も、分かっていながら、白々しく、
「…何だ?その眼は」
「チ、チンポ…オチンポ…」
と繰り返す紗耶。
まんぐり返しを解き、だらんとベッドに横たわってからも、うわ言のように繰り返すところに、
「これか?これのことか?」
と、すっかり固くなった巨根を股ぐらに押しつけてやる。
「あっ、あっ…そ、それっ!そう、それぇっ♪」
と歓喜の声を上げ、
「す、すごい…♪こんな固いチンポ、初めてかもっ…!」
と感嘆とする紗耶。
高揚した女体は、まるで風呂上がりの如く、かなりの熱を帯びていた。
中でも、当然、股ぐらは別格…。
男が意地悪に上へ、下へと擦りつける肉棒を待ちきれず、
「あぁっ、は、早くっ…!もう我慢できないっ!来てぇ!早く来てよぉっ!」
と駄々っ子のように腰を浮かせて擦りつけてくる紗耶。
「へへっ、分かった。分かったよ」
と軽くいなして、いよいよ、卑猥に口を開いた紗耶の膣穴に、自慢の巨根をあてがい、そしてゆっくりとねじ込む。
「ふひぃっ!?あぁっ!ヤ、ヤバイ、これぇ♪あぁっ、んあぁっ!?」
自然に収縮する肉を振り払うようにズブズブと奥へ進む巨根。
その深さが増すごとに紗耶の身体が仰け反り、そして完全に根元まで挿さる頃には、
「んほぉぉっ♪おぉぉっ♪おぉぉっ♪」
と、顔に似合わない下品な声が飛び出す。
そのリアクションをニヤニヤしながら眺めつつ、
「さぁ、動くぞ…」
とだけ言って、ゆっくり入り口まで引き抜き、そしてまた奥へ埋めていく男。
その一往復ごとに、しっかり、
「あぁんっ…♪」
と掠れた声で鳴く紗耶。
そして速度が速まるにつれて、
「あんっ♪あんっ♪」
とリズミカルになり、やがて、
「んひゃぁっ♪あぁぁっ♪」
と絶叫して、たまらず男の首に手を回すことになる。
待望のデカチン挿入で羞恥心は完全消滅。
「ほらっ、どうだ!俺のチンポは!」
と問いに、迷わず、
「さ、最高ぉっ!最高すぎるぅっ♪」
と答えて快楽に酔う紗耶。
今まで、数々、夜を共にしてきた男たち…その中でも頭ひとつ抜きん出た格別の快楽だ。
「ひ、ひぃっ♪ひゃぁぁっ♪んほぉぉっ♪」
パコパコと突かれ、あっさりとイッた。…が、男のピストンが続くかぎり、落ち着いて余韻に浸ることは出来ない。
「あぁっ、イ、イグっ!またイグぅっ!」
びくんっ、びくんっ…!
「ヤ、ヤバぁっ♪こんなに…こんなに気持ちいいエッチするの初めてぇっ♪あぁっ、ま、また…!またイッちゃうってばぁっ!」
びくびくっ!びくびくっ!
「ふひぃっ♪お、おかしくなるっ!おかしくなっちゃうよぉっ!あぁっ、死んじゃうぅっ♪」
ガクガク…ガクガク…
なかなかタフな男に対し、よほど待ち遠しかったのか、短いスパンでイキまくる紗耶。
延々と続くセックス漬け…。
やがて紗耶が、
「ひゃぁぁ…あぁっ…♪」
と、涎だらだらの、だらしないアへ顔を見せ始めたところで、ようやく男も、
「くっ…うぅっ…!あぁっ、イ、イクぞ…!俺もイクぞっ!出すぞぉぉっ!」
と声を上げ、ラストスパートで突き上げる。
「ひ、ひぃっ♪んひゃぁっ♪」
と浴びせられる熱い滾りを心待ちにしながら一足先に果てる紗耶。
そして、勢いよく引き抜かれた肉棒の先からは、男の雄叫びとともに大量の白濁汁が噴き出し、紗耶の裸体に次々とマーキングを施す。
性感帯の胸、美しいくびれのお腹、そしてセクシーな陰毛の上…放っておくと低温火傷しそうなほど熱い飛沫が降り注ぐ。
(し、幸せ…♪)
と恍惚の表情の紗耶。
そして最後は、浴びせた男、浴びた紗耶、ともに二人して、
「はぁ…はぁ…!」
「ハァ…ハァ…♪」
と、息を荒くして寝そべる。
お互い、どこか満足げな表情で余韻を楽しんだ後、どちらともなくキスを仕掛け、とても敵同士とは思えぬラブラブムードで舌を絡ませる。
そして、ようやく口を離した男が一言、
「へへっ、気に入ったぜ」
と言って、急に紗耶の顎を掴んで引き寄せ、
「お前…今日から俺の女にしてやるよ。これからも定期的に可愛がってやるからな…♪」
それを言われた紗耶は、嫌がる様子もなく、すっかり腑抜けた顔で小さく頷くだけだった…。
(金川紗耶サイド おわり)