乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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<番外編>堕ちた女たちの流刑地 ━捜査官ソープ『N46』泡姫━
齋藤飛鳥、恋をする
 開店早々、
「西野っ!樋口っ!それから飛鳥っ!指名だ!」
 と天井の内線スピーカーからマネージャーに名前を呼ばれた。
 マネージャーは、続けて、
「西野は巫女の衣装で番号札1番のお客様!樋口はボディコンに着替えて番号札2番のお客様!」
 と、指名した客が希望したコスプレを伝える。
 それを聞いて、
「巫女さんのカッコって、最近けっこう人気やなぁ…何がそんなにそそるんやろ…?」
 と西野が独り言を呟けば、樋口も衣装部屋のハンガーからすっかり着慣れたボディコン衣装を手に取り、
「このボデイコン、けっこうサイズがキツいんだよなぁ…いつも途中で苦しくなっちゃう…」
 とブツブツぼやきながら更衣室へ。
 そして次は、飛鳥への指示。
 願うようにして天井のスピーカーからの声を待っていると、

「飛鳥は扮装なし!そのまま、すみやかに番号札3番のお客様へ!」

 それを聞いて、内心、
(よっしゃ…やっぱり、あの人だ…)
 とガッツポーズの飛鳥。
 意中のあの客は、いつも扮装サービスには一切興味がない。
 そして、更衣室で指定された衣装に着替えている二人を尻目に、キャミソールにホットパンツ、待機していた服のままでいい飛鳥は、
「じゃあ、お先っ…」
 と、いの一番に控え室を飛び出し、浮かれ気分で待合室へ。
 妙に身体が熱いのは、やはり高揚だろう。
 いつもの木曜日…これで八割がた当確といったところか。
 そして待合室に入り、
「お待たせしました。番号札3番の方…」
 と声をかけると、隅に腰掛けていた男が、
「はい」
 と手を上げる。
 その男の顔を見て、
(ほら、やっぱり…♪)
 高揚がさらに増すのを必死に堪えながら、
「ご、ご指名ありがとうございます…では、ご案内しますので…ど、どうぞ…」
 と、緊張で少し噛みかけのまま逆エスコートでプレイルームへ向かう飛鳥。
 足を進めながら、チラチラ背後を見て、
(へぇ…今日はスーツなんだ…珍しい…でも、めっちゃ似合ってる…かっこいい…♪)
 これまでずっとラフな格好だったところからのギャップ萌えで、つい顔が赤くなる飛鳥。
 そしてプレイルームに入ると、飛鳥は、我慢できずに、つい、
「あの…いつも私を指名してくれますよね?」
「え?あ、あぁ…そうだね…」
 珍しく飛鳥の方から話しかけられ、ぎこちなくなる彼。
 それにも構わず飛鳥はさらに続けて、
「ウチの店、他にも可愛い女の子たくさんいるんですけど…今日も私なんかでいいんですか?」
 と、今度は少し自虐を交えて聞いてみると、彼は頷いて、
「来るたびに違う人を指名するってのは遊び人みたいであまり好きじゃなくてね。だから、いつも飛鳥ちゃんを指名するんだけど…何度も指名したら迷惑かな?」
「い、いえ…!そんな、迷惑だなんてとんでもないっ…」
 と慌てて取り繕い、また少し頬を染める飛鳥。
 間を埋めるように彼のネクタイをほどき、Yシャツボタンをゆっくり外していく。
 そこでも、興味が尽きずに、つい、
「今日…スーツなんですね…」
「そうなんだよ。今日は出張帰りでね」
「ち、ちなみに…どんなお仕事をされてるんですか?」
「え?ぼ、僕…?まぁ、その…テレビ関係…」
「へ、へぇ…そうなんだぁ…」
 と感心してから、飛鳥は自分で、
(ちょ、ちょっと…な、なに出しゃばってんの、私…いつも自分から質問なんてしないくせに…う、浮かれすぎじゃない?)
 どうも、恋かもしれないと気付いて以降、調子が狂いっぱなし。
 そして粛々と彼をパンツ一丁にしたところで飛鳥も脱ぎ始める。…が、今日はやけに脱ぐのが恥ずかしい。
 ここで勤めているうちに恥じらいなどすっかり消え失せ、ほんのつい昨日まで、ちっぱいレベルの微乳、パンパン同然の産毛しかない股ぐらを、何の躊躇もなく堂々と晒していた筈なのに、なぜか今になって突然、本来の女性としての恥じらいが急に戻ってきて、脱ぐに脱げない。
「━━━」
「…ど、どうしたの?飛鳥ちゃん」
 キャミソールの裾を摘まんだまま硬直してしまった飛鳥に問いかける彼。
「な、何か…今日だけ、自分で脱ぐのが恥ずかしくて…」
 ボソボソと口にする飛鳥だが、その言い方は、男にすれば誘い文句と捉え間違えても仕方ない。
「じゃあ…僕が脱がせてあげようか…?」
「…う、うん…♪」
 かァッと真っ赤になった飛鳥の超絶小顔はまるでトマトのよう。
 飛鳥の指に代わって、彼の指がキャミソールの裾を摘まみ、ゆっくりと持ち上げる。
「はい、手を上げて」
 と子供をあやすように言われ、恥じらいながらバンザイをする飛鳥。
 無意識に晒す無毛のキレイな腋…それよりもすぐ背後、密着するような至近距離に彼がいることの方が恥ずかしい。
 マッチ棒のような細い身体からスルリと抜き取られたキャミソールの下はノーブラ…。
 ちっぱいとピンク色の小さな乳首が晒され、これはさすがに頬が紅潮する飛鳥。
(花奈や日奈みたいに大きかったらいいけど…)
 幼児体形のべったんこおっぱいを好意を寄せる男性に見られるのは、やはり恥ずかしさが少し先行する。
 とはいえ、別に今日が初対面ではなく、むしろ、前回もソーププレイでそのまま本番までした仲。
「どうしたの?飛鳥ちゃん。今日はやけにシャイだね?」
「な、何でだろ…何か…恥ずかしくなっちゃって…」
 とヘタな誤魔化しで赤面する飛鳥に、
「じゃあ…こうすれば少しは恥ずかしさも忘れられるかな?」
「…んぷっ…♪」
(…!?)
 肩越しに伸びてきた彼の首。
 振り向きざまに唇を重ねられ、そのまま、チュッ…♪チュッ…♪と、恥じらいを軽減できそうな優しいキスをされてうっとりする飛鳥。
 こういうキスも本来なら飛鳥の方から仕掛けていく流れだが、それをすっかり忘れて職務放棄同然で身を任せる飛鳥。
 そんな彼女の華奢な身体に背後からスッと伸びる彼の指。
 蟻が這うように脇腹をソフトにくすぐられ、
「んっ、んんっ…♪」
 と身をよじる飛鳥の身体をグッと抱き寄せ、胸に抱くようにして、いざ、ちっぱいへ。

 …むにゅっ…♪

「…ひゃはぁッ…♪」
 たかがひと揉みで全身の力が抜け、背後の彼の胸板にもたれかかった飛鳥。
(な、なに?どうしたの、今日…!いつにも増して感じるっ…まだ、軽く胸を揉まれただけなのに…!)
 その感度は、まるで、あの日…媚薬を盛られて、見知らぬ男たちにねちっこく快楽責めにされて狂ってしまったあの夜のよう。
 なおも、彼の手に力が込められるたび、
「あんっ、あんっ…♪」
 と、可愛らしい声で鳴く飛鳥。
 恋愛感情という天然の媚薬が自然と感度を高めていることには、まだ気付く由もない。
 それどころか、耳元で、
「可愛い声だね、飛鳥ちゃん…もっと聞かせてほしいな…♪」
 と囁かれ、
「ひいっ♪んんっ、あぁっ、や、やだっ…恥ずかしいよぉっ…んんっ♪」
 ジタバタと床のタイルを打つホットパンツ残しの美脚。
 さらに人差し指でカリカリと先端のピンク色の突起を引っ掻かれ、
「んひぃッ♪」
 と思わず背筋を伸ばし、グッと仰け反る飛鳥。
「ここ…性感帯なんだよね?確か…♪」
「う、うん…あぁっ、ダ、ダメぇっ…その弄り方、ダメだってばぁっ…♪」
 爪先だけで翻弄され、恥ずかしそうな、それでいて少し嬉しそうでもある飛鳥。
「もっとキスしようよ、飛鳥ちゃん」
 と再び顔の横から唇を突き出されると、次は何の躊躇もなく飛鳥の方から重ねに行き、さらに、自ら舌を出して彼の唇をインターホン代わりになぞって中にひそむ舌を呼び出す。
 その誘いにつられ、にゅるっ…と出てきた舌を素早く絡め取り、卑猥に巻きつける飛鳥。
 彼女にしては、いつになく大胆なキスに、彼の方も、
「何だか今日の飛鳥ちゃん、様子が変だな…妙に恥ずかしがったり、妙に大胆だったり…」
「━━━」
 またさらに頬が赤く染まる飛鳥に対し、もはや確信犯だろう、
「でも、そういうところも可愛いよ。飛鳥ちゃん…♪」
 と耳元でささやく彼。
(きゃぁっ…可愛い、だって…♪)



 照れて俯くその表情は完全に恋する乙女の表情。
 なおも濃厚なキスを楽しんだ後、ふと彼が、
「…ねぇ、飛鳥ちゃん」
「…なに?」
「飛鳥ちゃんのここ…舐めてもいい?いいよね?」
 と、ちっぱいの中心、爪先で嬲られて既に半勃ちの突起を指差して問う彼に、
「…う、うん…いいよ…?」
 と言って、胸を張るかわりにスッと逸らす視線。
 恥ずかしくて見てられない。が、見なくてもゆっくり近づく息遣いが分かる。
 そして、

 ぺろんっ…♪

「んんっ…!はぁっ、あぁっ…♪」
 電流でも流されたようにビクッと反応した後、堪えるように硬直して固まる飛鳥。
 それをいいことに、右、左、そしてまた右…と飛鳥の性感帯乳首を交互に舌先でつつく彼。
「ふぁぁっ♪あっ、あっ…んはぁっ♪」
「気持ちいい?飛鳥ちゃん」
「う、うん♪めっちゃ気持ちいいっ…♪」
 と本音を吐露。
 彼の丁寧な舌遣いに浸る飛鳥は、やがて、
「あっ、あっ…やぁっ、イ、イキそうっ…!ねぇ…!そんなにしたら乳首だけでイッちゃうってばぁっ…♪」
「イッていいよ?飛鳥ちゃん。敏感すぎて乳首イキしちゃうところ、僕に見せてよ」
 と言い、とどめとばかりにフル勃起に達したコリコリ乳首に吸いつき、イク寸前の飛鳥の表情を見上げながらチューチュー音を立てて吸引する彼。
「ふにゃぁぁっ♪」
 と、他の客の前では出したことのない仔猫のような声を上げ、弓のように仰け反った飛鳥は、
「あぁっ、イ、イクっ…!イクぅぅッ♪」
 と絶叫し、そのまま、乳首に吸いついた彼の頭を抱えるようにして小刻みに痙攣。
 押さえつけられた彼は、思わず飛鳥の腕の中で、
「んぷっ…!ぷはぁっ…」
 と苦しそうに顔を上げると、苦笑して、
「飛鳥ちゃんが無理やり押さえつけるから、イク瞬間の可愛い表情が一つも見えなかったよ」
 そんなこととは露知らず、
「はぁ…はぁ…♪」
 と乳首イキの余韻に浸る飛鳥。
 そして、その無防備に胸を突き出した姿にニヤリと意地悪に笑った彼は、
「今のは見えなかったから、もう一回だな…♪次はこっちでイッてごらん♪」
 と、反対側の乳首に吸いついた。
「はひぃぃッ♪」
 余韻の最中(さなか)、再び襲いかかる刺激に飛び上がる飛鳥。
「次は隠しちゃダメだよ?」
 同じ轍は踏むまいと、飛鳥の左右の手首を掴み、身体の横で固定しながら乳首を吸引する彼の技に、
「ひ、ひぃっ♪あぁっ、ダ、ダメっ…そんなにしたら、すぐッ…すぐまたイッちゃうぅっ♪んひゃぁぁっ♪」
 宣言通り、一分も持たずに“きをつけ”をしたままビクビク震える飛鳥。
 その至高のイキ顔を次はしっかりと拝めた彼。
 感想は一言、
「いやぁ…たまんないな、今の表情」
 そして、悪ノリで、
「ねぇ、飛鳥ちゃん。今の顔、もう一回おかわりしていい?」」
「えぇっ!ま、またぁっ!?あっ、んんっ…はぁっ、ま、待って…まだいいって言ってないッ…言ってないのにぃっ♪んひぃぃっ♪」
 次は、右、左、右…と交互にジュルジュルと音を立ててリズミカルに吸われ、さらにタイムを縮めて、ほんの30秒ほどで、
「あぁっ、イ、イっクぅぅッ…♪」
 ビクッ…ビクッ…と跳ねた細い腰。
 インターバルのない三回連続の乳首イキですっかり蕩けた目になった飛鳥。
 そんな飛鳥の表情をご満悦に眺める彼だが、ふと目線を下げると、
「おや…?」
 と、あるものを見つける。
 まだ脱がさずに残していたホットパンツ。
 その股ぐらの部分が、気付かぬうちにビショビショに染みていた。
 それはまるで、あえてそこに水でもぶっかけたかのよう。
 そのあられもない有り様を、彼も興味津々で覗き込み、
「うわぁ…すごいね、飛鳥ちゃん。気持ちよくなりすぎて出ちゃったんだね…♪」
 それが失禁か、イキ潮かは既に判別不可。
 どちらともとれるぐらいの染み具合に、また赤面がぶり返し、
「やぁっ…!やだっ、み、見ないで…」
 と、慌てて二枚の手の平でそのシミを覆い隠す飛鳥。
 そのガードを、優しく一つずつ剥がし、
「もっとよく見せてごらん」
 と、覗き込む彼。
「やぁっ…!」
 ガードを失った飛鳥は赤面して顔を背けるも、彼に、
「もう、これも脱がせていい?いいよね?」
 と聞かれると、小さく、
「…う、うん…」
 と頷き、手を掛けた彼をアシストするように、かすかに腰を浮かせる。
 スルリと抜き取られたホットパンツ、そしてパンティ。
 ともに水分を充分に含んで少し重かった。
 それをお役御免とばかりに放り投げ、生まれたままの姿を見せた飛鳥の脚をグッと開く。
 その間にお目見えしたのは拷問にかけられた際に剃られた毛がまだ生え揃わない、ほぼパイパンのマンコ。
 これまでも何度か指名し、交わっているが、こうしてまじまじと至近距離から見られるのは初めて。
「へぇ…♪」
 と顔を近づけていた彼が、飛鳥の顔色を窺うように顔を上げて一言、
「飛鳥ちゃん…シャレにならないぐらいグショ濡れだよ?」
「や、やだ…!」
 股ではなく、顔の方を隠す飛鳥。
 そんな飛鳥に構わず、
「…仕方ない。僕が舐めてキレイにしてあげるね…♪」
 と、そこにゆっくり顔を埋めた彼。
 散々、敏感乳首を翻弄した舌技を、次は刺激を待ちわびる飛鳥の性器に見舞ってやれば、いとも簡単に、
「あっ、んんっ…♪はぁっ、んんっ…くっ、んあぁっ…♪」
「恥ずかしがらずに、いっぱい感じていいからね。飛鳥ちゃん…♪」
 ペロペロと広範囲を舐め回していたかと思うと、ふいに尖らせた舌先でチロチロとクリトリスをつついて翻弄。
「んひゃぁっ♪ヤ、ヤバいぃっ…き、気持ちよすぎるぅっ…♪」
 と、いつの間にか顔を覆っていた手の平で彼の頭をグッと自身の股ぐらに引き寄せている飛鳥。
(マ、マジでヤバい…き、気持ちよすぎて…変なことまで言っちゃいそう…)
 と自分自身でも危惧した通り、
「はぁ、はぁ…もっと…ねぇ、もっとペロペロしてぇ…♪あしゅのマンコたくさんペロペロしてぇ♪」
 と、幼稚園で卒業した禁断の一人称“あしゅ”を引っ張り出し、卑猥な懇願を連呼。
「ちょ、ちょっと飛鳥ちゃん…苦しいよ…」
 と口にする彼を無視して、なおもグイグイ引き寄せたまま、
「あぁっ、す、すごいっ…!ヤバいっ、あしゅ、またイキそう…♪あぁっ、そのままッ…そのまま続けてぇっ…あぁっ、マンコやばい…イクっ!あしゅのマンコ、イッちゃぅぅっ♪」
 手で引き寄せた上、線が細いわりに意外にここだけ肉付き抜群のそそる太ももで彼の顔を挟み、また大きく仰け反る飛鳥。
(さ、最高ぉっ…♪もう、この人がしてくること全部が気持ちいいっ…♪)
 さらに、この後、ここでも三回連続、巧みなクンニでイカせてもらった飛鳥。
 そして、息絶え絶えの中、身体を起こすと、
「ねぇ…?たくさん気持ちよくしてくれたお返しに…次はあしゅが気持ちよくしてあげる…♪」
 と、普段の飛鳥らしからぬ笑みを浮かべて囁き、非力な突っ張りで彼をマットの上に押し倒す。
 そこで改めて確認した彼の股間…天へと昇る勢いでパンツを押し上げる大黒柱…。
 それを、突き立てた人差し指でパンツの上からなぞり、
「わぁ、すごい…♪もうこんなに勃っちゃって…♪」
「あ、飛鳥ちゃんのせいだよ…」
 と苦し紛れに言う彼に、
「んー?あしゅのせい?何でぇ?」
 と、とぼけた顔で人差し指に加勢する残り4本の指…。
 傘を被せるように先端、テントのてっぺんをこねくり回し、
「チンポがカチカチになるのが何であしゅのせいなのぉ?」
 と、一転して急に意地悪な笑みを見せる飛鳥。
「だ、だって…あ、飛鳥ちゃんが何回もイクから…」
「へぇ…だから、こうなっちゃったんだ…?」
 飛鳥は、しめしめという顔をして、
「じゃあ、あしゅがしたことは、あしゅがちゃんと責任取らなきゃね…♪」
 と囁くやいなや、彼のパンツを素早く剥ぎ取り、そこから勢いよく飛び出したイチモツを握ると、スナップを利かせた卑猥な手つきで扱き始める。
「んっ、くっ…あぁっ…♪」
 始めて早々、快感に歪むイケメンの顔。
 そして、その表情を見たことで、より奉仕に熱が入る飛鳥。
 両手を用いて、雑巾を絞るように行う特徴的な手コキ。



 使用する潤滑油は彼自身が亀頭から捻出したカウパーと、それプラス、時折、飛鳥が追加で垂らす唾液、そして、そっと股に伸ばした手で掻き集めてきた粘度の高い愛液。
 それらを手の平の中で混ぜ合わせ、ぐじゅっ、ぐじゅっ…と音を立たせながらイチモツを絞れば、
「おぉっ…す、すごい…たまんないよ、飛鳥ちゃん…♪」
「ふふっ…♪」
 奉仕の出来を褒められ、思わずニヤける飛鳥。
 他の誰でもなく、彼に言われたら尚更だ。
「たまんない?じゃあ、もっとしてあげる…♪」
 と、普段あまり見せないサービス精神で、なおもこねくり回す彼のイチモツ。
 さらに、それだけでは飽き足らず、握った竿に顔を近づけると、小さな口から舌を出し、その舌先で彼のイチモツの裏筋をスッと舐め上げた飛鳥。
「うぉぉっ…♪」
 と彼が感嘆の声を上げてる間に、
「んぽっ…♪んぽっ…♪」
 と、逞しい亀頭を小さな口内に含み、首を上下させて自然な流れで口奉仕に転じる。
 彼の反応を窺う上目遣い…その、まるでアイスキャンディーをしゃぶる無垢な子供のような顔は反則だ。
 そして飛鳥は、
「んぐっ…♪んぐっ…♪」
 と自ら喉深くまで咥え込み、想いを寄せる彼への奉仕に出来るかぎりを、ここで会得したテクニックを全て出しきるように精一杯を尽くす。
 その熱量に、たまらず、
「あ、飛鳥ちゃん…どうしたの?今日…何だかいつにも増して、すごい積極的なんだけど…」
 と口にする彼に、理由は口にせず、ただ柔和な微笑みだけを返す飛鳥。
(だって…喜んでもらいたいから…♪)
 それはまさに恋する乙女ならではの思考。
 そんな愛情たっぷりの奉仕フェラに、
「あぁっ、あ、飛鳥ちゃん…!ヤバい…で、出そうだっ…!」
 とモゾモゾ腰を浮かせ始めた彼に、
(いいよ…ちょうだい?あしゅが全部、受け止めてあげる…♪)
 とばかりに、その息が荒くなる顔を見上げながら、キュッと頬をすぼめる飛鳥。
「あぁっ、で、出るっ…出るよ、飛鳥ちゃんッ…!うぉぉっ…♪」
「んっ…♪んんっ…♪」
 咥えたイチモツの先から口内に放たれた熱い滾りを、口を離さずに受け止める飛鳥。
 なかなか目を見張る量を出されたが、それをものともせず、一滴残らず搾り取るまでジュルジュルと吸引し、唇の端から垂れた白濁汁を下顎に伝わせながら顔を上げると、そのまま彼の目を見つめ、尊い顔をしながら、
(ごくっ…♪)
 と飲み干す。
「え…?あ、飛鳥ちゃんって飲むのOKだったっけ…?」
 目をぱちくりさせる彼をよそに、
(あぁ、美味しい…最高…♪)
 と、ご満悦の飛鳥。
 本来ならNG…普段の変態オヤジ相手なら絶対にしない。
 口の中に出されてもさりげなく脇にあるティッシュを手に取り、こっそり吐き出すところだが、そんな飛鳥がNGを解禁してここまで出来るのは彼の出したものだから…もとい、彼が出してくれたものだから。
(今の私は、彼のためなら何だって出来る…!)
 その感情の赴くまま、射精してまだ間もない彼の腰の上に自らゆっくり跨る飛鳥。
 一言、
「ねぇ…もう挿れていいよね…?」
 と聞きはしたものの、仮にダメと言われても答えは一つ。

 ぐじゅっ…♪

「…んんっ…!うあぁぁッ♪」
 彼の返事も待たずに勢いよく腰を沈め、彼の男根を体内に呑み込む飛鳥。
 そして、ズブズブと奥まで収まったのを確認すると、次は、そのまま腰を前後に揺すってグラインド。
「あっ、あっ♪んんっ、あぁっ♪き、気持ちいいぃッ♪」
 これもまた、いつになく激しい腰振り。
 先週との違いに、
(ど、どうなってるんだ…?)
 と困惑しかけていた彼も、飛鳥が下腹部に力を込め、ヌルヌルした膣で竿を締め上げられると、たまらず、
「おおぉっ♪す、すごいッ…たまらん…!」
 と歓喜の声を上げる。
 そんな彼の表情が、いまや腰振りの原動力。
(もっと…もっとその気持ちよさそうな顔してッ…!あしゅのマンコでいっぱい気持ちよくなってぇッ…!)
 本気の恋愛経験の無い飛鳥が、唯一、出来るアピール…それは、とにかく目の前の彼を喜ばせること。
 そして、そのためには自らが持つ性技を余すことなく使うこと…これしかない。
 ぼんっ、ぼんっ…とマットを揺らし、バウンドするように跳ねる飛鳥の腰。
 上下運動一辺倒ではなく、ふいにグネグネと円を描くように回したり、産毛を携えた土手をズリズリ擦りつけるように密着したりと様々なバリエーションを見せつけ、
(どう…?気持ちいい…?気持ちよくなれてる…?)
 と窺うような目で下に寝そべる彼の顔を見下ろす。
 それに対し、口には出さずとも、
(あぁ、最高だ…♪たまんないよ、飛鳥ちゃん…♪)
 という目で返す彼。
 そんな彼の表情で満足そうな微笑む飛鳥。
 そして、もちろん、奉仕することだけが望みではない。
「あぁっ、んんっ…す、すごいっ…奥まで届いてるっ♪一番気持ちいい奥まで来てるぅッ♪」
 と、自身も快楽欲しさに腰を振り乱し、それで得た刺激に浸る。
 跳ねる腰に合わせて揺れる髪、ぷるぷると揺れるちっぱい。



 ふと彼が、手の平を差し出し、
「ほら、飛鳥ちゃん。ここに涎を垂らしてごらん」
「え…?よ、よだ…れ…?」
 と戸惑いつつも、彼の言うことだからと、言われた通りに彼の手の平の皿めがけ、とろりと涎を垂らす飛鳥。
 すると彼は、その飛鳥の涎を手の平に馴染ませ、その手で二人の結合部にスッと手を伸ばした。

 ズリっ、ズリっ…♪

「ふひぃぃっ♪」
 歓喜の声を上げて仰け反る飛鳥。
 自分が出した涎でヌルヌルの手でクリトリスを弄られ、悶絶する飛鳥。
 さらにゴシゴシと摩擦されると、
「あぁっ、ダ、ダメっ!それダメぇっ!腰が…腰が止まんなくなっちゃうぅぅッ♪」
「いいよ、飛鳥ちゃん。いっぱい乱れちゃって…♪」
 と彼に煽られるまま、
「ひ、ひぃっ♪イ、イクっ…イクぅッ!んおぉっ♪」
 オーガズムに達した証としてビクビクと身体が震えるも、跨る腰が止まらず、
「うぁぁっ♪イ、イッたのに…!イッてる最中なのにぃっ♪ひゃぁぁっ♪」
 と、とうとう想い人の腰の上で自ら快楽漬けに…!
 そして最後は、再度要求されて垂らした涎まみれの指で敏感乳首を摘まみあげられたまま腰を振り続け、
「イ、イクっ!またイクぅっ!乳首もマンコも一緒にイクぅぅっ♪」
 と絶叫して彼の上で海老反り。
 その痙攣する腰をガシッと掴み、
「あ、飛鳥ちゃん…僕も…僕もイクよっ…!あぁっ、で、出るぅぅっ…!」

 ドピュッ、ドピュッ…♪

 力任せに引き寄せた飛鳥の膣内にたっぷり注いだ二発目。
 そのまま二人は抜かずに繋がったまま余韻を噛み締め、やがて、ゆっくりと腰を上げた飛鳥の膣から垂れ落ちる濃厚ザーメン。
「はぁ…はぁ…」
 息が上がった飛鳥は、中出しフィニッシュされたことについては特に何も言及せず、彼を見下ろすと少し恥ずかしそうに、
「ど、どうだった…?あしゅの膣内(なか)…気持ちよかった…?」
「あ、あぁ…最高だよ…勢い余って中に出しちゃったし、今まで飛鳥ちゃんとしたエッチで…いや、人生で一番気持ちよかったかも…」
「そ、そう…よかった…♪」
 褒められてまた顔が赤くなった飛鳥。
 そのまま、ぎこちなく彼の隣に寝転ぶと、
「ねぇ…?」
「ん?」
「あしゅ、頑張ったからさ…だから…その…」
「なに?どうしたの?言いたいことあるならハッキリ言ってよ」
 と促され、飛鳥は、赤面しながら、

「頑張ったから…ご褒美にキスして…?」

 と悩殺おねだり。
「…いいよ」
 と快諾した彼から口づけを貰い、表情が緩むと、つい、また舌を絡めにいく飛鳥。
 無論、それで終わる筈がなく、彼の手がちっぱいに手が伸びれば、飛鳥の手も彼のまたすぐに固くなった股間に伸びて、結局、二回戦に突入する二人。
 こうして、恋する楽しさを知り、好きな男とするセックスが普段の何倍も気持ちいいことを覚えた飛鳥。
 これ以来、二人は、きまって毎週木曜の夜、泡姫と客という間柄で店内デートを重ねていった。


(つづく…?)

■筆者メッセージ
続きはまた気が向いたら。…と言いつつ、ここからどう続けるかが考えもの。

「指名するのは飛鳥ちゃんだけ」と殊勝なこと言ってた筈の彼が実は他の曜日にもひそかに遊びに来てて、別のメンバーともデキてると知って嫉妬に駆られる飛鳥ちゃん…とか?
鰹のたたき(塩) ( 2022/08/11(木) 00:17 )