乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































小説トップ
第四部 第二章・帰ってきた遠藤さくらの場合
3.予想通りの展開
「…きろ。おい。起きろ、コラ!」
「うぅっ…」
 ペチペチと頬を叩かれ、ようやく目を覚ますさくら。
 だらんと垂れ下がった身体に力が戻り、すくっと立ち上がると、取り囲んだ男たちが口々に、
「へへへ…お目覚めはいかがかな?」
「よく寝てたぜ?お嬢ちゃん」
「ようこそ、処刑の間へ!」
 と不敵に微笑みかける。
 そして、彼らをまとめる幹部格の男は苦笑して、
「腕に相当な自信があるのか何だか知らねぇが、さすがに真っ正面から一人で乗り込んでくるのは無謀だったな。んん?」
「くっ…!」
 手を吊られて棒立ちという今の状況を素早く察し、唇を噛んで悔しがる…いや、悔しがるフリをするさくら。
「いくら捜査官といえど所詮は小娘。そんな小娘にナメられちゃ、俺たちもメンツが立たねぇな」
「な、何をする気…?」
「さぁ、何だろうなぁ?とりあえず、たっぷり楽しませてやるってことだけは約束してやるよ」
 と不敵に笑う幹部の目が、じろじろとさくらの身体を品定めする。
 そのいやらしい視線と、さっきの「楽しませてやる」という言葉に思わず息を飲むさくら。
「よし、やれ!」
 という号令で、早速、背後に回った男の一人がさくらのブラウスを掴み、おもむろに胸元から観音開きに開いた。
「きゃっ…!」

 ブチブチッ…!

 と音を立てて弾け飛ぶボタン。
 それによって出来た隙間から、隠されていた地肌、そしてブラが露わになる。
 続いて下半身。
 パンツスーツの腰のベルトを緩め、スルスルと抜き取られると、間髪いれず、そのまま膝までずり下ろされる。
「やぁっ…!」
 顔を背けるさくらだが、その透き通るような白い肌、細いウエスト、そして意外にむっちりとした太ももは、あっさりと獣たちの目に晒されてしまった。
「ほぅ、これは素晴らしい!」
 と、さくらのスタイルに唸る者がいれば、ガサツに、
「チッ…!顔は良いがペチャパイか。楽しみ半減だ」
 と吐き捨てて肩をすくめる者もいた。
 それら、様々な観点の視線を浴び、さらに赤面するさくら。
 そして、ブラウスもパンツスーツも無惨にハサミで切り裂かれ、残るは上下お揃いの白の下着のみ。
「へへへ…どうだ?俺たちみたいな野蛮な男に裸を晒す気分は?」
「━━━」
「まぁ、恥ずかしいのは最初だけだ。すぐに気にならなくなる。特に、こいつを飲んだ後はな」
 と、いつのまにか幹部の手にはショットグラスが…!
「な、何それ…?」
 と怪訝そうな表情を見せるさくらに、
「これから楽しくなれるウェルカムドリンクだよ。さぁ、口を開けろ。おとなしく飲むんだよ、おらっ!」
 と、その小顔を掴まれ、無理やり口を開けられるさくら。
 その小さな口にひっくり返されたショットグラスか突っ込まれ、甘ったるい謎のドリンクが喉を流れていく。
 難なく飲ませることに成功し、
「へへへ。ガキっぽいツラして、なかなかお利口さんじゃねぇか。死に物狂いで嫌がってた白石麻衣とは大違いだ。さては願ってもない大物かぁ?」
 と笑みを浮かべる男は、続けて、
「それじゃあ、まずはじっくり観賞タイムとさせてもらおう。そのプロポーション、たっぷり拝ませてもらおうじゃねぇか」
 と、吊られたさくらを仲間で取り囲み、視姦責めにする。
「くっ…!」
 四方八方から突き刺さる視線が痛い。
「ほぉ〜、こりゃたまらんなぁ」
「捜査官なんて堅い仕事をさせておくのはもったいないぜ」
 と口々に話す男たちだが、もちろん彼らの真意など既にお見通し。
 こんなのは、今さっき飲まされたドリンクの効果が出てくるまでの時間稼ぎに決まっている。
 まだ口に残る、あの妙な甘ったるさ。
 男は“お利口さん”だと言ったが、実際は違う。
 抵抗しようと思えば、もっと出来た。
 だが、あえてさくらはそれをせず、せいぜい少し髪を靡かせた程度…。
 あのドリンクの効力なんて知らない。が、何となく想像はつく。
(ど、どうせ…じきに身体が熱くなってくるヤツでしょ…?おっぱいとか…ア、アソコとか…)
 内心、さくらはそれを期待してしまった。
 だから、さして抵抗しなかった。
 そして、その予想は見事に的中…!
 飲まされてほんの数分、
「…んっ…!」
 ふいに小さく声を上げ、キュッと太ももを内に寄せるさくら。
 同時に、
(ほら、きた…!)
 と思った。
 股ぐらが妙に熱い。
 まるで、普段、隠れてオナニーをしている時のようだ。
(す、すごい…!まだ触ってもないのに…!)
 そして、その熱がみるみる全身に広がっていくと、自然と、
「はぁ…はぁ…」
 と息も乱れ始める。
 滲む汗、紅潮する頬。
(あ、熱い…!身体中が熱いよぉ…!)
 たまらず身体を揺すって手を吊る鎖を鳴らすと、
「ん?どうした?」
 と、わざとらしく男が声をかける。
「何かあったか?」
「あ、熱い…」
「なに?何だって?」
「か、身体が…熱い…!」
 と、その先を期待するあまり、強がる様子も見せることなく、正直に状況を伝えるさくら。
「そうか、熱いか。へへへ…」
 男たちが手にしたハサミが、ブラ、そしてパンティへ伸び、
「熱いのなら涼しくしてやらねぇとなぁ?」
「こんなのをつけてるから熱いんだ。脱がせてやるよ、これ」
「究極のクールビズだ!」
 と、次々とさくらの下着にハサミを入れる男たち。
 フィットしていた締め付けが一瞬で無くなり、用済みとなった布きれがはらりはらりと地面に落ちていくと、男たちの間で歓声が上がった。
 最後の防具を剥がれ、生まれたままの姿を晒すこととなったさくら。
 小ぶりな胸の膨らみの先端には小さなピンク色の突起、そして股ぐらには、あどけない顔立ちのわりにしっかり生え揃った陰毛と、その茂みの奥には熱を発して蜜を光らせるピンク色の秘貝がヒクヒクと蠢いている。
「へへへ…どうだ?素っ裸を晒した感想は?」
「━━━」
「恥ずかしいなら隠してみろよ。って言っても手が使えなけりゃ隠せねぇか。ハハハ!」
 と楽しそうに笑った男は、
「俺が代わりに隠してやるよ」
 と、背後からさくらの胸を手の平で覆い、ゆっくりと円を描いた。
「んんっ…!んっ、んっ…!」
 小ぶりな膨らみが男の手の中でぶるんぶるんと揺れ、時折、乳首が手の平に擦れる。
 甘い刺激に思わず声を漏らし、より内股になるさくら。
 男は、なおもさくらの胸を揉みながら、
「火照ってるし、汗ばんでるなぁ。空調のせいか?へへへ…!」
「うぅっ…!んっ、はぁっ…!」
 火照りの原因は空調ではなく、さっきのドリンクに決まっている。
 ただ、それプラス、さくら自身の凌辱への期待、高揚が上乗せされ、より効果が表れている。
 たちまちドリンクの効果にやられ、胸を弄られながら、
「あ、熱っ…!熱いよぉ…!」
 と、うわ言のように繰り返すさくら。
 すると幹部は、
「そんなに熱いか?熱いなら冷ましてやらねぇとなぁ?」
(…!?)
 男の合図で、怪しげな瓶を手に構えた男たち。
 一見、ジーマの瓶のようだが、その中身は鮮やかなピンク色で、しかも、かなり粘っこそうだ。
(な、何なの?それ…ジェル…?)
 と訝しげな表情のさくらを無視して、
「やれっ!」
 という指示で一斉に栓が抜かれ、瓶の口が四方八方からさくらに向けられた。
 どろり…と注ぎ口から重たい動きで出てきた色付きの謎の固形物質がさくらの肩、鎖骨、背中へ次々に落下した途端、思わず、
「ひゃぁっ…!」
 と声が漏れるさくら。
(つ、冷たい…!)
「どうだ?ひとまず熱いのもこれで少しはマシになるだろう。…まぁ、“ひとまずは”だがな」
 と意味深な笑みを浮かべる幹部。
 その固形物質は、たとえるならば、まるでスライム。
 それが湿った感触を纏いながら、さくらの裸体をゆっくりと伝い落ちる。
 ひんやりとして気持ちいいといえば気持ちいいが、得体の知れないものという戸惑いも拭えなくて、たまらず、
「な、何よ?これ…」
 と、声を上げるさくら。
 すると、幹部の男は得意げに、
「知りたいか?それじゃ、教えてやろう。そいつは強力媚薬をゲル状に加工したモノ。いわば“媚薬入りのスライム”だ」
「ス、スライム…?」
「一昨日、完成したばかり。出来たてホヤホヤの拷問道具さ。早速、次に捕まえたヤツに使ってやろうと思ってたところに、運よくお前さんが飛び込んできたんだよ」
「くっ…!」
「ラッキーだな。お前が、こいつの餌食、第一号だ。どんな反応をするか楽しみにしてるぜ」
 と語り、ちょうど、さくらのへそあたりまで垂れてきたものを手の平で掬い、さっきまで触っていた小ぶりな胸全体に塗りつけた。
「んひゃぁっ…!?」
 普段か細い声のさくらが、ひときわ大きな声を上げた。
 ある意味、待望の刺激。
 思わず飛び跳ねるさくらを無視して、膨らみの山裾、二つの膨らみの間、そして腋の下から横乳のあたりまで、完成したばかりの新作を丹念に塗り広げていく幹部。
 ヌメりとともに、幹部の手でクラッシュゼリーのように砕かれたスライムの肉片がさくらの可愛らしい胸をみるみる汚す。
 ピンク色のスライムは、まるで、その中心にあるピンク色の乳首をカモフラージュしているかのようだ。
 それに触発されて、他の男たちも一人、また一人と手を伸ばし、次々にスライムを手の平で砕いて、さくらの身体に塗りつけていく。
「んんっ、やぁっ…!」
 くすぐったさに悶えるさくら。
 ますますさくらの身体が汚され、白い肌の上にピンク色の斑点が増殖する。
 まるでクリーム砲でも浴びたかのよう。
 そして、中でも特に執拗に触られたのは太ももだった。
 全体的に細い体型のさくらだが、その中で、唯一、むっちりと肉がついて、男のフェチシズムを誘う箇所。
 つっつけば跳ね返るような瑞々しい触り心地に、
「おぉ、これは素晴らしい!」
「童顔のくせに、こんなムチムチした太ももをしてるとは、ギャップがたまんねぇぜ!」
 と口々に話す男たち。
 対するさくらも、久々に身体に触れた異性の手に防戦一方、というより、もう完全に身を委ねていた。
 身体中を這う指は、日々オナニーをする自分の細くて短い子供のような指とはまた違い、長く、そしてゴツゴツしていて関節の一つ一つがツボを押さえてくる。
 オナニーの時は十本しかない指が、今では、二十、三十、四十…。
(ふぁぁっ…!?い、いっぱいベタベタ触られて…たまんないっ!くすぐったいけど…き、気持ちいいよぉっ…!)
 と、抵抗することを忘れて無数の指の愛撫に浸っているうちに、
「んんっ!はぁぁっ…あぁっ!んはぁぁっ!?」
 と声のボリュームも上げっていくさくら。
「おーおー、いい声で鳴きやがるぜ!」
 と幹部は笑って、
「こんなのはまだ序の口だぞ?自分の身体を見てみろ!」
 と言った。
 言われるがまま、自分の裸体に目を落としたさくらは、
(…えっ!?)
 と、思わず目をぱちくりさせた。
 あれだけ全身に付着していたピンク色の斑点がいつのまにか消えているではないか。…いや、違う!
 愛撫によって興奮し、さらに熱を帯びたことでスライムが溶け始めたのだ。
 溶けたスライムはその場でヌメリへと姿を変え、そのヌメリが毛穴から浸透していく。
 そして、そのヌメリが広がったところが次第に…!
「あぁぁっ…!な、何これぇっ…!?か、痒いっ!痒いよぉっ…!」
 なんと、スライムが溶けたところが、次々と痒みを訴え始めた。 
 首筋、二の腕、お腹に背中、脇腹、膝小僧にふくらはぎ…まだ増える。
 中でも特に痒いのは胸全体、そして太もも。
 どちらも先ほど重点的にスライムまみれにされた箇所だ。
「あぁっ…んっ、んあぁぁっ…!」
 手を吊られたまま、ぶんぶんと身体を揺すり、太ももを擦り合わせるさくら。
 そんな髪を振り乱しているところに、こっそり背後に回った男が、そっと指を伸ばし、さくらの固くなった乳首を軽く弾いた。
「んひぃっ…!?」
 と情けない声を上げて飛び上がるさくら。
「ギャハハハ!あどけない顔して乳首が敏感なのか!可愛らしいじゃねぇか!ほら、もっとしてやるよ!ほらっ!ほらぁっ!」
 その反応を面白がって男が何度も繰り返せば、繰り返した数だけさくらは飛び跳ねた。
 やがて、ぷくっと膨らんで硬化した桃色乳首。
 指先で軽く摘まんでやると、
「やんっ…!はうぅッ…!」
 と目を細め、恥じらいながら感じている。
 さくらもさくらで、
(お、追い詰められている…確実に…!)
 妙なスライムのせいで全身が疼くのは辛いが、それでもさくらにとっては、手も足も出ずに男たちのオモチャにされる…まさに予想通りの展開といえるだろう。
(もっと…もっと気持ちいいことして…!)
 と、ひそかに望むさくら。
 だが、そんな、あまりに楽勝なスピード展開に幹部の方が呆れて、
「おいおい、だらしねぇぞ。ろくに抵抗もしねぇで、本当に捜査官か?お前」
「んっ!んんっ!はぁっ…!」
 反論もままならずに悶え続けるさくらだが、続けて幹部の、

「今までのヤツらと比べて、ダントツで張り合いがねぇ。…さては、お前、本当はこういうことをされたくて、わざと捕まりに来たんじゃねぇだろうなぁ?」

 という核心をつく一言に、一瞬、表情が凍った。
「ち、違うよっ…!違うもんっ…!」
 と慌てて言い返すも、目は泳ぎ、落ち着きもなくなって頬がさらに赤くなるさくら。
 あまりに分かりやすすぎる反応に、徐々に男たちもニヤニヤしだして、
「はは〜ん、なるほど。そういうことかぁ」
「だから一人で乗り込んできやがったんだな?コノヤロウ」
「可愛い顔して実はヤラれたい願望のあるむっつりスケベ捜査官か。こいつは傑作だ!」
「ね、ねぇ!違うよ!違うってばぁ…!」
 と必死に弁明するも、聞く耳も貸してもらえず、もう後の祭り…!
 話は勝手に進んで、
「なるほどなぁ。そうと分かれば、こっちもいろいろ考えがある。身体だけじゃなくて、その後ろめたい心の方も丸裸にしてやろうじゃねぇか!覚悟しろよ?」
 と幹部の男は不敵に笑った。

(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2021/01/21(木) 01:12 )