乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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第三部 第十章・白石麻衣の場合 (絶体絶命編)
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「くっ…!は、離せっ!」
 一度は拘束を解かれた麻衣だが、絶対に逃がすまいと脇を固める屈強な男たちに為す術なく立たされ、歩かされる。
 オイルまみれの極上ボディー。
 色白の裸体が妖しく光る様が艶かしい。
 麻衣が案内された先にあったのは、おどろおどろしいギロチン台だった。
「おら、おとなしくしろ!」
 男たちは、麻衣の頭を押さえつけ、無理やり前のめりにして、首と両手首をギロチン台に固定した。
 それにより、前屈みで、お尻をぐっと後ろに突き出すような体勢にさせられた麻衣。
 さらに、左右の足首には、間に鉄パイプを挟んだ幅のある足枷をつけられ、開脚まで余儀なくされてしまった。
 こうして再び身体の自由が奪われ、今、唯一できることは、犬のようにお尻を振ることだけ。
「は、外しなさい…!」
 と男たちを睨みつける麻衣だが、もちろん、外せと言って外してくれる優しい男など、この場には存在しない。
「ククク…いいザマだ。やはり指揮官ともなると、こういう拘束の方がよく映える。特に君はスタイルも抜群だから尚更だ」
 と柴崎は満足げに評しながら、ゆっくりと背後に回る。
「な、何をする気…!?」
 思わず麻衣が戦々恐々としたのは、ギロチン台の構造上、振り返ることが出来ないため、真後ろに回られると死角になって何を企んでいるか全く見えないからだ。
 死角に隠れた柴崎は、麻衣の突き出した下半身をまじまじと眺め、
「ククク…ヒクヒク呼吸するアナルから濡れたマンコ、ピンコ立ちのクリトリスにマン毛まで、全部、丸見えだ」
 と、あえて卑猥な言葉選びで言う。
 そう言われてみれば確かに、全裸でお尻を突き出し、しかも脚まで開いているのだから、背後からは丸見えだろう。
「くぅっ…!」
 かァッと顔を赤くする麻衣。
 慌てて脚を閉じようとするが、既に拘束された脚は動かせず、足枷もびくともしない。
(…!)
 ふと、陰毛を撫でられた。
 さらに、指先でお尻の穴をなぞられ、その指が次に割れ目やクリを狙っているのも気配で分かる。
「くっ…!や、やめてっ…!触らないでっ!」
 と声を上げる麻衣に対し、柴崎は笑って、
「どうした?そんなにムキになって…またさっきみたいに何度もイカされるのが怖いのかね?」
「ち、違うっ…!そ、それに、イッてないって言ってるでしょ!?…んっ…!」
 強がった矢先に、指で割れ目をなぞられた。
「ククク…そのヘタなウソ、いつまで続けるつもりかね?もう既に何回もイッている。それは、みんな分かってるんだ」
「イ、イッてない…!んんっ!あぁっ…」
 体勢を変えられてもなお、絶対に認めない。
「これでもかね?」
「んあぁっ…!」
 背後から指を挿入され、少し仰け反る麻衣。
「こんなに濡れて、こんなに敏感な反応を示しても、まだ一度もイッてないというのかね?」
「そ、そうよ…!だ、だいたい…んっ、ア、アンタみたいなヘタクソに…あっ、くっ…わ、私がイカされるワケ…な…い…!」
 と吐き捨てる麻衣。
「ヘタクソ…ねぇ」
 ふいに柴崎が笑い出す。
「な、何がおかしいの!?」
「そうか。私のようなヘタクソじゃ、君を満足させることはできないか…確かにそうだ。君のような気品のある女性を相手するのは初めてだからな。それはすまなかった」
 と、なぜか急にしおらしくなった柴崎は、
「それじゃあ、代わりに、この男を紹介しよう」
 柴崎は、一人の男を呼び、麻衣の前に立たせた。
 一見、普通の男。
「な、何よ…!何をするつもり…?」
 警戒する麻衣に構わず、柴崎は、一言、
「やれ」
 と、男に言った。
 命を受けたその男は、まず、麻衣の胸を撫で回し始めた。
 ゆっくりと弾力を味わうようなソフトタッチ。
 続いて乳房の付け根をなぞり、そして、その流れで乳首責めへと移る指。
「んっ、くぅっ…あっ…!」
 抑えきれない声を漏らしながら、徐々に戸惑う麻衣。
 どうも、その謎の男の手つきが、他の男たちと少し違ったからだ。
 柴崎を含め、他の男たちは、自分たちの欲をそのままぶつけるような責めだったが、この男は、なぜか、やたらと麻衣の感じるポイントを見つけ出し、そこを、最も気持ちいい触り方で的確に責めてくる。
(い、いったい何者…?)
 そして男は、いよいよ死角の背後に回り込み、いたぶる標的を股間へと移す。
 先ほどの柴崎と同様、割れ目を指でなぞられるが、それすら、さっきとは比べ物にならない刺激だった。
 柴崎とは違う妙にねっとりとした触り方で身体がとろけていくのが自分でも分かる。
(こ、こいつ…!上手いっ…!)
 と直感した時、同時に柴崎がニヤニヤしながら、
「どうだ?なかなかテクニシャンだろう?何てったって、元AV男優だからな」
(…!?)
「それも、ごまんといるAV男優の中の一人ではない。一時は『黄金の指を持つ男』として業界を賑わせ、引っ張りだこになったAV界の大物だ」
「やめてくださいよ、古い話は」
 と、その男は苦笑いで謙遜するが、事実は事実だ。

 彼の名は木村、AV男優時代はハイボール木村だった。
 現役時代の彼の代表作は『ハイボール木村の指テクを我慢できたら100万円』という某メーカーの企画モノ。
 毎回、冒頭で旬のAV女優が「今日は絶対イカない!」と意気込んでバスに乗り込んでは彼のテクニックでイキ地獄に堕とされて賞金ゲットならず、それどころか生意気発言の罰として生セックス…となる人気シリーズで、全20回、全編で数々の売れっ子AV女優を堕とした強者だ。
 しかし、その後、プライベートでトラブルを起こし、それが裁判沙汰になってしまったため、追われる形でAV業界からは身を引いた。
 そして、その裁判で木村を弁護を引き受けたのが柴崎だった。
 柴崎の活躍で刑が大幅に減免され、それ以来、木村は柴崎に恩義を持って接している。
 今回、白石麻衣の性拷問に協力したのもそのためだ。
 
「んっ!あっ、んんっ!」
 木村のテクニックに翻弄される麻衣。
 元AV男優と聞き、どうりで上手い筈だと納得はしたものの、徐々に事の重大に気付き、背筋が凍る。
「ククク…そうだ。君は、今、大ピンチなんだよ」
 と柴崎が笑う。
 飲むタイプの媚薬に媚薬オイル、身体の内外ともに蝕まれて感度が上昇した身体で百戦錬磨のAV男優と相対するのはさすがに分が悪いし、何より、今、麻衣は片意地を張っている最中。
 何回イカされてもイッてないと言い張る防戦一方の中で、この新たな山を乗り越えることが果たして出来るだろうか?
「ククク…今まで何人もの女を、マグロといわれる女すらもイカせてきたテクニックだ。経験豊富なAV女優でも本気イキするのを、素人の君が媚薬漬けの状態で耐えられると思っているのかね?」
「くっ…!」
「確か、まだ一度もイッてないと言ってたなぁ?それに、ヘタクソの責めではイカないとも言ってたぞ?彼はどっちかな?」
「━━━」
「さぁ、強がりは終わりだ。AV男優のテクニックでイキ狂って正直になってもらおう」
 快楽を認めるワケにはいかないと強がっていたところに、まさかのブーメラン。
 ギロチン台で震える麻衣。
 その麻衣の膣に、木村の指がゆっくりと挿入される。
「んあぁっ…!」
 ごつごつとした指が膣内で蛇のように動き回る。
 同時に、包皮の捲り上がったクリトリスも一緒に嬲られると、麻衣は、ぴょんぴょん跳ねながら、
「あんっ!あぁんっ!」
 と甘い声で反応した。
「ククク…やはり、さっきまでとは、表情も、反応も、声色も、何もかも違うなぁ?」
「う、うるさぁっ、んひぃぃっ!?」
 木村の指テクに表情を歪ませる麻衣。
 ギロチン台の向こうからは、クチュクチュ…と湿りをかき混ぜる音が聞こえてくる。
 柴崎は、責めている木村に声をかけ、
「どんな塩梅かね?」
「やはり所詮は素人ですね。セオリー通りの責めをしただけでこの通りですよ。それに媚薬も効いてて、感度も抜群。こんなのをイカせるのは朝飯前ですよ」
 と、木村は、必死に耐える麻衣をよそに、あっさりとそう言ってのけた。
「では、一度、イカせてみてくれ」
「分かりました」
 木村の指が膣内で動き、いとも簡単に麻衣の性感帯を見極め、そこを攻撃する。
「んひゃぁっ!?」
「さぁ、まずはここでイッてみようか」
「ダ、ダメっ!ダメぇぇっ…!んはぁぁっ…!」
 あっさり身体の痙攣を許してしまう麻衣。
 柴崎は、こうべを垂れる麻衣の顔を覗き込み、
「ククク…イッたのかね?」
「はぁ…はぁ…イ、イッてない…!」
「イッてないそうだ」
「じゃあ、ここは?」
「んはぁぁっ!?あぁぁぁっ!」
 木村の指がまた別の気持ちいいところを見つけ、責める。
 また痙攣。…だが、まだイッたとは認めない。
「それじゃあ…ここかな?」
「んひぃぃっ!?やぁっ!やめてぇっ!んっ、はぁぁっ!」
 もはや、普通に絶叫して果てる麻衣。
(う、上手い…!上手すぎる…!こ、こんなの…!)
 ある意味、感嘆としている。
 こうまでも女の身体を知り尽くしたものなのか、と。
「さぁ、そろそろ認めたまえ。イッたんだろう?元AV男優の凄テクでイカされたんだろう?」
「……んんっ!」
 黙っていると、クリを撫でられ、返事を急かされる。
「イ、イって…な…い……んあぁっ!?ひゃぁぁっ!」
「柴崎さんの言う通り、なかなか強情だね。それじゃあ、少し激しくするよ?」
 と、木村は、現役時代からの癖で、優しく語りかけるような口調で予告し、ゆっくりと指の動きを速めていく。
「やぁっ!?あぁぁっ!ダ、ダメぇぇ!」
 思わず地団駄を踏む脚。
 そして股の間、内ももを伝う温かい液体。
 木村は指を引き抜くと、わざわざ麻衣の前に回り込んで腕を見せ、
「ほら、少し掻き回しただけで、こんなにビショビショになった。これでもまだ認めない?」
「━━━」
 イッたことを証明となるイキ潮の飛び具合まで見せられ、とうとう強がりも出なくなる麻衣。
 顔を背けて逃げようとするも、それはギロチン台が許さない。
「おい」
 柴崎が、麻衣の髪を掴み、顔を突き合わせて、
「イッたんだろう?」
「━━━」
 力無く首を振るだけの麻衣。
 肩をすくめた柴崎は、麻衣の髪を掴んだまま、
「木村。もう一回だ」
 と指示した。
 再び死角へと消え、背後からの愛撫を再開する木村。
「…んあぁっ!」
「ククク…次は、こうして、イク瞬間の顔を至近距離で眺めておいてやろう」
「やぁっ!見ないで…!」
 もはや強がることも無理。
 今、出来ることは、唇を噛んで耐えているような表情をするだけ。
 ギロチン台の向こうから、
「潮も噴いて、すごい濡れ方だ。余分なのは少し拭き取らせてもらうよ」
 と木村の声がして、次の瞬間、
(…!!)
「んはぁぁっ!?ダ、ダメぇっ!んひぃぃっ!?」
 ペロペロという音とともに、クリトリスを伝って流れる愛液を舐めとられる麻衣。
 元AV男優の手マンとクンニを同時に味わい悶絶する麻衣。
(も、もうダメ…き、気持ちよすぎて…おかしくなる…!)
 それが頭をよぎった瞬間、もうシラを切る必要はなくなった。
 木村のスパートに、
「んあぁっ!イ、イクっ!イッちゃうっ!」
 と、とうとう絶叫する麻衣。
「ほぅ、イキそうなのか。やっと素直になったな」
 柴崎は嬉しそうに笑うと、
「ほら、もっと言え!今まで強がっていたぶん、何回も言え!」
 と、掴んだ麻衣の髪をぶんぶん振った。
「イクっ!イクぅっ!イッちゃうのぉっ!」
「どこを責められてイクんだ?」
「オ、オマンコぉっ!オマンコとクリぃっ!」
「何をされてイクかも言え!」
「オ、オマンコっ…マンコを指でズボズボされてぇっ…!」
「クリは?」
「ク、クリは…し、舌でペロペロされてぇ…あぁっ!ダメぇっ!もうダメぇっ!イクぅぅぅっ!!」
 ギロチン台をギシギシと軋ませての絶頂。
 とうとう“痙攣させられた”のではなく“イカされてしまった”麻衣。
 そんな、端正な顔立ちが歪み、恍惚の表情に変わって果てるまでの一部始終を、ばっちり見届けた柴崎。
 勝ち誇った顔で立ち上がり、
「さぁ、ようやく素直になったことだし、そろそろ“こいつ”で仕上げといこうか」
 と言う柴崎。
(こ、今度は…何を…する気…?)
 朦朧とした目で前を見る麻衣。
 そこには、女体拷問の最終兵器・電動ドリルを抱えてニヤつく柴崎の姿があった…。


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鰹のたたき(塩) ( 2020/07/14(火) 04:29 )