18
一度、その場を離れた柴崎は、キャスターのついたミニテーブルを転がして戻ってきた。
そのテーブルの上に並ぶ如何わしいオモチャの数々を見て、一気に表情が堅くなる日奈。
「さて、どれから使おうか…」
柴崎は、どこか楽しそうに呟き、まず最初に、大人のオモチャの定番ともいえるローターに目をつけた。
ローターといっても、一つではない。
コードのところで束ねられた複数のローター。
それを、一つずつ、順にスイッチを入れていく。
ブゥゥゥゥン…と振動音を響き、その音が二重、三重…と重なる。
まるで飼育箱の中を動き回る虫のように、振動でテーブルの上を転げ回るローター。
その様子を、戦慄の眼差しで見つめる日奈。
媚薬ミストのせいで全身が熱く、息も荒い。
やがて、全てのローターのスイッチが入れられ、束ねられたコードを摘まんで持ち上げると、そのローターの集合体はグレープフルーツほどの大きさになった。
その様は、まるでスライムが合体してキングスライムになったようなものだ。
振動するローター同士が接触するたびに弾き合い、磁石のように反発しあう。
「さぁ、どんな反応をするか楽しみだな」
と、その塊を持って日奈の背後に回り、ローターの塊を肩口から顔の前に出す柴崎。
(ちょっ…ちょっと待って…ウソでしょ…?)
うるさい振動音も気にならないほどの恐怖で、脂汗が止まらない日奈。
(こ、こんなの…今、この身体に当てられたりしたら…!)
期待など、まだ一割にも満たない。
九割以上を不安が占めていた。
「さぁ…これだけの数、全部、君のために用意したんだ。存分に楽しんでもらおうか」
と柴崎は言って、その集合体を、ゆっくり日奈の巨乳へ向けて降下させる。
「…んんっ!」
ローターの塊が、二つの白い柔肉の山裾、谷間へと接触した。
一つならまだしも、拳以上の塊の合体振動が、すっかり感度の上がった左右の胸の肉を震わせる。
「くっ、んっ…やぁっ…!」
「ククク…ヘタに動くと、もっとまずいところに当たってしまうぞ?」
まずいところ…いわずもがな、白い柔肉の先端にあるピンク色の乳首のことだ。
「さぁ、逃げろ逃げろ」
柴崎が笑いながらコードを揺すり、ローターの塊に動きをつける。
「や、やだぁっ…んっ、あっ…!」
揺れる塊を蒼ざめた顔で凝視し、限られた可動域の中で必死に避ける日奈。
じっとしていれば狙われるから、じっとしていられない。
だが、じっとしていないと事故として当たってしまう怖さもある。
(ど、どうすれば…!)
と考えるも、実際は考えている余裕もない。
柴崎はクスクスと笑って、
「粘るじゃないか。なかなか当たらないから、私もムキになるぞ」
と言うと、必死に逃げる日奈の身体を押さえつけるように背後から抱きついた。
密着することで、ぐっと香るオンナの匂い。
汗のニオイ、香水、シャンプー…そして何より、発情したメスのニオイが鼻腔をつく。
「ククク…遊びは終わりだ」
と、可動域を縮小されて、右の乳首へ近づくローターの塊。
「くっ…ま、待って…!」
「さぁ、どんな反応をするかな?」
胸の前で、ぶらんぶらんと振り子のように揺れる塊が、ついに日奈の胸の先端に押し当てられた。
「んはぁぁっっ!?」
振動が触れた瞬間、身体に巻きつく柴崎の身体を弾き飛ばす勢いで仰け反る日奈。
なおも押し当て続ける柴崎の攻撃。
湾曲した胸の先端でバラバラと散らばり、包囲するように右胸を覆うローターに、
「んひぃっ!ひゃあぁぁっ!」
と絶叫する日奈。
ムズムズする乳房全体への振動の中に、一つか二つ、しっかりと乳首を捉えて電流のような強い刺激を与えてくるローターがある。
「こっちだけじゃ不公平だな。こっちも当ててやろう」
次は左の胸にも当てられて同じように飛び跳ねた日奈は、たまらず、
「や、やめてっ!離してっ…!」
と声を上げるが、やめてもらえる筈がない。
柴崎は巧みなコード捌きで、右、左、右…と交互に当てて、さらに日奈を追い詰める。
「んはぁぁっ!あぁっ!」
ロングヘアーを振り乱して悶絶する日奈。
そんな日奈の視界の外で、柴崎はテーブルに目をやった。
次に彼が手を伸ばしたのは…。
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