乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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第三部 第八章・ラッシュアワーパニック ―帰れない女たち― (岩本蓮加、星野みなみ)
8.少女からオンナへ
「んひぃぃぃっ!」
「あぁっ!やぁっ!」
 二人の嬌声がハリボテの車内にこだまする。
 ローションまみれの身体をベタベタと触られ、全身を愛撫されるみなみ。
 それと同様に、蓮加の身体にも大量のローションが垂らされ、同じように塗り広げられる。
 人生で初めてのローションプレイ。
 そのツルツル滑る指先を全身に這わされ、悶絶する蓮加。
 張った胸をローションまみれの手の平に鷲掴みにされ、ガシガシと揉まれると、甘い声が漏れる。
 もみくちゃにされればされるほど映える先端のピンク色の乳首。
「さぁ、ここにもたっぷりとな」
 と、ボトルから直に乳首めがけてローションを垂らされる。
 スライムのような粘りの塊が半勃ちの乳首を包み込んだ瞬間、
「んひゃぁぁっ!」
 と、蓮加は、はしたない声で絶頂し、それを馴染ませるように指の腹で摘まんで塗り込まれると、
「あんっ!あんっ!」
 と、それに呼応するように飛び上がって反応する。
(す、すごい…!全部が…全部が気持ちいい…!)
 この快感を求めて、この快楽が欲しくて、わざわざ戻ってきた。
 先輩の思いやりを捨ててまでも…。
(ご、ごめんなさい…みなみさん…!)
 背徳の思いもありつつ、声が抑えられない。
 一方、隣の先輩は既に出来上がった様子でびくびく震えている。
「もっとぉっ…もっとぉっ!」
 と、おねだりを繰り返し、痴漢たちによる卑猥なローションマッサージに没頭するみなみ。
 もはや蓮加に他意はない。
 隣でまだ気まずそうに、控えめに声を漏らす彼女にかける言葉があるとしたら、それは、
(もういいから…今は楽しもう?)
 という一言、それだけだ。
 横並びで同じ体勢で手を吊るされ、集団で嬲られる二人。
 ふと、二人の股の間に固い棒状のものが差し込まれ、割れ目をなぞった。
「んひぃぃっ!」
「ひゃぁぁっ!」
 同時に絶叫する二人。
 振り返ると、いつのまにか下半身を露出した二人の男が、立ちバックのように二人の裸体に背後から密着し、その固く勃起した男性器を二人の股間に擦り付けている。
 それぞれの濡れた割れ目から潤滑油を採取するように、ゆっくりと前後に動く肉棒。
 浮き出した血管や肥大したカリが股の下で擦れるたび、二人は、その刺激に悶絶した。
「おら、何が当たってるか言ってみろよ」
 男が笑いながら問う。
「━━━」
 顔を真っ赤にして口ごもる蓮加に対し、みなみはあっさりと、
「オ、オチンチン…オチンチン…!」
 と、うわ言のように繰り返す。
 さらに、それを、
「もっと俺たちが喜ぶ言い方をしろよ」
 と言われると、あっさり訂正して、
「チ、チンポ…!チンポぉっ!」
 と口走る。
「欲しいのか?」
「ほ、欲しいぃっ…!」
「どこに?」
「オ、オマンコ…オマンコに欲しいぃっ!」
 見た目のイメージと違って、直接的な淫語を躊躇なく吐き散らすみなみ。
 そんな先輩の淫語に、蓮加は、顔を真っ赤にして俯く。
 発情した女の本性を曝け出すみなみと、ウブな反応を見せる蓮加。
 男にとっては、どちらの反応も性欲を焚き付けるので甲乙つけがたい。
「それじゃあ、まずはこっちの先輩にくれてやるか」
 と、みなみの背後についた男は笑って、その立ちバックの体勢のまま、ゆっくりと割れ目に肉棒をあてがう。
「あぁっ…あ、当たってる…チンポの先が当たってるぅっ!」
「いくぞ?」
「き、来てっ!早く来てぇっ!」
 ゆっくりと竿を押し込んでゆくと、みなみは、
「んあぁぁっ…!」
 と艶かしく仰け反り、天を仰ぎながら、
「す、すごい…おっきい…お、奥まで…んひゃぁぁっ!ダ、ダメぇっ!」
 その体勢のままピストンが始まり、悶絶するみなみ。
 そんなみなみの嬌声を真横で聞かされ、戸惑う蓮加。
 ちらちら目をやっても、背後から突き上げられて身体が揺れるみなみは、終始、快楽に浸って恍惚の表情を浮かべていた。
「こ、これぇっ…これを待ってたのぉっ!んあぁっ!さ、最高ぉっ!」
「━━━」
「も、もっとぉっ!もっとちょうだいっ!もっと奥まで、激しいの…激しいの、ちょうだい!んひゃぁぁっ!そ、それぇっ!」
 パンっ、パンっ…と肉と肉がぶつかる音とともに、みなみの可愛らしい喘ぎ声が部屋に響く。
「━━━」
 先輩の痴態に赤面の度合いが増す蓮加だが、一方で、
(み、みなみさん…ほ、本当に、そんなに気持ちいいんですか…?そんなにエッチな声を出して、そんなに自分からも誘って…男の人とするのって、そんなに気持ちいいんですか…?実際のエッチって、そんなにも…)
 照れた顔をしながらも、今まさに股の間で肌に触れる実物の男性器に興味津々、そして真横でそれをアソコにぶちこまれて絶叫するみなみにも興味津々の蓮加。
 それもその筈、蓮加はまだセックス未経験の処女。
 そんな処女の真横で行われる生セックス、しかも、それをしているのが身近な存在である職場の先輩だというのは、あまりにも刺激が強すぎて、
好奇心を誘発する。
(れ、蓮加もしたい…!してみたい…!)
 高まりすぎた感度のせいで、好奇心の制御が出来ない。
 これまで、ひっそりと守り続けてきた処女。
 それを、今、この場で脱ぎ捨て、一線を越えて大人の階段を上ってみたいという興味が湧いてしまう。
 隣で絶叫して悦ぶみなみを見ていると尚更だ。
 そして、そんな蓮加の耳元に悪魔の囁き…。
「どうだ?お前も、そろそろここに…」
「…んぁぁっ!」
 男が巧みに腰をくねらせ、三角に尖った亀頭を蓮加の膣口に擦り付け、
「ここに、こいつが欲しくなってきたんじゃないか?」
「はぁ…はぁ…」
 カチカチになった肉棒の密着によって、自制心が崩されていく。
(欲しい…!今、蓮加のアソコに擦れてるのを…蓮加の中に挿れてほしい…!みなみさんみたいに、奥まで挿れられてみたい…)
 好奇心が勝手に期待を膨らませて、どんどん先走る。
 そして、ついに…。
「欲しいんだろう?」
 と決断を促す問いかけに、興味本位のまま、とうとう軽率に頷いてしまう蓮加。
 男はニヤリと笑い、
「そうか、欲しいか。ならば、望み通りに…」 
 と呟いて、自分の竿を掴み、亀頭を蓮加の膣口に対して直角にあてがう。
「んっ!あっ…」
 初めての挿入が現実味を帯びるにつれ、急に全身がゾクゾクとした。
 緊張、期待、不安…様々な感情が織り成す武者震いのようなもの。
「…いくぞ?」
(…!!)
「…ま、待って!やっぱり怖いっ!」
「もう遅いんだよっ!おらぁっ!」
「あっ、んぎゃぁぁっ…!」
 断末魔の叫びに似た蓮加の悲鳴。
 まだ拡がりきっていない小さな膣口に男のデカチンを無理やり力ずくで押し込まれ、蓮加は叫んだ。
「い、痛いっ!痛い、痛いっ!痛いぃぃっ!」
 と連呼し、
「ぬ、抜いてっ!やっぱり抜いてぇっ!痛いよぉっ!」
 と絶叫する蓮加に対し、このたび、めでたく蓮加の初体験の相手となった男は、
「うるさい!我慢しろ!」
 と一喝し、無理やりピストンを開始する。
「んぎゃぁぁっ!あぁぁぁっ!や、やめてぇっ…!」
 その部屋だけでなく廊下、何なら建物全体にまで反響するほどの大声を上げる蓮加に対し、慌てて手の平を押しつけて口を塞ぐ男たち。
 そうしておいて、なおもピストンを続けると、まだ悲鳴を上げつつも、随所に、
「んっ、あっ…くぅっ…!」
 と甘い吐息が混じる。
 さらに続けていると、次第に甘い吐息の割合が増え、やがて、吐息が声となる。
「んんっ!あぁっ!んひぃぃっ…!」
「どうだ?だんだん痛みよりも気持ちよさの方が勝ってきたんじゃないか?」
 と男に問われ、蓮加は上を振り乱しながら小さく頷いた。
(い、痛いけど…まだちょっと痛いけど…でも…き、気持ちいい…かも…)
 そこは、やはり、媚薬の効果が非常に大きい。
 そして、そのバランスは、ものの数分で見事に逆転する。
 挿入した瞬間の鬼気迫る顔は徐々に軟化して和らぎ、今では逆に官能的になってきて“一人のオンナの顔”になりつつある。
「あんっ!あんっ!」
 喘ぎ声も自然と漏れ、時折、
「す、すごいっ…!そ、そこぉっ!んあぁぁっ…!」
 と、淫語じみた言葉まで出るようになった。
「どうだ?だいぶよくなってきただろう?」
 と聞くと、蓮加がうんうんと頷くので、男はピストンを速めて、
「頷くだけじゃ、良いのか嫌なのか分かんねぇぞ!セックスの感想は、ちゃんと、その都度、口で言うんだよ!」
「んひゃぁぁっ!」
「ほら、恥ずかしがらずに言ってみろ!どうなんだ?おらおらっ!おらぁっ!」
「んんっ、あっ、き、気持ちいいっ!…気持ちいいですぅっ!」
「どこが?」
「ど、どこが…?ア、アソコが…!」
「おいおい、なに可愛い子ぶってんだ?もっと別の言い方があること、そのぐらいの歳なら知ってるだろうが!」
「んあぁぁっ!」
「言えよ、おら!」
「んっ、あっ…オ、オマンコ…オマンコですっ!」
「まったく、本当は知ってるくせにわざと知らないフリしやがってよ。そういうあざといオンナには罰が必要だな!」
 と男は言って、背後から手を回し、右手はクリトリス、左は乳首を、それぞれ擦り上げる。
「あひぃぃっ!?」
「さぁ、この状態で、もう一回、聞くぞ?どこだ?どこが気持ちいい?」
「んぁぁっ!オ、オマンコと…ち、乳首と…クリトリス…オマンコと乳首とクリトリスですぅっ!んひゃぁぁっ!」
 背後からの突き上げピストンとの合わせ技で、蓮加に“調教済みの女は卑猥な淫語を吐くのが当たり前のこと”だと教え込んでいく。
「そのままマンコ、マンコと言い続けろ!」
 と命令すると、
「んひぃぃぃっ!オ、オマンコぉっ!オマンコぉっ!んあぁぁっ!ダメぇっ!イクっ!イクっ!オマンコ、イクぅぅっ…!」
 と、ついさっき処女を卒業したばかりの少女は、ちゃんと言いつけ通り、女性器の別称の連呼しながら最高潮へ。
 びくびくと身体が震えた後は、脱力し、がくっと膝を折って崩れ落ちる。
 手首を繋ぐ吊り革に全体重をかけ、前のめりにぶら下がる蓮加。
(こ、こんなに…男の人とエッチするのって…こんなに気持ちいいの…?す、すごい…最高…!)
 虚ろな目で、初めてのセックス、処女喪失の余韻を噛み締めていると、真横からも、
「んあぁぁっ!?イ、イクっ!みなみ、イッちゃうぅっ!あぁっ、らめぇぇっ…!」
 という絶叫が響いた。
 蓮加と同様、二度、三度と大きく跳ね上がった後、一転して、だらんと力が抜け、前のめりになるみなみの身体。
 吊り革にぶらぶらと揺られたまま、そのまま起き上がる気配がない。
 どうやら、あまりの気持ちよさに、みなみは失神してしまったようだ。
 蓮加も、失神はしないまでも、呼吸の乱れが収まらず、そのまましばらく動けなかった。
 ついさっきまで純真無垢な少女捜査官だった女が、思いもよらぬ痴漢被害から始まり、それからわずか数時間のうちに、絶頂、ローションプレイ、さらに初のセックスまで一気に経験してしまった。
 みなみだって、ここまで淫らにイキ狂うセックスをしたのは、おそらく人生で初めてだろう。
(す、全ては…あの電車から…)
 まさにラッシュアワーパニック。
 あの通勤快速に乗ったことによって、二人の人生は大きく変わってしまったのだ。

鰹のたたき(塩) ( 2020/06/22(月) 00:42 )