7.若さゆえの愚かさ
後輩の目の前での公開オナニー…そして絶頂…。
二度と顔向け出来ないような恥辱と引き換えに、何とか蓮加を解放することができたみなみ。
次は自身が男たちの玩具となる番だが…。
「んはぁっ…あぁっ!んひぃぃっ!」
自ら塗り込んだ媚薬の効果で、自発的におかわりオナニーを始め、床を転げ回るみなみ。
呆れる男たち。
「おい、やめろ。オナニーはもういいから、こっちへ来い」
「そんなのより、もっと気持ちいいことしてやるからよ」
半ば無理やりオナニーをやめさせられ、手首を掴んで引っ張られて、よろけながら立ち上がるみなみ。
先ほどまでの蓮加と同様、疑似通勤車両の真ん中で立たされ、両手を頭上の吊り革に固定される。
既に全裸、現実なら絶対にありえない状況である。
そして、一切の抵抗力を奪われた無防備なみなみに群がる男たち。
卑猥な手つきで全身を撫で回され、
「んひゃぁっ…あぁっ…くぅっ…!」
と声を漏らすみなみ。
先ほどの自慰での絶頂と自ら塗り込んだ媚薬クリームによって高まった身体は、千手観音のように方々から伸びる無数の指に耐えられる筈がない。
その指は徐々に、胸、乳首、そして割れ目と、女体の核心部へ迫る。
「んあぁぁっ!あぁぁっ…!」
「おいおい、痴漢相手にそんなエロい声で反応していいのか?」
「ますます調子に乗せてしまうぞ?」
「ダ、ダメぇっ…あんっ!」
股に潜り込んだ指が、みなみの割れ目を無理やり開き、中の湿った秘肉を爪の先で引っ掻く。
乳首は摘んで転がされ、お尻の穴の周りをなぞられる。
身体を右へ左へ揺すって悶えるみなみ。
「おいおい。痴漢されて、そんなに気持ちいいのか?」
「ち、違うぅっ…あぁっ…!」
「どこが違うんだ?もうそんなにとろけた顔をして。もっと触ってほしいって誘ってるように見えるぞ?」
「み、みなみ…そんな顔してないよぉっ…!」
「じゃあ、前を見て、自分で確認してみろ」
と男が言って、みなみの顎を掴み、前に向ける。
そこにあるのは窓を模した鏡。
その鏡に映る白い女体と真っ赤な顔、そして、そこに群がる指。
(みなみ…今、こんなことされてる…!)
思い知らされるのは現実だけではなく、自我とのズレも、だ。
男が言ったような、この状況を受け入れる顔など絶対にしていない筈だった。
だが、目の前に鏡に映っているのは、紅潮し、明らかに感じている女の顔。
(ウ、ウソ…感じてないっ!みなみ、こんなので感じてないっ…!)
自らオナニーに没頭したことも忘れ、慌てて自分に言い聞かせるも、時すでに遅し。
「んんっ!あんっ!あんっ!」
意に反して口から飛び出る嬌声は、みなみ特有の仔猫のような甘い声質も相まって、喜んでいるようにしか聞こえない。
「どうだ?もうたまらないか?」
と問う男に対し、強がり、首を振るみなみ。
すると、男はニヤリと笑い、
「そうか。まだ大丈夫か。まだ余裕があるのなら、こういうのも使ってやるか」
と言って、ローションのボトルをみなみの眼前に見せつけた。
キャップを取り、ドパドバとみなみの白い身体に振りかけると、すかさず無数の手が隅々まで塗り広げる。
「んひゃぁぁぁ!」
おそらく悲鳴だが、聞きようによっては歓喜ともとれる絶叫。
電車の中で全裸で両手を拘束され、全身ローションまみれ…もはや痴漢の域を越えたその責めは、現実ではなく、ここ、疑似通勤電車の中だからこそ出来る光景だ。
無毛の白い土手には光沢が出て、股の間からは糸を引いた粘液が床に垂れる。
それが果たしてローションか、それとも興奮して湧き出たみなみの愛液なのかは判断が難しいところ。
まるで電気でも流されているかのように、身体の律動が止まらないみなみ。
(ヤ、ヤバイっ…こんなの…おかしくなるっ!おかしくなっちゃうよぉっ!)
口が緩み、可愛らしい舌が覗く。
みなみの精神状態を汲み取るように、男たちはニヤニヤと、
「もう狂っちまうのも時間の問題だな」
「構うことはねぇぞ?そのまま堕ちてしまえ」
「自分に素直になればいいんだよ」
痴漢プレイとして、みなみの身体の触り心地を楽しみつつ、同時に、女体拷問として捜査官のプライドの破壊も目論む男たち。
無毛の股間に伸びる指がクリトリスを捉え、そっと皮を剥く。
「あんっ…!」
剥き出しにされた肉芽が空気に触れただけでもゾクゾクする。
(さ、触って…そこ、触って…!)
口には出さずとも身体が求めてしまう。
そして、その事実をみなみ自身に突きつけるべく、男は、
「…触ってほしいか?」
と問い、あえて口で言わせようとする。
その間も乳首は指の腹でスクラッチのように擦りあげられ、快感を途切れさせることはしない。
翻弄されるまま、激しく頷くみなみに対し、
「ちゃんと言わないとしてやらないぞ?」
と耳元で囁けば、あっさりと、
「ク、クリ…!クリちゃんも触ってぇっ…!」
と甘い声で懇願する。
もはや堕ちたと同然。
満足げに笑みを浮かべた男は、鼠径部からローションのヌメりを拾い、指の腹に馴染ませると、その指でみなみの剥き出しのクリトリスを摘まみ、転がした。
「んひゃぁぁっ…!」
あまりの刺激に、腰を突き出すように仰け反り、
「ダメっ…それダメぇっ!イクっ!すぐイッちゃうっ!んあぁぁっ…!」
と絶叫して、ものの数秒で絶頂へ達した。
全身の力が抜け、支えを失ってぶらんぶらんと吊り革にぶら下がるみなみ。
だが、強力媚薬『HMR』が配合されたクリームの効果は、この程度で切れることはない。
それどころか、さらに身体を燃やし、みなみの精神をドロドロに溶かしてしまう。
(あ、熱い…!まだ…まだ全然こんなのじゃ足りない…イキ足りない!)
長い余韻を抜けた後も終わりはなく、またすぐに性感帯のあちこちで火の手が上がる。
「━━━」
「…何だ?その甘えたような顔は?また、おかわりか?」
男の問いに、上目遣いでこくりと頷くみなみ。
「へへへ。それじゃあ、次は自分で腰を振って、そっちから擦り付けにきてもらおうか」
と股ぐらに指を添えられると、みなみは夢中で、その指先に股間を擦り付ける。
秘肉が剥き出しの割れ目と小石のように固くなったクリトリスに刺激が伝わるように自ら位置を調整し、狙いすましたような腰振り。
「んあぁぁっ…!イ、イクっ!…イクぅぅっ!」
もう一回、その後さらにおかわりをしてもう一回と、破竹の勢いでオーガズムを積み重ねていくみなみ。
男の指が股間から離れていった後も、とろんとした目で、なおもまだ続きを求める。
その痴態に、男は苦笑して、
「もう、捜査官でもなんでもねぇな。今のお前はただの欲求不満の変態だよ」
「可愛い顔して、ここまでドスケベとは…このまま組公認の肉便器にしてやろうか?えぇっ!?」
と、みなみの顎を掴んで、持ち上げる。
その時、ふいに、
コンコン…
と部屋のドアがノックされた。
(…!?)
水を打ったように静まり返る部屋の中。
なおも、
コンコン…
とノックが続く。
年長の男が、下っ端に、顎で、
(様子を見てこい)
と指示をする。
下っ端は頷いて、ドアを開けにいく。
少しの沈黙。
(だ、誰…?誰が来たの…?)
意識朦朧としながら、もしかしたら仲間が助けにきたのかもしれないと期待を抱く。
だが…。
「アニキ!どうやらアニキたちの読み通りですぜ!」
と言いながら戻ってきた下っ端は、なぜか笑顔だった。
そして、その下っ端の背後についてきた人物を見て、みなみは驚愕する。
(れ、蓮加っ…何で!?)
解放し、逃がした筈の岩本蓮加。
一人で、しかも丸腰。
服もまだ乱れたままだ。
(蓮加が、なぜここに…?)
みなみは我に返ると、キッとした眼を男たちに向け、
「ひ、卑怯よっ!私と引き換えに蓮加は解放するって言ったでしょ!?」
と激しく非難する。
男たちは手を振って、
「落ち着けよ。俺たちはちゃんと約束通り、解放したよ」
「現に部屋から追い出した後は何もしていないし、追っ手も差し向けてはいない」
「ここにいるみんな、お前さんのおねだりに付き合ってたじゃないか」
おねだりしたことを軽く暴露されて顔が赤くしつつ、みなみは、
「じゃ、じゃあ…何で蓮加がここに!?」
「俺たちが何もしていないとなると、あとは本人の意思だな」
「本人の…?」
「先輩が心配で戻ってきたのか、それとも━」
男はニヤニヤしながら、立ち尽くす蓮加に対し、問いただすように目を向ける。
蓮加は、気まずそうにモジモジしながら、
「み、みなみさん…ごめんなさい…」
(ごめんなさい…?)
「蓮加…あの、その…」
ボソボソと言葉を絞り出しながら、ぷるぷると内股になる蓮加は、
「れ、蓮加…我慢できなくて…さ、さっきやられたことが気持ちよすぎて…もっとエッチなことされたくて…戻ってきちゃいました」
(…!!)
「み、みなみさん…ごめんなさい…」
気まずそうに目を逸らして俯く蓮加に対し、愕然とするみなみ。
それじゃあ、みなみが、わざわざ身を削ってまで逃げるチャンスを与えたのは何だったのか?
何のためにみなみは身代わりになったのか?
(ウ、ウソでしょ?蓮加…正気なの…?)
蓮加の行動は、みなみが託したわずかな希望を木っ端微塵に打ち砕く完全な背徳行為だ。
快楽に負けた…ただそれだけで何もかも全て無に帰すという若さゆえの愚かな選択。
(そ、そんな…それじゃあ、私は、いったい何のために…?)
ある種の裏切り。
可愛がっていた後輩の身勝手さに軽蔑の色を隠せないみなみ。
一方、蓮加も、その視線を身に沁みて感じるからこそ、俯いた顔を上げられない。
気まずい沈黙…。
その沈黙を破るのは、やはり、ギクシャクする必要がない男たちだった。
「そうか、さっきのが忘れられないか。じゃあ、仕方ねぇな」
「こっちへ来いよ。望み通り、続きをしてやるよ」
と、男たちは棒立ちの蓮加を手招きして呼びつける。
気まずそうにみなみの前を横切り、静かに足を進める蓮加。
「手を上げろ」
と命じられ、素直に手を上げる。
そして、数分前にタイムスリップしたように、再び、頭上の吊り革に両手を固定され、「Y」の字の拘束に立ち返る蓮加。
その光景を呆然と見つめるみなみの方にも男たちが近寄り、
「そんな恐い目をしてやるなよ。後輩だって大人の階段を上ろうとしてるんだ。これが現実だよ」
「━━━」
「この際、開き直って、二人で仲良く楽しんで帰るしかないんじゃないか?」
「━━━」
「そんな、いつまでもスネた顔するなよ。お前さんだって、快楽に負けておねだりまでしたクチだろ?先輩のお前でも耐えきれなかったものを後輩が耐えられなかったからって、いったい何が悪い?」
(…!)
暴論。…だが、案外、芯を食った事実でもある。
(そ、そうだ…みなみだって何回もイカされて…自分でも…)
ほんの5分前、続きを懇願し、自ら腰を振って絶頂に達したのは、紛れもなく、自分自身だ。
それなのに、みなみは、自分のことは棚に上げ、正直すぎる蓮加に対して軽蔑した目を向けてしまった。
(れ、蓮加…あんな目をしてごめん…。みなみも、怒る資格なんてないのに…)
自戒している間に、みなみの隣に、蓮加も同じ形で吊り革に繋がれて拘束された。
一度は留めたボタンを再び外され、あれよあれよという間に、とうとう蓮加も全裸にされてしまう。
これでともに裸、ローションまみれで全身から光沢を放つみなみと、成長盛りのバストを震わせる蓮加。
横並びになると、先輩で年上のみなみがパイパンなのに対し、後輩で年下の蓮加の方が黒々とした陰毛を携えているのもまた妙な光景だ。
まだ止まない疼きに腰を震わせるみなみと、待ち遠しそうに責めの再開を待つ蓮加。
男たちは、みんな笑顔。
希望が絶たれた今、助かる道は完全に閉ざされた。
あとは二人とも、男たちの好きに蹂躙されるのみ。
(お、お願い…早く、さっきの続きを…!)
と刺激を心待ちにする蓮加と、
(や、やるなら…いっそ無茶苦茶に…!)
と懇願するような目をするみなみ。
疑似通勤列車の中、痴漢集団の奴隷と化した先輩と後輩。
これより、調教の仕上げが始まる…!