乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第三部 第八章・ラッシュアワーパニック ―帰れない女たち― (岩本蓮加、星野みなみ)
6.身代わりへの道
(え…?)
 単純に、思っていたのと違ったという戸惑い。
 おおかた、半強制的に性奉仕をさせられると思っていた。
 しかし、男の口から命じられた蓮加の解放の条件は、まさかの公開オナニー…。
(じ、自分で…?)
 予想外の展開に、みなみの顔に動揺が走る。
 もう一度、確認するように、
「ど、どういうこと…?ここで、一人でしろっていうの…?」
「あぁ、もちろんだ。…さぁ、早く始めろよ」
 男が急かす。
「ちょっ、ちょっと待ってよ…!」
 まだ気持ちの整理がつかない。
 大勢の男に自慰行為を見られるという屈辱もあるし、何より一番は、後輩である蓮加の目だ。
 いくら蓮加を助けるためとはいえ、それを蓮加に見られるのは実に耐え難い恥辱だ。
「どうした?出来ねぇってのか?」
「自分から頼んだことだろ?何だテメェ、口だけか?」
「出来もしねぇのに先輩ヅラするんじゃねぇよ」
「━━━」
 渋るみなみに、男たちの嘲笑が容赦なく浴びせられる。
「ほら、ガキが『先輩、助けて』って目をしてるぞ?見捨てる気か?」
「おら、どうするんだよ?やんのか、やらねぇのか」
「別に断ってもいいんだぜ?俺たちゃ、相手がガキだろうが抱けたら別に誰でも構わねぇからよ」
 男の言葉に怯え、震える蓮加。
 それが目に入ったみなみは、慌てて、
「わ、分かった…やる!やるから…!」
 と言って、
「そ、そのかわり…言う通りにしたら必ず蓮加は解放してよ?」
「あぁ、それはもちろんだ。約束は守るぜ」
 と、男は言い、蓮加に、
「よかったなぁ?今から先輩がお前を逃がすために一肌脱いでオナニーを見せてくれるんだってよ」
「━━━」
「いい先輩を持ったじゃねぇか。お前のために恥を捨てて身を削ってくれる先輩に感謝しろよ?ハッハッハ!」
 男は高笑いが部屋に響いた。


 部屋の中央。
 立たされたみなみに突き刺さる男たちの視線。
「さぁ、始めろ。まずはストリップだ。服を脱いで下着姿になれ」
 と命じた。
(くっ…!)
 唇を噛みながらも、言われるがまま、その場で、自らブラウスのボタンを1つずつ外していく。
 ブラウスを脱ぎ去ると、白いブラが露わになり、むっちりとした二の腕もぷるぷると揺れた。
 上が終われば次は下だ。
 スカートのホックを外し、ゆっくりと下ろす。
 こちらも、白いパンティ、そして、むちむちした太ももが現れる。
 男たちのニヤつきが増し、
「リボン付きのパンティとは、なかなか可愛らしいものを穿いてるじゃないか」
「お前、普段の服の着こなしでだいぶ誤魔化してるな。もっとシュッとしたヤツだと思ってたが、脱いだら意外と丸々としてやがる」
(ま、丸とか言うなっ…!)
 日頃、少し気にしてる体型のことを言われて頬を染めるみなみ。
「もっとも、男からすれば最高の肉付きだがな」
 と言われても、
(う、嬉しくない…!)
 と、嫌悪感をあらわにする。
 言いつけ通りに下着姿になると、男から次の指示が出た。
「そこに脚を開いて座れ」
 言われるがまま、すぐ背後のロングシートの上でM字開脚をするみなみ。
 男たちの下卑た視線はともかく、戸惑う蓮加の視線がみなみの心に刺さる。
(れ、蓮加に見られてる…!蓮加は…見ないで…!)
 その、あまりの恥ずかしさで無意識に脚を閉じてしまうみなみだったが、すかさず男が、
「閉じるなよ。もっとちゃんと開け」
 と注文をつける。
 仕方なく、思いきって脚を開くみなみ。
 白くて、むっちりとした太もも、ふくらはぎが強調されると、男たちが歓声が上がる。
「こいつのムチムチ感、マジでたまんねぇ!」
「見ろよ、こいつの土手マン。パンティ越しでもマンコの形がくっきり分かるぜ」
「可愛い顔して、脱いだらこんなにエロい身体してるとは…女ってのは怖いなぁ」
 わざと聞こえる声で言うセクハラ発言の連発。
 そんな中、一人、目を背けている蓮加。
 指示役の男にも拍車がかかり、
「さぁ、ここからが本題だ。女捜査官のオナニー、見せてみろよ」
 と声高らかに指示を出す。
(躊躇しても急かされるだけ…。やらなきゃ…!)
 と自分に言い聞かせ、胸、そして内ももから股へ、そっと指を伸ばすみなみ。
 達観していた数分前から一転、恥辱と緊張で指先と唇が震えている。
 その震える指で、自ら胸を揉み、股を擦りあげると、こんな状況にもかかわらず、わずかに、
「んっ…んっ…」
 と吐息が漏れた。
 その様が妙にエロチックで、それに触発された男が、
「捜査官さんよ。普段どれぐらいの頻度でオナニーするんだ?」
 と聞く。
「な、なんでそんなこと言わなきゃいけないの…!」
 不埒で下世話な質問に、とうとう耳まで真っ赤になるみなみだが、男たちは突っぱねられると、すぐに、
「このガキを解放したいんじゃねぇのか?お前が答えねぇなら、このガキは逃がさねぇよ?」
 と蓮加の存在を盾にするため、答えざるをえない。
「ウソはつくなよ?もしウソをついたら━」
 以下同文の脅しによって、指を動かしながら赤裸々に語ることを強いられるみなみ。
「ほら、答えろよ。普段のオナニーの頻度は?」
「しゅ、週に一回か二回…」
「ほぅ。なかなかスキモノじゃねぇか。どうやってオナるんだ?指か?」
「━━━」
 静かに頷くみなみだが、我慢できず、
「ね、ねぇ…やめて…!せめて蓮加にだけは…!」
 蓮加にだけは聞かれないようにして、と訴えるも、返答は当然のごとく却下…。
 蓮加も聞こえるところにいる中、その後も羞恥の質問責めは続く。
「オカズは?」
「マ、マンガ…」
「最近セックスしたのは?」
「━━━」
「あぁ?聞こえねぇぞ?」
「さ、三ヶ月前…ぐらい…」
「なるほど。それじゃあ、わりと御無沙汰ってワケか」
「どうりでオナニーに走るワケだ」
「━━━」
 もはや火がつくほどの紅潮。
 それにもかかわらず、自らの指の刺激は、こんな状況でもしっかりと脳に伝わり、時々、びくんと身体を震わせる。
「それじゃあ、そろそろ直に触るところを見せてもらおうか」
「━━━」
 今のみなみに拒否権はない。
 覚悟を決め、ゆっくり背中に手を回し、ブラのホックを外す。
 はらりと落ちるブラ。
 決して大きくはないが形の良い白い乳房とピンク色の突起が露わになった途端、男たちの視線がそこに集中する。
 その美乳を「揉みたい」とか「舐め回したい」とか、獣たちの様々な欲を一手に浴びせられる屈辱の視姦。
 恥ずかしさはない。
 あるとしたら、唯一、蓮加の視線だけ。
「さぁ、その調子で下も見せてもらおうか」
 と男は言うが、スムーズに脱ぎ去ったブラとは裏腹に、なかなかパンティには伸びていかないみなみの手。
「おい、何やってんだ?さっさと脱げよ」
 と急かす男に対しても、なぜか手を止めてしまうみなみ。
 今しがた毅然と胸を放り出した時とは別人、無言の抵抗ともいえる目で黙りこくる。
 脱がなきゃ進まないのは分かってるが、なかなか勇気が出ない。
 なぜなら笑われるのが分かっているから━。
 そして、そんなみなみの不可解な躊躇は、男たちを苛立たせた。
「おい、もったいぶってんじゃねぇぞ?」
「さっさと脱げ!」
「こっちのガキを助けるんじゃなかったのか?」
「━━━」
 糾弾され、仕方なく震える指でパンティに手をかけるみなみ。
 赤面しながら、ゆっくりと脚から抜き取った瞬間、案の定、男たちから笑いが起きた。
「ギャハハハ!こいつぁ傑作だ!」
「だからモタモタしてたのか」
「こりゃあ、納得できるように説明してもらわねぇとなぁ?」
 ニヤニヤしながら男の一人がみなみに近寄る。
「おい!」
「━━━」
「何で、お前、ここに毛がねぇんだよ?」
「━━━」
 みなみが黙って俯いてると、男は手首のスナップで無毛の土手をペチペチと叩いて、
「何でパイパンなんだって聞いてんだよっ!えぇっ!?」
「━━━」
 別に深い理由はない。
 ただ単に、以前まで付き合っていた男の趣味で剃られただけ…それだけだ。
 沈黙を挟み、
「ちっ…だんまりか。まぁ、いい。パイパンならパイパンで構わねぇ。早く本題のオナニーを始めろよ」
 と指示され、みなみも話題を反らすように指の動きを再開させる。
 当然だが、やはり、布越しより直に触る方が刺激が強い。
 乳揉み、乳首弄り、マンズリ…どれをとっても官能的な吐息が隠せない。
「んはぁっ…あぁっ…んっ、くっ…!」
「へへへ。いいぞ、もっとだ。もっとエロい姿を見せてくれよ」
「あんっ…んんっ、やぁっ…」
「ずいぶん、いい声が出るようになってきたじゃないか。こうして大勢に見られながらする方が興奮するのか?」
「なるほど、可愛い顔して根はド変態ってか。そりゃあいい!」
(ち、違うっ…み、みなみは、こんな状況で…興奮なんて…しないっ…!)
 と頭では強く否定するも、身体は案外そうでもなく、明らかに粘りのある湿っぽさが指先に付着する。
 そして皮肉にもその粘液が指に馴染み、さらに滑りを良くしてしまう。
「くっ…んんっ、やぁっ…!」
 ヌメりをまとった指で自らを追い詰めていくみなみ。
 そんな時、
「おい。手を前に出せ」
 と、ふいに男から言われた。
(な、なに…?)
 ワケも分からず手の平を出すと、男は、その指先にポケットから取り出したチューブをたっぷりと搾った。
 クリームまみれになる指先。
「な、何これ…?」
「いいから続けろ。こいつを自分で塗り込むんだ」
 とだけ言われ、躊躇しつつも、その指で自慰を再開する。
 乳首を転がし、割れ目を擦りあげて、指先のクリームを無くしてゆく。
 のちに、それが強力な媚薬クリームだったと気付いた時には既に身体が火照り始めていた。
 硬化した乳首と湿った秘肉は吸収が早い。
 毎秒ごとに感度が増すような感覚に、
(ダ、ダメっ…あまり激しくしたら…!)
 と、たまらず自身の指に制止をかけるみなみ。
 だが、それも、
「やめるなっ!そのまま続けろ!」
 という指示によって即座に打ち消される。
 媚薬の疼きのせいで、判断能力が鈍る。
 こうなると、熱い股間に対し、もう止まらない指。
 ひとまず目先のゴールテープ、オーガズムを目指し、顔を背けつつも、その指は、より本格的に動く。
 一方、男たちは、このタイミングで蓮加を自分たちの前に押し出した。
「さぁ、先輩のオナニーを特等席で見てみろ」
「どうだ?慕う先輩が脚を開いて自分でマンコをいじくってる姿を見た感想は?」
「━━━」
「や、やめて…!見せないでよぉっ!」
 顔を真っ赤にして絶叫するみなみと、顔を真っ赤にして俯く蓮加。
 ふいに一人の男が、蓮加の股間に手を伸ばし、コードが引っ張ってパンティの中からローターを引き抜いた。
 今まで自分の股間に潜っていたローターを目の当たりにした蓮加が、途端に顔色を変え、
「…い、嫌ぁっ!見ないでぇっ!」
 と叫んだ。
 それもその筈…出てきたローターは蓮加の愛液まみれでテカテカに光っているからだ。
 しかも男は、そのローターを、あろうことか、みなみに手渡した。
「さぁ、最後はこれを使ってイクところを見せろ」
「…んんっ!あんっ!」
 言われるがまま、後輩の愛液でコーティングされたローターを、ゆっくり割れ目へとあてがうみなみ。
 媚薬が思考回路を溶かし、その行動に対して躊躇をさせない。
 そして、ローター表面のヌルヌルした触感と強力な振動が、とろけ始めたみなみのマンコをさらにとろけさせ、そのまま一気に地獄へといざなう。
「んひぃぃぃっ…!」
「どうした?何だ、その声は?もしかしてイクのか?」
「イクならイクって、ちゃんと言えよ」
 と煽る男たち。
 一方、蓮加に対しても、
「おら、ちゃんと見ろ!」
 と顎を掴んで正面を向かせる。
「み、みなみ…さん…!」
 目のやりどころに困って戸惑う蓮加。
 そんな蓮加の目の前で、
「れ、蓮加ぁっ…!見ないでぇっ!お願い…!みなみのイクところなんて見ないでぇっ!あぁっ!イクぅっ…んはぁぁぁっ!」
 と卑猥な絶叫をで果てるみなみ。
 痙攣の反動で座席から滑り落ち、床に転がって、そのままピクピクと震えて余韻に浸る。
 波打つ尻肉と白い太もも。
 いつものおっとりしたみなみからは想像も出来ない激しいイキっぷりに唖然とする蓮加の横で、皮肉の拍手を送る男たち。
「素晴らしい…!素晴らしいぞ、星野みなみ!」
「そのツラで、こんなエロいイキ方をするとはな」
「いいものを見せてもらったぜ。今のを思い出しただけでも向こう一週間はシコれるぜ」
 浴びせられる男たちの嘲笑。
 だが、いまや、いちいちそんなのに反応している余裕はない。
(た、足りないっ…一回じゃ足りないっ!)
 熱さが止まず、炎上する身体。
 耐えきれず、一回でいい筈の自慰行為を自発的に再開してしまうみなみ。
(あ、熱い…!身体が…アソコが熱いよぉっ…!)
 自ら塗り込んでしまったクリームのあまりの効能に、身体を返し、床をかきむしるようにもがく。
「あーあー、しょうがねぇなぁ」
 男は、のたうち回るみなみの前にヤンキー座りになり、
「約束だ。こっちのガキは見逃してやるよ。望み通りだろ?…おい、聞こえてるか?へへへ」
 と告げ、蓮加の脇を固める男たちに、
「おい!そのガキを非常階段にでも放り出してこい!」
 と命じた。

鰹のたたき(塩) ( 2020/06/22(月) 00:36 )