乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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第三部 第八章・ラッシュアワーパニック ―帰れない女たち― (岩本蓮加、星野みなみ)
3.ローター遊戯
 軽快に疾走する通勤快速の速度と比例するように、蓮加の幼い身体も恐ろしい速度で媚薬に蝕まれていった。
(あ、熱い…ア、アソコが熱いよぉっ…!)
 クリームを塗られた秘部がみるみる熱を帯び始め、そして疼く。
 違法ドラッグ『HMR』が配合されたクリームにかかれば、蓮加の無垢な割れ目の感度を上昇させて狂わせることなど容易いものだ。
 併せて、それをさらに促進させるように、いやらしい手つきで身体を撫で回す痴漢師たち。
 意外に張りのある成長著しい胸、ぷりっとしたお尻、肉付きの良い太もも。
 自慢の健康的な身体を男たちに好き放題に弄られる反面、肝心の熱を放出する股間には誰も触れない。
 満員電車の中、手錠をつけられ、棒立ちで悶える蓮加。
(な、何で…何で、こんなに熱いの…?)
 その凄まじい火照りは、当然、蓮加にとって初めての経験だった。
 息が荒くなってるのが自分でも分かる。
 いくら走行音の防壁があるとはいえ、こんな公衆の面前で声を漏らすワケにはいかない。
(我慢しなきゃ…!つ、次の駅まで…我慢しなきゃ…!)
 必死に葛藤し、耐える蓮加だが、身体をまさぐる男たちにとっては、蓮加のそんな反応こそがさらなる責めの後押しとなる。
 堰を切ったように、モゾモゾとブラウスの中、スカートの中に男の手が侵入してきた。
「やぁっ…!」
 とっさに腋と太ももを締めて侵入を拒むも、その程度のバリケードはすぐに突破され、指が無造作に這い回る。
 上は、ブラごと胸の膨らみを包み込み、今なお発育途上の胸を、ムニュ、ムニュと強弱をつけて揉みほぐす。
「んっ…!」
 胸への愛撫、生まれて初めて異性に触られる感覚に、かすかに声を漏らす蓮加。
 さらに、下は、パンティを引っ張って食い込ませ、左右から飛び出した尻肉を撫で回す。
 無理やり作られた食い込みに股間を刺激され、ぷるぷると脚を震わせ、内股になって耐える蓮加。
「んっ…んっ…!」
 と吐息混じりの声を必死に押し殺していると、
「どうだ?たまんねぇか?」
 と耳元で囁く男の声。
 ぶんぶんと首を振って否定する蓮加だが、そんな蓮加を股間の疼きがさらに否定する。
(あ、熱いっ…ヤ、ヤバイ…アソコがヤバイ…!)
 食い込みが擦れ、刺激が走る。
 ふいに背後の男の手が目の前に現れた。
(…!!)
 その手に握られているのは、遠隔操作が出来るローター。
(ウ、ウソ…ウソでしょ…?)
 もちろん使ったことはない。が、それでも、それがどういう道具かの知識ぐらいはある。
 表情が青ざめ、戦々恐々とする蓮加を嘲笑うように、男の手がパンティの中に突っ込まれ、慣れた手つきで股ぐらにそのローターを設置した。
 クリームを塗った時と同様、役目を終えるやいなや、サッと抜き取られる手。
 置き去りにされたローターは、蓮加が、今、最も熱く、疼いているところに密着している。
(待って…ホントに待って…怖い…!)
 初体験の大人のオモチャ、その恐怖に震える蓮加の目の前に、再度、現れる手。
 その手が次に持っていたのは手の平に収まるほどの小さなリモコンだった。
 ボタンが2つ、「ON」と「OFF」がある。
(ダメっ…ダメっ!やめてっ!)
 狭いスペースで身体を揺すり、抗議の意を示す蓮加だが、それでやめてくれるほど、この男たちは優しくはなかった。
 蓮加の目の前で、男の指がリモコンの「ON」の部分を押すと、右上の赤いランプが灯ると同時に、蓮加の股間に振動が走った。
「んあぁっ!?」
 と反射的に声を上げ、すぐに、
(ヤ、ヤバイ…何これ!?ダメっ…!周りにバレる!)
 と、慌てて喉を閉めた。
 奥の大学生っぽい男が、一瞬、顔を上げてこっちを見たが、気のせいという顔で、再び、参考書に目を落とす。
 だが、それは決して気のせいではない。
 その間も、走行音に隠れながら、蓮加のスカートの中から振動音がずっと響いていた。
(ダメっ…こ、こんなの、ダメぇっ…!)
 反射的に手錠で繋がれた両手でスカートを握り締める蓮加だが、振動する実体はその中にある。
「と、止め…て…」
 背後の男に小さく声を上げる蓮加。
「何だ?もう限界か?」
 小声でクスッと笑う男。
 やけに挑発的だ。
「仕方ねぇなぁ…」
 男は、蓮加に示すようにリモコンの「OFF」のボタンを押した。
 振動が止まる。が、ホッとしたのも束の間、またすぐに「ON」にされ、振動が再開する。
「んんっ!」
 また少し声が漏れた。
 背後でクスクス笑う男。
 次は正面にいる女子高生二人組からも視線を向けられた。
 ヒソヒソと何か言い合っている。
(ヤ、ヤバイ…バレた…?)
 青ざめる蓮加。
 その後すぐ、彼女らの会話の内容が昨日のドラマのことだと分かって少しホッとするも、一度、その猜疑心を持ってしまうと、周りの人、全員が同じように見えてくる。
 たまたま目が合ったサラリーマンに対しても、
(見られてる…!?こっち見てるっ…!バ、バレてる…バレてるってばぁっ!)
 と疑心暗鬼になって、余計に身体を硬直させる蓮加。
 その反応を楽しむように、男の指は、巧みに「ON」と「OFF」を使い分けた。
(も、もうやめてよぉ…!)
 満員電車の中で、されるがままの蓮加。
 中でも「OFF」から「ON」に変わる瞬間、ローターが振動を始める瞬間の刺激にはどうしても耐えられず、少し声を漏らしてしまう。
「んんっ…!」
 また、その瞬間が来た。
 必死に声を押し殺す
(つ、次の駅…まだ…?あと何分…あと何分なの…?)
 明らかに身体がおかしい…火がつきそうだ。
 これ以上、何かされる前に早くこの集団から離れなければ、そして、早くパンティの中に潜り込んだこのローターを取り出さなければならない。
 依然、目の前のリモコンに灯り続ける赤いランプ。
 例に倣って、男の指が「OFF」のボタンへ伸びる。…が、そこで蓮加は、思わず、
「あっ…!」
 と声を上げた。
 男の指が「OFF」のボタンを押す前にリモコンごと離してしまったのだ。
 もちろん、明らかにわざとだ。
 手の平から落ちたリモコンは蓮加の身体を滑って、無情にも満員電車の床へと消えていった。
 無論、スイッチが入ったまま…である。
(え…?ウ、ウソでしょ…?)
 呆然とする蓮加。
 しゃがむスペースはなく、拾い上げるのはほぼ不可能。
 この間も振動は止まっていない。
 背後で、ほくそ笑む声が聞こえた。
 周りの男たちもニヤニヤしている。
(ひ、ひどいよぉ…!)
 思わず泣き出しそうな表情になる蓮加だが、それもすぐに唇を結び直し、必死に振動に耐える。
「さて…」
 ふいに背後の男が声を上げた。
 その言葉に、反射的に身構える蓮加。
(つ、次は何をする気…?)
 男の手が、ガサガサと、またスカートの中に侵入する。
 一瞬、ローターを抜き取ってくれるのかと淡い期待をしたが、それが間違いだった。
 そんな生易しいことではなかった。
 男は、再び、蓮加のパンティを引っ張り上げ、生地を股に食い込ませた。
(…!!)
 二度目だが、さっきと違うのは股間にローターという招かざる物が潜り込んでいることだ。
 きゅっとパンティを上に引っ張られることで、中のローターがグリグリと秘部に、そして蓮加のまだ幼い皮かむりの肉芽に当たって圧迫される。
 これまでで最も核心をついた刺激に、蓮加は、
「んっ!くぅぅっ…!」
 と必死に声を抑えた。が、本来なら悲鳴にも似た絶叫をするぐらいの刺激だ。
 媚薬クリームによって既にパンティから滲み出るぐらい大洪水の割れ目、その潤いを弾き飛ばすような振動が直撃する。
(ダ、ダメっ…!ダメぇぇぇっ!)
 じわじわ蓄積された快楽が破裂寸前まで膨れ上がると、蓮加の狼狽にさらに拍車がかかる。
(な、何…!?何か来るっ!?私の身体の奥から、何かが…!)
 その“何か”、いわゆる絶頂へといざなう快楽の波が押し寄せ、それに為す術なく、歯を食い縛ったまま飲み込まれる蓮加。
「んっ…!んっ…!」
 と小さく可愛らしい呻き声を上げ、四方を囲む男たちの山の中でビクン、ビクン…と二、三度、痙攣し、その後、呆然とする。
(な、何…?今の…)
 自分の身に何が起きたか分からない。
 ただ、一瞬、頭が真っ白になった。
 そして、頭が真っ白になった瞬間、足が地面から離れ、宙に浮き上がるような感覚に陥った。
 寒くもない、むしろ暑いのに身体が震える。
 どっと疲労が出たが、同時に少し、すっきりした気もする。
 そして息が荒い。
(も、もしかして…今のが“イク”ってこと…?)
 だとしたら今のが初体験、人生で初めての絶頂ということになる。
 これまで蓮加の性体験は、同期の中で最年長の吉田綾乃クリスティー、そして同期の中でも断トツでマセている山下美月にひそかにやり方を教えてもらったオナニーを数回、こっそり実践したのみ。
 だが、いざ始めても俗に言う“気持ちいいところ”というのがどこか分からず、結局、イケずじまいで止めてばかりいた。
 それを、よりによって今日、なんと満員電車の中で初めて経験してしまった。
 しかも相手が、好きな男ならまだしも、計画的犯行の痴漢師集団だからだ。
(こ、こんなヤツらにイカされた…!こんなヤツらの前で初めてイッちゃった…!)
 不本意で複雑な思いの蓮加だが、その心とは裏腹に、今の蓮加の身体は媚薬クリームのせいで、たった一回の絶頂などでは収まらない。
 それどころか、その絶頂がさらに火に油を注ぎ、ますます増していく感度。
(熱い…!熱い…熱いっ…まだアソコが熱いよぉっ!)
 パンティの中で震えっぱなしのローターが、それをさらに助長する。
 一回イッた直後で、より敏感になっている蓮加の幼い割れ目は、まだ処女にもかかわらず、パンティの中でだらしなく口を広げ、湿った液を溢れさせていた。
 そこにドンピシャで密着して振動を送るローターが、すぐに蓮加を無理やり第2ラウンドのリングへと引き上げる。
「んっ…!あっ…」
 荒い吐息。
「少し抑えろよ。周りにバレちまうぞ?」
 と微笑しながら囁く男。
(そ、そんなこと言ったってぇっ…む、無理だよぉっ…!)
 痴漢の手とローター、媚薬クリームで翻弄される蓮加。
 ふいに背後の男の手が、蓮加のブラウスのボタンを外し始めた。
(…!)
 満員電車の中ではだけていくブラウス。
 その隙間から純白のブラと盛り上がる胸の膨らみがチラチラと覗いた。
「やぁっ…!」
 こんなところ、もし誰かに見られたら…羞恥に顔が紅潮する蓮加。
 さらに男の手は、スカートのホックも外してしまった。
 力なく膝までずり落ちてゆくスカート。
 とっさに手錠で留められた手を伸ばすが、掴み損ねた。
 屈むことも出来ない状況では、もう引き上げられない。
 満員電車の中で堂々とパンティを露出する蓮加。
(ダメっ…ハズイっ…ハズイっ!)
 しかも、スカートという防音壁がなくなったことで、パンティの中に潜むローターの

 ブゥゥゥゥン

 という振動音も、格段に聞こえやすくなった。
「んっ、ひぃぃっ…!」
 赤面しながら悶絶する蓮加。
 堪えながら顔を上げた目に映るドア上の案内モニター。
 路線図に現在地を示す矢印が点滅し、走行位置を知らせている。
 マナーモード推進の案内のあと、画面に、

<次の駅まで 約3分>

 と文字が流れた。
(さ、3分…?まだ3分もかかるの…!?)
 絶望する蓮加。
 たかが3分、カップラーメンを作る程度の時間。
 日常生活ならあっという間だが、今の蓮加にはその“180秒”が何倍にも長く感じてしまう。
 そんな長い時間、この羞恥と、ローターの振動に耐えろというのか?
(は、早く着いて…お願い…!)
 早く着いてくれ、もとい、早く走ってくれと、この車両そのものに向けて念じる蓮加。
 だが、そんな蓮加の耳元で、また、男が囁く。
「3分あれば、もう一回ぐらいイケるなぁ?へへへ…」
 そして男は、また、蓮加のパンティを持ち上げ、食い込みを作る手をした…!

鰹のたたき(塩) ( 2020/06/22(月) 00:31 )