乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第二部 第七章・生田絵梨花と久保史緒里の場合
4.600秒の攻防 後編
 辛い戦いを強いられる生田。
「さて、それじゃあ、そろそろ地肌に当ててみようか」
(くっ…!)
 鮫島の冷酷な提案に、すすんで取りかかる男たち。
 男たちの手は生田の胸へと伸び、縄に圧迫されたブラを引っ張り出すと、さらに生地を引っ張って乳房との間にわずかな隙間を作り、そこに電マを無理やり差し込んだ。
「んああっ!」
 ブラの中で、乳房へ直に伝わる振動。
 その電マの固定を左右両方ともに施され、甘い声で身悶える生田。
「ククク…脂汗が出てるぞ?さっきみたいな余裕の表情を見せてくれよ」
「んんっ…あっ、はぁっ…くっ、やぁっ…」
 何とか身体を揺すって電マを振り落とそうとするが、先端の球状の部分がブラとの隙間にすっぽり収まったせいで一向に落ちない。
 それどころか、より深く隙間に落ちて敏感な乳首に当たってしまい、自らの首を絞める結果となった。
「へへへ。さて、こっちも同じようにしねぇとな」
 男の一人が、パンティのゴムに手をかける。
「や、やぁっ…やだっ、やめてっ!」
 髪を振り乱す生田だが、男の手は止まらない。
 一度スイッチを切られた電マが、パンティの中に差し込まれて侵入してくる。
 先端の丸みが、濡れた花弁とクリトリスにちょうど当たっている。
「さぁ、あと2回、耐えれるかな?」
 そう言って男は電マのスイッチをオンにした。
 ブィィィィンと音を立て、生田のパンティの中で猛威を発揮する電マ。
「んあぁぁっ!ダ、ダメぇっ!ひあぁぁぁっ!」
 片足立ちの脚をガクガクさせて絶叫する生田。
 先ほどまでの気丈な立ち振舞いが一変、目を潤ませ、唇をぷるぶる震わせては、わずかに身体をよじるだけだ。
 いい気味だというように、その光景を見つめる衛藤。
「ふふっ…ほら、辛そうな先輩にアンタも何か言ってあげたらどう?」
 衛藤は、そう言いながら史緒里の背中を小突くが、当の史緒里は顔を紅潮させ、こちらも潤んだ目で生田を見ているだけだ。
 それに、よく見ると、いつのまにか荒い息遣いで肉付きの良い太ももをひたすら擦り合わせているではないか。
 どうやら恐れていたことが現実となり、史緒里の身体にもクスリの効果が現れ始めたようだ。
 現時点で、単純に生田の3倍の量のクスリが盛られているその身体は、美白という言葉がぴったりも白い肌を薄紅色へと染めていた。
 そんな汗も蒸発するほどの強烈な火照りに一人で悶える少女。
「い、生田さぁ…ん…!」
 か細く絞り出した精一杯の声。
 しかし、そのエールは無情にも電マの振動音にあっさりとかき消された。
「んんっ…!あっ…ダ、ダメつ!またイクっ!イッちゃうっ!」
 直の振動に耐えきれず、片足立ちの脚をピンと伸ばして4回目の絶頂に達する生田。
 それに併せて、スポイトからさらに3滴、史緒里の舌へ滴が落とされた。
「さぁ、あと一回だ。時間はあと2分25秒。イクか耐えるかの瀬戸際だぞ」
(…イ、イカない…!あと一回、絶っ対に耐える!絶対にっ…!)
 頭の中で強く決意を固める生田だが、実際、口からは、
「んはぁぁ!あぁぁっ、ダメぇぇ!いやぁぁ!」
 と、喘ぎ声しか出てこない。
 残り2分、120秒。
(ま、まだそんなにあるなんて…お、お願い!時間よ、早く過ぎて…!)
 だが、その願いとは裏腹に、時間が経つのが、むしろ遅く感じる。
(い、1秒って、こ、こんなに長かったっけ…?)
 血が出るほど唇を噛み締め、声を押さえ込む生田。
 鮫島は、勝敗を分ける瞬間を見逃すまいと、生田の身体を凝視している。
 その目からは、
(さぁ、イッてしまえ!生き恥を晒し、二人して我々の性玩具となるのだ!)
 という思いが、ひしひしと伝わる。
 それに対し、生田も、
(ま、負けない…!自分はどうなってもいい…で、でも、この娘だけは絶対に守らなきゃ…!だ、だから負けない…こ、こいつらの好き勝手には、さ、させない…させるものか…!)
 もはや、その思いだけで、絶頂に達するのを我慢する生田。
 少しでも気を抜くと、すぐに気をやってしまいそうになる。
 残り1分を切った。
(も、もう少し…もう少しだけ…!)
 依然と続く振動に、髪を振り乱しながら生田は耐え続ける。
 その奮闘に、衛藤の方がそわそわし始めて、
「ね、ねぇ…!大丈夫なの…?」
 と聞いている。
 もしかしたら、このまま本当に耐えきってしまうのではないか、自分たちがゲームに負けてしまうのではないか、という不安に狩られたようだ。
 それに対し、鮫島は、
「いいから見てろ」
 と言うだけで、不敵に笑っている。
 残り30秒。
(も、もう少し…もう少しだけ…お願い…耐えて…!)
 暗示をかけるように自らの身体に問いかける生田。
 もはや、絶頂イコール敗北という谷の上で綱渡りをしている状態。
 少しでも雑念が入ると足を滑らせて奈落の底へ転落してしまいそうになる。
 そんな細い足場の上に無心で立ってバランスを取る生田。
 あと15秒。
(あ、あと少し…本当にあと少し…!)
 10…9…8…。
 光が見えてきた。
 残り5秒というところで、鮫島は、男たちに目で合図をした。
 男たちは、ゆっくりと生田に近づくと、ブラの中の二本の電マ、そしてパンティの中に差し込まれた電マにそれぞれ手を伸ばし、今の「中」という目盛りのさらに一つ上、「強」のところにレベルを上げた。
(……!!)
 その電マは、既存する市販のものに彼らが独自に手を加えた改良型で、強弱のレベルも増やされていたのだ。
 勝利まで残り数秒というところで三ヶ所とも振動の強さが増す。
「ウ、ウソっ!?ダ、ダメェェっ!んあぁぁっ…あぁんっ!イクっ!んっ、はぁぁっ…!」
 一瞬にしてビクンビクンと跳ね上がる生田の身体。
 鮫島は、そんな生田の髪を鷲掴みにして、その目の前にストップウォッチを突きつけた。

< 00m01s >

(…そ、そんな…!)
「ハッハッハ!残念だったな!残り1秒だ!…どうだ?勝利目前で大逆転負けを喫した気分は?」
「ハァ…ハァ…」
「無様だな。私が必ず守る…なんて言ってたのは何処の誰だ?ほんの10分間の間に5回もイキやがって」
「ふふっ…アンタ、プライドってものがないの?後輩の目の前でとんだ生き恥を晒しちゃって、それじゃあ示しがつかないわね」
「━━━」
 鮫島と衛藤の心を抉る嘲笑に俯くしかない生田。
「決まりだからな」
 鮫島は、もはや目が虚ろの史緒里に、また、3滴、クスリを飲ませて、
「お前たちの負けだ。約束通り、二人とも、俺たちの好きにさせてもらう」
「くっ…」
「さて…これから、たっぷり、こういうことをさせてもらうぞ」
 そう言って鮫島は、まだ生田のパンティに差し込まれたままの電マをグリグリと動かした。
「んあぁぁっ…!!」
 絶望する生田の、断末魔の叫びが部屋に轟いた。

鰹のたたき(塩) ( 2020/01/18(土) 06:39 )