1.逆転
目が覚めた中田は、改めて形勢逆転を痛感した。
さっきまで吉村を全裸で拘束して尋問し、制裁を加えた。
しかし、今度は花奈自身が同じ体勢で拘束されている。
唯一の違いは、服は上下とも剥ぎ取られたものの、まだかろうじて下着だけは残っていることぐらいか。
身体を揺すって暴れてみる。が、もちろん拘束具は取れない。
当然だった。
ついさっき、自分たちも拘束具のチェックには万全を期したからだ。
そして、花奈のボディラインをまじまじと眺めながら近寄ってくる鮫島。
「ククク…。いい身体をしてるじゃないか。特にこの…」
「んっ…!」
ふいに胸を鷲掴みにされ、声を上げる花奈。
「大きさ、ハリ、申し分がないな。俺も一度お手合わせ願いたいもんだ」
「くっ…」
「ところで…」
鮫島は、中田の顎を掴み、
「聞いたら、お前、ずいぶんアイツを可愛がってくれたそうじゃねぇか。精子がなくなるまで、このデカい胸で挟んでイカせ続けたんだってなぁ?この痴女捜査官め」
「━━━」
「まぁ、いい。だが、それだけ好き勝手やったんだ。自分も同じ目に遭わされても文句は言えねぇよなァ?」
「くっ…!」
唇を噛む中田。
鮫島に呼ばれて出てくるさっきの大男二人。と吉村。
「ククク…さっきまで嬲り物にしていたヤツに今から嬲り物にされるってのは、さぞかし屈辱的だろうなァ?」
鮫島は笑って、
「よし、やれ」
と言った。
その声で、男たちが一斉に花奈の身体に群がる。
中でも大男二人の興味は、やはり花奈の自慢の巨乳だ。
ブラを力任せに引きちぎり、握り潰すように乱暴に揉みしだく。
「い、痛っ…ちょっと、痛いからっ!」
品性のかけらもないような触り方に、花奈は嫌悪感を露わにした。
一方、おろおろして立ち尽くす吉村に、鮫島は、
「遠慮しなくていいぞ。今のコイツは“おもちゃ”同然。たっぷり仕返ししてやればいい」
と吹き込む。
(くっ…!)
おもちゃ呼ばわりに、ついカチンとくる花奈。
しかし、現状、拘束されて男たちに好き放題に身体を触られ、そうなりつつあるのもまた事実だった。
鮫島は、吉村を小突きながら移動させ、
「上はコイツらが先に取っちまったからな。ここが空いてるから、お前はここを触ってやれ」
と言って、花奈の大事なところを指差した。
「や、やめろよ…!」
唯一使える口で精一杯の抵抗をする花奈。
しかし、言いなりの吉村の指が下着越しに触れると、
「んっ…!」
と甘い声を上げてしまう。
何とか逃れようと身体を揺するが、そうすることで豊満な乳房がプルプルと波打ち、その様がまた男たちを興奮させる。
「んんっ…やあっ…くそっ…!」
ショートカットの髪を振り乱して悶える花奈。
男たちに身体を触られるのも然ることながら、さっきまで逆の立場で追い詰める側だったのにこの一瞬で追い詰められる側になってしまった屈辱感が花奈には悔しかった。
「脱がして見てやれよ、吉村」
と鮫島が指示を出す。
「や、やめろ…見るな!」
さっきまでいたぶっていた男に恥部を見られている。
少し濃いめの陰毛を指でなぞられ、大陰唇を広げられる。
「どうなってる?」
「ぬ、濡れてる…」
「ククク…お前のチンポをいたぶりながら、さては自分でも興奮してたのかもなァ」
「だ、黙れ…んんっ!」
秘部をつつく指。
乳房を揉みしだく乱暴な二人に対し、吉村はまだ少し遠慮がちでソフトに触る。
その上下の緩急が逆に花奈を困らせた。
さらに、耳元では鮫島が、
「それにしても、そそる胸をしている。この谷間でいったい何人の男を搾り取ったんだ?」
と、卑猥な質問を投げかける。
「う、うるさい…」
「男を拷問するのに買って出るぐらいだから、さぞかし自慢の胸なんだろうな」
鮫島は、耐える花奈を顔を覗き込み、
「お前みたいな女にとっておきの責め方を思いついたんだが、試してみるか?」
「とっておき…?」
「独学でかじった程度だが、俺は催眠術が使えるんだ」
鮫島は自慢げに話し、花奈の乳房に手を這わせながら、
「これから“この胸の感度をクリトリス級に引き上げる催眠”をかけてやる。触られただけでビクビク震える身体になるぞ…どうだ?おもしろそうだろう?」
(…!!)
「ふ、ふざけるな…!妙なことはやめろっ!」
「何を言うんだ。自慢の胸をもっとたくさん触ってもらえるんだ。悪い話じゃないだろう?もちろん、その後どうなるかは知らんがな。ククク」
そう言って、何やら怪しい手つきを始める鮫島。
「ほら、こっちを見ろ」
「や、やめろ!嫌だ!」
思わず顔を背ける。が、すぐに隣の大男二人が花奈を押さえつけ、無理やり顔を上げさせる。
「くっ!離せっ!…嫌っ!!」
聞いただけでも恐ろしい責めが始まろうとしている。