battle1
疑惑の少年
あの事故から三か月・・・
少しずつだが自分自身の事を周りから聞き理解することができた。
記憶をなくしても技術は一度身についたらさびにくい。
俺は徐々にボールをけりだしていた。

「ハァハァ。今日はこんなものか・・・」
すると
「ここにいたんだ翼。はい。ドリンクとタオル」
「お、サンキュー友梨奈」
俺がけがをした経緯を友梨奈本人から聞き万全の状態になるまでサポートさせてほしいと申し出てくれた。
そのおかけで少しづつ元気を取り戻すことができている。
親父と相談してしばらくはこちらで療養することにした。日本の家族や友人には親父が伝えてくれたみたいだ。

その夜
「そろそろチーム練習に戻ってもいいぞ。ただ無理しない程度にな!」
ドクターからの許可がおり全体練習への復帰が認められた。
サッカーをすれば何かを思い出せるヒントになるかもしれない。
寮に戻り友梨奈へ報告しにいくと涙を流しながら喜んでくれた。
そのまま二人で復帰祝いをジュースとお菓子で夜が更けるまで楽しんだ。

翌日
全体練習へ向かう。
久々に会うチームメイトが温かく出迎えてくれた。
「おかえり翼。また一緒にプレーできてうれしいよ」
「迷惑かけたなシュナイダー。よろしくなまた」
この会話を聞いていたほとんどが目を見開いた。
「あれ?翼俺のことわかるのか?」
驚くのは無理もない。だって記憶喪失なんだから。
すると翼はシュナイダーに近づき耳元で
「詳しいことは後で話す。とりあえず話合わせてくれ!」

ここにいるみんなは知る由もなかった。

翼の記憶はもう戻っていたことに。
ただ何かを理由に周りには伝えず記憶をなくしている演技を続けている。
なにはともあれ全体練習に合流した翼。
ドルトムントユースは結局チャンピオンズリーグで優勝することができなかった。

今のチームの目標はトップチームにあがること。
ただ翼には別の目的があった・・・



■筆者メッセージ
エンディングを先に出すことでそこに向かって走り出してます。
新キャラも出したいのと今後のストーリー展開も
ここの読者の方の洗礼されているセンスでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
シベリアス ( 2018/07/17(火) 21:27 )