TAKE4
countdown
部屋に戻ると鷹山からLINEがきていた。
鷹山:「俺はOKもらったよ。未央奈には止められたけどがんばって説得したよ。ただ両親にはいくからには甘えは一切すてていきなさいって言われた。今の環境を捨ててでも僕はいくつもりだけど。翼はどう?」
翼:「俺は親父にだけ言ったよ。姉貴と珠理奈にも言うつもりもないけど。そこから甘えを捨てていかないと。ただ問題は愛李と明音か・・・」
鷹山:「何も告げずに行こう。それが一番いい。二人には僕らのことを忘れてもらおう。」
翼:「俺らから遠ざける。それがベストかな?」
鷹山:「その辺は僕が頑張って作戦でも立ててみるよ」
翼:「了解した。俺も考えてみるよ。頼むぜ相棒」

さてどうしたものか・・・考えているうちに俺は眠りに落ちた。

一週間後、再び校長室に向かった二人
この期間二人は明音と愛李とほとんど会話もしない生活を送っていた。
鷹山の提案により必要最低限の会話にしてなるべく教室にいないようにする決めた。
どんなに問われてもそっけない態度で交わしていた。それは家でも同じだった。妹の珠理奈 姉の玲奈にも冷たい態度をとっていた。
親父は何も言わずにただ見ていた。母さんは気にもしてなかったんだと思う。
「それで最終回答だけど・・」
俺らの答えは決まっていた。
「二人とも行きます!」
「そうか!では明日出国だ。準備をして空港で会おう!」
二人は握手を交わし部屋を出た。
すると翼のLINEがなった。
差出人は
彰からだった。
彰:話がある。みんなで話そう。三時にクラブハウス前にきてくれ
翼:わかった。

二人は学校を終えそそくさと準備をしてクラブハウスへ向かった
そこには彰 蓮 勇士 千歳がすでに待機していた。
「みんないるのか。んで話って?」
「あぁ。俺ら全員海外に行くことになった。まぁその様子だと二人もそうなんだろ?」
彰は見透かしたように話を進める。
「そうだよ。俺らも行くことにした」
黄金世代と呼ばれる俺らはこのままだとくすぶる。それだけが共通認識としてあった。
「俺はバレンシアにいくよ」
彰はスペインへ
「俺はリヴァプールやで」
勇士はイギリスへ
「俺はミラン」
蓮はイタリアへ
「俺はモナコいくよー」
千歳はフランスへ

「俺はドルトムントだ」
「僕はシャルケだよ」

全員が世界へ散らばる。いつか激突することもある。そこで優劣が付くだろう
この世代で誰がナンバーワンか・・・
「それぞれ結果を残して必ず代表で再会しよう」
約束を交わした六人は別れた。
帰り際
「おいみんな!来年はどうするんだよ!みんなで三連覇するんじゃなかったのかよ」
将基がいた。
「わりぃな。もう日本には用はないんだ。ここじゃ俺らの才能が輝かねぇ。俺らは自分の目で世界を見に行く。こんなところで立ち止まるわけにはいかねぇ」
蓮のきつい一言。
ただ五人蓮の言葉に静かにうなずいた。
すでに先を見据えている。


将基は言い返すこともできずたたずむ。
「そんなぁ・・・・・」

その後六人と将基は出会うことなく時が進む。

翌日栄学園中等部
「ねぇやっぱりおかしいよねあの二人。」
愛李と明音は疑っていた。
「実は昨日、翼の家に行ったんだけど玲奈ちゃんも珠理奈も何も知らないんだって。」
「私も鷹山の家言ったけど未央奈ちゃんもなんも知らないの一点張りだった」
ほかのクラスメイトもそうだった。あの二人の急な変貌。
「俺も気になるな。あの二人どうしちまったんだよ」
クラスが重苦しい雰囲気に包まれる
あの二人は絶対あんなことを理由がないのにするわけないと。
すると担任が入ってきてHRが始まる。
二人の席は空席になっていた。
そして数秒後愕然とする。


シベリアス ( 2018/07/11(水) 21:48 )