全国大会
選抜対戦A
正和「DFラインと俺の所をコンパクトにしていくことと焦らずに運べる時は確り前に運ぶこと、迷うなよ?誰も責めたりしないからまず勝ち負けより楽しもうぜ!」

それもそうだ。
来週から全国高校サッカー選手権大会がある。
俺達は県大会3回戦からの出場となるがそれだけ難しい。
ほかのチームは2回戦からの出場の為流れに乗ってきてるチームが多くその流れに飲まれると危険だ。
現に俺が初めて出た中体連では市大会の初戦で強豪を破って来たチームに危うく負けかけるということを体験している為難しさがわかる。
そしてキックオフと同時に正和はドリブル突破する。
正和のドリブルは技が沢山ある為何が来るのかが分からないので止めるのは高校生では容易ではない。
そのままゴール前に来るがシュートはライナー性でクロスバーに当たりゴールに嫌われる。
その直後、GKからのロングボールを大希が競り負けると武太朗とは違う方のDFが抜かれるとそのままゴール上に決められる。
その後正和が獰猛果敢に攻め上がるとチャンスが来た。
正和がボールを持つと右足の裏で左側ボールを滑らせるとアウトサイドで流すとシュートフェイントで相手を飛ばすとインサイドで切り返し
左足の後ろを通して抜き去ると前からスライディングして来るが右足アウトサイドで交わすと横からスライディングをして来るとボールを右足で浮かしてジャンプで交わすとそのまま左足でシュートを放つとドライブ回転を掛けた、その為落ちると股を抜いてゴールを揺らす。
1ー1になると正和はもう一つギアを入れる。
正和はセンターサークルでボールを受けるとそこからカウンターをする。
トラップした瞬間にプレスが来るが落ち着いてヒールで後ろに流すと朝暉がロングパスを出すとペナルティエリアの5m手前で正和はトラップした。
しかし珍しくトラップミスをしてしまい丁度キーパーの間に転がると正和は体ごと突っ込んでシュートを放つとゴールネットを少し揺らす。
しかし正和と接触したキーパーの2人はゴール前で倒れたまま動かなかった。

朝暉「正和!」
正和「朝…暉……相手……の…キーパ…」
朝暉「大丈夫ですか?」
キーパー「大丈夫」
朝暉「正和大丈夫?」
正和「大…丈夫」

正和は朝暉の肩を借りて立ち上がると接触したキーパーの元に向かう。

正和「大丈夫…ですか?」
キーパー「君こそ大丈夫?」
正和「はい」

しかし監督の指示で正和が交代、朝暉を前に上げてもう1人の2年生を入れる。
そこから流れが悪くなる。

ベンチside

正和「朝暉!前で受けにいけ!武太朗!確り止めにいけ!集中しろ!トップチームで試合してるお前らが引っ張っていけよ!」
彩「正和…」
美優紀「正和君…」
正和「大希〜回りよく見てみろ!前だけじゃないぞ!雄也〜雄也からも指示出していけ!失敗を恐れるな!全員ギア上げていけ」
キャプテン「とにかく動け!」
正和「声出せ!」

ベンチからずっとこえを出し続けるも正和が交代して10分で3失点。
正和はプレーだけではなくムードや精神的支柱の役割をしていた事に気づいた。
試合で活躍するのに精神的支柱にもなり、ムードも良く出来る正和のレベルの高さを全員が知った。
試合後に落ち込んでいた時に最初に 口を開いたのは正和だ

正和「すまん、決めるところで決めきらなくてベンチに下がってしまって申し訳ない。
2本目はもっと点とるから安心して守ってくれ」
朝暉「お前のせいじゃない」
武太朗「止められなかった俺達も俺達だ」
2本目出場するも本調子ではない正和は10分で交代した。

彩「正和……」

彩は正和の足首を冷やす

正和「すまんな、情けないプレーしてしまって」
彩「情けなくなんかないで?カッコエエやん」
美優紀「体張ってゴール決めたんやでかっこ悪いなんて思ってへんで」

結局その後2ー1で負けた。
その後正和は試合に出る事は無かったがベンチから誰よりも声を出していた。

正和「大希、前だけを見るな!サイド見てみろよ?武太朗、指示出せや!朝暉!駆け引き!
大和!ロングシュート打てるんなら積極的に打っていけ!勝、球際強く行け!弱過ぎる」

その後8ー0、6ー0と大敗していた。
その後試合が終わり片付けした後1年だけ集まってミーティングしていた。

正和「彩、今日のシュート数は?」
彩「朝暉の6本おと勝の2本、大希の1本、合計9本」
美優紀「朝暉君が攻めてる時は1人やったし、勝君のロングシュートはコースが甘かってん」

正和「後球際の弱さね、体寄せられた時になんで簡単に奪われるの?そこで粘れないのに大阪のテッペン取れる訳ない」
彩「正和を褒めるわけではないねんけどさ、正和の言ってる事は間違ってへんと思うで?やるなら高いとこを目指さんとアカンと思う」
正和「まぁ取り敢えず体幹強化とデュエルの強化を目標に取り敢えず大会勝てるように頑張ろう」

俺達は月明かりと街灯が照らす道を歩いて帰る。

彩「なんで謝ったん?」
正和「俺が怪我しなかったら勝ってたかもしれないだろ?少なからず俺にも責任がある。
エースとして、1年のキャプテンとして」
彩「やっぱり正和は変わってへん」
朝暉「だね」
?「ほんまやで」
正和「その声は…由依?」
由依「久しぶりやな」
正和「どうして」
由依「あんたの同じ学年に横山大希っておるやん?」
正和「あぁ、あの上手いボランチの奴だっけ?」
朝暉「そうだな」
由依「うちの兄貴や」
正和「本気かよ」
由依「やからうちも難波高校に転入すんねん」
正和「マジ…かよ」
大希「おう、由依!」
正和「大希!」
彩「本当らしいで」
由依「やから言ってるやん」
正和「じゃあよろしくな」

俺達は家に向かい歩みを勧めて行った




VBP ( 2016/09/22(木) 19:42 )