暗転
04
翌日・・・

阿弥は学校へ向かっていた。昨日の事はもう頭の片隅にすら無いので、あくまでも普通に、だ。

ふと前方を見ると、友一が歩いている。彼の背中からは、なぜか暗いものが感じ取れる。昨日、自分のことで、誰かと喧嘩したのだろう。

「友一君!」

友一の近くに駆け寄り、名前を呼んだ。

友一がこちらを振り向いた。
しかし・・・

「・・・・・・」

何も言わずに走り去ってしまった。

「えっ、待って!待ってよ!」

必死に追いつこうとしたが、見失ってしまった。

「友一君・・・そんな・・・どうして・・・」

昨日、友一に何があったのかわからない阿弥は、彼のその態度を見て不安にならざるを得なかった。


                   ◇


「ねぇ、今日おかしくない?」

放課後、校門の前で、阿弥は友一に今日の態度について問い詰めていた。
学校にいる間も何回か聞こうとしたのだが、毎回無視されていた。しかし、今回は無視出来ないはずだ。

「一体何があったの?教えてよ!」

「うるさい。そこどいて。」

阿弥の必死な問いかけにも応じずに、ただただそっけ無い態度を取るばかりである。

「私が何をしたって言うのよ!?」

阿弥が叫ぶと、言い終わるか言い終わらないかぐらいのところで、

「ふざけんなよ!阿弥がやったことだろ!」

友一が怒鳴った。
初めて見る、友一の怒り。少し怯みながらも、質問を続けた。

「何をやったっていうの?」

阿弥が聞くと、友一は昨日の事を話した。

「そんな・・・ウソだ。そんなの嘘だよ!」

「知るか!」

友一はそう吐き捨て、去って行った。

誤解が生み出した状況に、阿弥は何もできずに泣いていた。

「大丈夫?」

後ろから、男子の声がした。








darkhero ( 2014/05/07(水) 21:45 )