4.坂本真凛
01
「ふぅ、今日も体動かしたなぁ〜」

ポツリと呟き、私は今の時間をスマホで確認した。

私の名前は真凛

小さな時から好きだったアイドルグループに入り、日々公演やレッスンを重ねている。

毎週あるレッスンは決して楽ではないけど。

でも、好きなことで生活できてる喜びはどれだけ時間が経っても消えてない。

今日もレッスンを終えて、これから家に帰る。

すっかり夕方になり、駅に向かう道のりも夕日のオレンジ色が映えていた。

(地下鉄、今の時間は混んでるかなぁ)

最寄りの栄駅から地下鉄を乗り継いで帰るんだけれど、夕方のラッシュ時間と重なっていて栄駅に向かう通路には密集ではないけど多くの人がいた。

もう少し時間をずらそうか

そう思ってたら。

(キュウゥゥキュルル)

お腹の中が動く感覚があった。

こんな時間に珍しいけど、レッスンで沢山動いたから、刺激されたのかな?

幸いすぐ近くに地下街のトイレがあるから、そこに向かう。

時間帯の割にはかなり空いてて、誰もいなかった。

5つある中で1番手前にある個室に入る。

カバンを扉に掛けて、便座に背を向ける。

履いているタイトスカートを膝元までおろした後、水色にストライプ柄のパンティも膝元まで下げる。

(カタタンッ)

便座にお尻を乗せる。

(チョロッ、チョロロロロロシュウウゥゥゥゥゥゥゥ)

まずはこっちから。

誰も来てないし、音は消さなくてもいっか。

レッスン中たくさん水分を摂ったからか、結構長めだった。

一息ついたところで今度はお尻に少し力を入れる。

(んっ……)

もともとお通じはいいからそこまで力まない。

(トポンッ)

もう一度……

(トポンッ)

「ふぅ〜」

いつも以上のお通じでスッキリした。

(カラカラカラ)

ペーパーに手を伸ばす。

まずは前から。

子どものときにお母さんから口酸っぱく言われてきて覚えたやり方で、前から後ろに拭き取る。

そしてお尻。

こっちも腰に向けて拭き取る。

これを守ったおかげで、私はデリケートゾーンの悩みを経験したことがない。

お母さんに感謝だなぁ。


あ、だけど一つだけ気になることがあるんだった。

■筆者メッセージ
外で来るのが尿意だけとは限りませんからね
02に続きます
K ( 2021/01/10(日) 11:50 )