01
「まもなく、名古屋、名古屋、終点です。」
いつものことだけど、電車でここまで来るのは本当に大変だなぁ。
しかも今日は━━
(キリキリキリ……)
(あぁ、お腹痛い)
軽く下腹部を撫でる。
女の子の日と重なり気分はよりブルーだった。
私の名前は玲音名。
名古屋の中心街、栄にあるアイドルグループに所属してる私。
地元、三重県の最寄り駅から電車で数十分。
この電車の終点に到着する。
ここから、地下鉄に乗り換えて栄に向かう。
(お腹痛いけど、頑張ろ!)
そんなことを考えてた時だった。
「ガタン、ガタタン」
電車が分岐を通り大きく揺れた。
(おっと。)
軽く握ってたつり革に力が入った、その瞬間。
(トロッ……)
うわっ、これ、大丈夫かな?
いつもより多い量が出た感覚があった。
今の所漏れた感覚はないけど……いったん確認しよ。
「名古屋、名古屋です、ご乗車ありがとうございました。」
電車を降りて、急いでトイレに向かう。
奥から2つ目の個室の扉が空いていたので、そこに入り、鍵をかける。
カバンを便器の後ろにあるスペースに置く。
念の為カバンからナプキンを取り出して右手に持ってっと。
ロングスカートを腰まで上げて、薄ピンクのパンティを膝元までおろす。
パンティに載せているナプキンを確認すると……
(うん、まぁなんとかって感じかな)
表面は赤くなっていたけど全くはみ出してはいなかった。
もちろんパンティも無事。
新しく出たズレにくい物にはしてたけど、ビックリはする。
(良かったぁ〜)
そう安堵した次の瞬間だった。