02
私ってそう見られてたんだ……
言葉こそ知ってるけど、もちろん経験なんてないし、そもそもそれはアイドルとしてやってはいけない事だってずっと自負して今まで来てたのに。
(ズキン……)
思い出してしまい、胸の奥に痛みを感じた。
キラキラスマイルは忘れないようにしてるけど、私だって人間。
いつでも笑っていられる訳では無い。
私の見た目がそう誤解を生ませたのもあるかもしれないし……
でもどうしようもないし……
なんだか暗い気持ちになっちゃった。
その時、さっき買った服を思い出す。
そうよ、もうすぐみんなに会えるのを楽しみにして服を買ったのに。
こんな気持ちじゃいけない!
(私には優しい、つきともっていう心強い仲間がいる!)
不思議とファンの人みんなの顔を思い出す。
私には私の笑顔を守ってくれる人が沢山いる!
それくらい、私にとって大切な存在だ!
……お尻丸出しの状態で言うのもなんだけど。
とにかく気持ちを立て直せた。
気分も落ち着いたところでトイレから出る準備をする。
(カラカラカラ)
ペーパーを手に取り、大切な所を押さえるようにして拭き取る。
パンティとスカートを上げる。
(ジャアアアァァァァァ)
紙袋を持って洗面台へ
洗面台で手を洗い、外へ。
せっかく新しい服買ったんだもん、みんな喜んでくれると良いなぁ。
そして握手会の日
「ゆづぽ、久しぶり〜」
「うん、久しぶり!」
ファンのみんなが一様に笑顔を見せてくれた
「あ、服新しくしたの?めちゃくちゃ可愛い!!」
「ゆづぽ、服ええね!」
凄い!みんな気づいてくれた!
やっぱり私を支えてくれるみんなは最高の人たちだ!
「ゆづぽは、僕らつきともにとって太陽だからね」
ううん、みんなこそ私の太陽だよ!
そう思える一日になった。