1.竹内彩姫
02
駅の西側にある地下街、通る人は多いけどここのトイレは意外と空いているの。

その地下街に入り女子トイレに向かう。

(ギュルルルル)

お腹の悲鳴はより大きくなり、我慢もかなり限界に近づいていた。

(もう少しだから頑張って!)

思わずお腹にそう呼びかける。

女子トイレにたどり着く。

予想通り行列はなかったけど、2つある内の手前しか空いてなかった。

扉を開けると。

(あ、和式なのね)

とはいえ、もう片方が開くのを待つ訳にはいかないからここに入る。

本体を見るとかなり催してくるのが人間の性で……

(グルルグギュルルゥ)

お腹の悲鳴は最高潮に達する。

思わずお腹を掴むように押さえる。

(あとちょっとだから!)

そう思いながらカバンを扉の出っ張りに掛けてスカートをめくる。

ピンク色のパンティーを膝元までおろして便座に跨る。

そして腰をおろした瞬間。

(ブブゥゥ、ブビィィィ)

案の定お尻からは酷い音。

だけど、間に合った快感が上回る。

(間に合ったぁ……)

思わず恍惚とした表情になってしまい、言葉が出た。

それくらいギリギリだった。

(シュウウゥゥチョロロロロ)

前の方からも我慢していた分が出ていく。

(うっ、臭いが凄いなぁ。)

和式なのもあり、当然悪臭が私の体を包み込む。

(この状態じゃ絶対ファンの皆さんには会えないな)

そう思った。

まさか私が月に一回はこんな思いをしてるなんて誰も知らない。

これも後で香水をかけておけば大丈夫だけど。

ただ、街中ではすれ違えないかもなぁ……

(和式は久々だったなぁ、いつもは洋式にしてたから。)

そろそろお尻も冷えてきたのと勢いも収まったので出よう。

そう思いペーパーに手を伸ばす。

(カラカラカラ……)

まずは前の方から。

女の子の日を受け止めるナプキン、今日はまだ交換しなくても良さそう。

目線を下に向ける。

体の成長に伴い茂みも増えたけど、広がらないようにお手入れは欠かせない。

(またサロン行かないとな。)

そして紙を1度折りたたみ、お尻へと回す。

紙には多少汚れがあったけど、想像してたよりはマシだった。

念の為お尻周りも拭き取る。

あまりにも見るに堪えない物があったので伝えられないけど、その分、スッキリした感覚。

パンティとスカートを腰元まで上げて水を流す。

扉を開けて洗面台で手を洗う。

(ふぅ、もう大丈夫かな。)

そう思いつつ外に出る。

お世話になった地下街から地下鉄の駅に向かう階段を降りていた。

その時だった。

(ギュルルル……)

ウソでしょ……

まさかの第2波がやってきた

普段ならすぐ収まるのになぁ。

(この後、薬買おうっと)

そう思いながら私はまたトイレに向かうのだった

■筆者メッセージ
イメージと真逆かもしれません
ですが、それが良いのです。
K ( 2021/01/06(水) 15:21 )