9.相川暖花
02
トイレにたどり着く。

(ガチャリッ)

鍵をかけて、体をくるりと反転させる。

(スルッスルッ)

パジャマの下をおろす。

(シュルッシュルルッ)

その下に穿いているピンク色のパンティもおろす。
いわゆるサニタリーショーツでぴっちりしているから、少しおろしづらい。
膝元まで下げた時に、ナプキンも一緒に私の眼前に現れる。

(うわぁ……)

昨日の夜用が真っ赤になっていた

(そりゃ、お腹も痛い訳だよ)

お腹の中にある、赤ちゃんの為のベッドが剥がれて外に出る。
それが女の子の日だけど今月は特にすごい。
男の子や、男性のファンの方はこれ見たらびっくりするんだろうなぁ。
私はもう慣れてしまって平気なんだけど。

(カタタンッ)

トイレに座って、ナプキンを外す。

(ベリッベリリッ)

折りたたんでテープで止めて、家族が作ってくれた専用の箱に入れる。

(さてと……)

ひとまず処理は終わったので1度用を足す。

(チョロ、チョロロロロ、ジョロロロシュウゥゥゥ)

用を足す音が個室に響く。

(ドロリッ)

用を足している間もドロっと出てくる感覚は続いた。
(うっ……まだ出てくる、それに心無しか少しふらっとするな)

仕方の無いことだけど貧血になりかけてるかもしれない。
お母さんに栄養ドリンク頼もうっと。

(ジョロロロ、チョロッチョロロロロロ)

用を足し終えた。
手の届く所に置いていた新しいナプキンを広げ、ショーツの上に載せる。

(やっぱり、変な感触がする)

2箇所から同時に出てきた分、不快感も2倍になっていた。

(あれ使おうっと)

そう思い、私は温水便座のスイッチを押す。

「ブーン、ウィィン」

起動したみたい。

「チョロロロロロロ」

温水便座の水はお尻ではなくて、私の女の子の部分に当たる。
あまりに量が多かったから洗わないとね。
微妙に体を前後に動かす。

(ふぅ、きれいになったかな。)

さっきほどの不快感は消え、さっぱりした気分になれた。

(よくできた機能だよなぁ)

月に数回しか使わないけど、思わず感心しちゃう。
さてと。

(カラカラカラ)

ペーパーを手に取り、女の子の部分にあてがう。
洗ったおかげで、そんなに赤くならなかった。
濡れた部分をしっかりふき取って、立ち上がりパンティとパジャマを腰まで上げる。

(ジャアァァァァァ)

入る時はお腹痛すぎて辛かったけど、少し和らいだ。

(良かった)

そしてトイレから出て手を洗う。
立ち上がっても、そんなにふらつきはなかったけど、念の為お母さんに鉄分の入った栄養ドリンクを貰う。

それを飲んでからまたベッドに横になった。

月に1度、しかもこれからしばらくは付き合っていかないといけない女の子の日

(うまく付き合っていければ良いな、これからも)

そう思ってしばらくの眠りについた。

■筆者メッセージ
温水便座は多機能になりましたよね
男女問わず多くの方に愛用されているのはメーカーの方も大喜びでしょうね
K ( 2021/07/18(日) 11:01 )