第1章 中学編
16話
ガチャッ
岸「ただいま〜」
父親「おー、おかえり!ちゃんと優子ちゃん送ってきたか?」
岸「当たり前だろ!あ、そうだ、話あるんだけど」
父親「どーしたんだ?」
岸「いや、この間話した高校の事なんだけどさ、優子と一緒に福岡の高校に行こうと思うんだけどどうかな?」
父親「良いんじゃないか?自分の進路は自分で決めないと意味ないしな!自分の後ろを任せられる選手のいる高校に行きたいのか?」
岸「いや、優子の従兄弟がいるんだよ、そいつのプレーはまだ見た事ないが結構上手いらしい」
父親「そうか!まぁ、その前にお前は次の大会のことに集中しろよ」
岸「わかってるっての!」

そう言って、部屋に行くと優子からメールが


やっほ!かいせい!突然ごめんね!
さっき従兄弟からメールが来たんだけど、春の予選勝ったから全国行くって!その時にでも見てやってね!!
んじゃ、それだけ!ばいびー!



岸「おぉ、楽しみだなぁ」
岸はにやけながら言った



〜1週間後〜

監督「よし!今日から全国大会だ!気を引き締めて行こう!」
一ノ瀬「監督の言う通りだ、最近バッティングに気迫が感じられないぞ、全国大会ではそんな恥を晒すなよ!全ての回で点を取る気持ちで向かって行こう!」

みんな「おー!」
そう言いみんなバスに乗り込んだ

川端「なぁ草薙、正直バッティングメンドくさくないか?」
草薙「確かになぁ、どうせ1点も取られないなら、2点取れば後は適当に振っとけば良いのにな」
望月「なら、俺と変われよ」
望月がキレた表情でそう言った
五十嵐「おい、望月やめろって」
望月「こんなやる気のないやつが出るなら俺が出た方がマシだろ!」
久野「やめようよ、ケンカはダメだよ」
岸「やらせとけば良いんじゃね?やる気が無くても勝ってしまうものは仕方ないだろ」
一ノ瀬「良い加減にしろ。確かに1点も取られないなら早く終わるためにさっさと凡退するか三振する方が楽かもな、でも岸がピッチャーじゃなければそんな事は無かったはずだ」
氷室「まぁ、そうだな」
品川「確かに」
一ノ瀬「向こうについてから言おうと思ったのだが、ここで言おう。岸はこの大会は投げない、いや、投げさせない」
岸「は!?なんでだよ!」
一ノ瀬「お前のせいではないが、みんながお前の投げるボールに絶大過ぎるほどの信頼があるからだ、だから今回だけは投げるな」
岸「優子の従兄弟のいるチームの所だけ出してくれ」
一ノ瀬「わかった。
みんなもわかったか!」
さっきまで険悪な雰囲気だった車内が一気に静まり返った…


そして、岸達は会場に着くとすぐにアップを始め試合に備えた
今日のオーダーは
1番センター、草薙
2番セカンド、氷室
3番ショート、川端
4番キャッチャー、一ノ瀬
5番ファースト、望月
6番サード、五十嵐
7番ピッチャー、久野
8番レフト、品川
9番ライト、朝倉



審判「プレイボール!」
1回の表攻撃から始まり、すぐに草薙の先頭打者ホームランで先制し、その後は言うまでも無くワンサイドゲームになった…
なんと、全国大会史上初の投手がとても投げられる状態では無くなったため相手は棄権した

この試合がきっかけとなったのか、他のチームも15点ほど決められたら棄権するようになって行った

そして、優子の従兄弟のチームが準々決勝に上がっていたため次の対戦カードとなった

岸「やっと投げれるのか…」
久野「待ちくたびれたね!」
川端「今回の大会の望月はスゲーな、ホームランが3試合終えて12本って…」
岸「あいつはレギュラー落ちてから必死にバット振ってたしな」
一ノ瀬「とんでもない怪物が目を覚ましたもんだな」
岸「一ノ瀬、お前スタメン危ないんじゃないのか〜?」
一ノ瀬「心配は無用だ、望月はサードに転向した」
川端「え、じゃあ…」
一ノ瀬「そうだ、五十嵐はサードだけで無く、ピッチャー、キャッチャー、外野、と器用な奴だ、控えとしては1番適任といっても過言ではない」
岸「まぁ、誰かが上がれば誰かが落ちるのは必然だろ」
一ノ瀬「さすが岸だ、あいつは望月のようにさらに大きくなって、また復活するだろう」





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■筆者メッセージ
久々だと疲れますね…
でも、頑張りたいと思います!
応援よろしくです!
世界の始まり ( 2016/10/30(日) 18:30 )