幕間 2
夕食の片付けと明日の食事の仕込を終えた私は、各部屋の見回りを終え自室へと戻ろうと中央階段2階の手すり辺りでいつもの香りに気付いた。
(お嬢様……?)
私は何の気なしにテラスの方へと足を運ぶ。
そして、テラスの大扉の窓から外を眺めると、中央テーブルにいる二人を発見した。
津田信太郎がお嬢様の膝に頭を乗せ、お嬢様は津田信太郎の耳に何かを囁いている。
それに合わせ、虚ろな目の津田信太郎はその質問に答えている様にも見えた。
(何か薬物でもお使いになったのかしら……)
お嬢様はまた私に相談も無く勝手な行動を起こしている。
あれほど次に行動を起こすときは私に相談するようにと伝えておいたと言うのに。
私は身を隠しながら、事の顛末を見守る事にした。