Mayerling - 5
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最終話
 私は今3人の子供を育てている。子育ては大変だが、子供にもそれぞれ個性があってけっこうおもしろい。

 ひとつ年下で少しのんびり屋の旦那は、時々私を苛立たせるが、仲良くやっているほうだと思う。

 つまり今の私はそこそこ幸せというわけだ。


 史帆とは子供を連れて実家に帰った時、偶然あの大型スーパーで会った。ひとり娘の日向は今年中学受験でいろいろ大変だと言っていた。



 彰は元気と聞いたら、史帆は少し気まずそうに2年前に別れたと答えた。



 原因は話してくれなかった。それは、彰のせいなのか、史帆のせいなのか、それとも私のせいなのか。

 そんなことはもうわからない。 

 けど、史帆は笑顔で言った。私には日向がいるから大丈夫と。



 そして日向と手を繋ぎ、まるで姉妹のように仲良く人ごみの中に消えていった。



 私は時々考える。彰は今どこにいるのだろう。何をしているのだろう。そして、誰を想って生きているのだろうかと。


 しかし、そんなことも考えても考えなくても、毎日の生活は慌ただしく過ぎてゆく。

 私はちょっぴりほろ苦い記憶を胸の中にしまいこみ、これからもこうやって生きてゆく。



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■筆者メッセージ
これにて完結です。

幸せってなんだろなって話ですね。

今ある幸せが本当に幸せなのかどうかってことですよね。まだその幸せは見えてないかも知れないわけですし

また、お願いします。
鶉親方 ( 2020/03/13(金) 23:00 )