マジすか学園4物語-外伝- - 怜音
03
「眠いなぁ......」

 授業中だと言うのに怜音のまぶたはとても重くなっていた。欠伸も定期的に出てくる。有以との見せ合いで頭が興奮していたが徐々にそれも収まり今度は猛烈な眠気が襲ってきた。今でも気を抜いたら夢の世界へ送り込まれそうだ。怜音は勉強が趣味と言っても過言じゃなかった。真面目な性格故夜遅くまで勉強してしまい学校で眠くなってしまうのだ。
 
 この授業が終われば20分ほどの長めの休み時間に入る。そのときに保健室で仮眠を取ろう。ここで寝てもうるさい萌夏にちょっかいをかけられるだけだ。怜音はグッと眠気を堪えた。

 鐘の音と共にいつもより長く感じていた授業が終わる。大きな欠伸を手で覆い隠すとスマホだけを持ち席を立った。若干フラフラしながら薄汚い廊下を歩き学校の一番端にある保健室へ入った。

 保健室には誰もいない。マジ女には養護教諭はいなかった。何年か前には居たと言う話は聞いたことがある。元々マジ女は荒れていた為に怪我をする生徒が大勢いたらしい。恐らくそんな学校の養護教諭を引き受ける人なんて居なかったのだろう。もし何かあった場合は個人で治療をするか、マジ女の卒業生でなぜかまだこの学校にいるヨガこと杏奈が治療をしてくれる。彼女は医療に詳しいらしい。

 怜音は白いカーテンの奥にあるベットに腰掛けた。ここは常に静かでたむろする生徒も居なかった。図書館より静かかもしれない。人見知りで周りの目を気にしてしまう怜音にとって仮眠を取るには最適の場所だった。

「15分くらい眠れるかな」

 例え休み時間いっぱいに寝ても急いで教室に戻れば欠席にはならない。きっと鐘の音で目が覚めるだろう。怜音はスマホの時間を確認するとベットに横になった。
 すると一気に体が重くなった様に以前とまぶたが落ちてきた。睡眠に入るまでどれくらい時間がかかるだろうか?
そんなことを考えているうちに怜音の意識は落ちていった。



■筆者メッセージ
さとちゃんがAKB選抜入りしました!うふふふふふ!
ハリー ( 2020/01/21(火) 23:26 )