マジすか学園4物語-外伝- - 由依
04
 由依は自身が着ていた制服を脱ぎ、ハンガーに掛けた。引っ掛ける所を探すと窓際の桟に少しだけスペースがあった。見ていないと落ちそうだったがそこしか無い。由依は上下別々に掛けたハンガーをそっと桟に置いた。ポタポタと水滴が落ちるほど制服は濡れていた。
 黒い下着にまで雨が染みていたが誰も居ない教室であれど全裸になることは気が引けた。机に置いていた借り物のドライヤーを右手に持ち、左手には近くの椅子を持つと教室の後ろの隅にあるコンセントの差し込み口へ向かった。

 椅子を置き、由依は濡れたままのパンツで座ると水が滲み出てくる。手を伸ばしてコンセントを差し込み、ドライヤーの電源を入れた。出てくる温風に冷える体が反応した。気付かなかったが雨に濡れたせいで身体がかなり冷えていたのかもしれない。
 タオルを利用しながら由依はゆっくり髪を乾かす。自分も美容には気を使う方だ。杏奈やゆりあには肌のケアや化粧の仕方、髪の手入れまで相談をされていたものだ。子供の頃から母に教え込まれた美容や姿勢への意識は今も生きている。家柄というのもあるのだろう。美を常に追求するのが定めであり自分もそうしてきた。その生き方に後悔は無い。美しいというのは人生を豊かにさせるのだ。

 ふう、と由依は一息ついた。髪が全部乾き、前から後ろへと掻き上げる。立ち上がり近くの机にドライヤーを置くと別の制服が畳んである机へと近付いた。この制服は自分のものではなく朱里のものだった。祐樹が朱里のロッカーから取り出し、替えの制服として渡されていた。自分と同じ型の制服を持ち上げる。すると由依の鼻腔が甘い香りを感じた。この教室に入った途端に感じた香りと同じだった。ただ制服から感じる香りの方が強い。
 誘われるように由依は制服に顔を埋め呼吸をする。頭がぼーっとし、下腹部がジンと熱くなった。

 顔を離し由依は朱里の制服を、家でやっている時と同じように寸分の狂いもなく畳んだ。そしてくるっと窓側を向き歩き出す。外はまだ灰色の雲が空を覆っていた。何か悲しいことでも有ったのだろうか。空が泣いているように見えた。

 由依は窓に反射している自分の姿を眺めながら、濡れたブラジャーのホックに手を掛けた。パチッと音がすると肩から外し机に置いた。そして同じく濡れているパンツをゆっくり脱いでいく。それを机に置こうとしたがクロッチの部分が気になった。パンツは雨で濡れていたが、クロッチだけは熱を帯びていた。指でなぞるように触ってみる。雨の水分では無いぬるっとした感触だった。ふふっと由依は笑った。パンツも机に置くとそのまま窓際に一番近い机の上に座った。

「偶にはええよな」

 そう呟くと、由依は外気に晒した裸を泣き止まない空に見せた

■筆者メッセージ
質問コーナーではみーおんがやたら人気ですが、最近もえかちゃんも人気のようです

おたべさんにエロいことさせられるのか考え中です。クールすぎる。杏奈ちゃんは隙を感じられるタイプだったのでヨガのイメージを崩せたのですが、おたべさんめちゃめちゃガードが固い。
基本僕は変態思考なので普通の官能、綺麗な官能はつまらないのです
ハリー ( 2019/06/14(金) 23:41 )