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「もう私、子供産めないかもね」
彩希の諦めた様な声に祐樹の心臓はグッと何かに握られたような感覚に襲われた。思わず彩希を強く抱きしめる。
避妊薬が効いたおかげかそれともそう言う体質なのか。幸いにも妊娠には至らないでいる。それでも飲む度に心がすり減っていくような気がしていた。もう自分の身体はボロボロなのだろう。
「そんなことないよ。きっと、大丈夫、大丈夫だから」
震え声で出せる言葉はこれが精一杯だった。闇に生きる少女。自分に伝わる彩希の温もりから彼女はまだ全てを食い尽くされたわけではない。祐樹はそう思った。そんな彼女を救えるのなら。
祐樹はゆっくりと彩希をベットに寝かした。
「してくれるの?」
「僕で良ければ。でも本当にいいの? 中に出して」
「うん。だって奥までしないと綺麗にならないでしょ」
自分の精液だって充分汚いものだろう。祐樹自身、勿論恐怖があった。万が一、彩希に自分の子供が出来てしまえばどうなるのだろう。出来る事ならそのまま結婚してあげたい。だが、世間はそれを許さない。2人の間に愛があろうと待っているのは粛正だろう。奈々が言っていた『周りから見れば無かったこと。でも2人の間には確実に有ったこと』という言葉を思い出した。『隠し続ける』それでもいいのかもしれない。
祐樹は心の箍をまた1つ外した。
「そっか」
彩希の隣で添う様に横になると、祐樹の右手は彩希の身体を弄った。目的は彩希を救う為だが、いかんせん性欲が勝ってしまう。触っているのは尻や下半身ばかりだ。程よい肉付きで弾力のある尻をパンツの上から軽く掴むと、彩希は軽く声を出した。そのまま右手は下がって行き、尻の方から股にかけて弄る。
「んっ…….」
彩希の身体がピクっと反応する。秘部は熱く、そして湿っていた。経験が豊富な彼女は自分の手付きで満足してくれるか心配だったがちゃんと求めてくれているようだ。
中指と薬指を立てる様にして彩希の秘部に刺激を与えた。パンツの中でくにゅくにゅ動いているのがよくわかった。
彩希は祐樹の目をじっと見つめながら、猫のような甘い声を出した。
「あっ……先生ってそんな触り方するんだね」
甘い声に酔いそうだった祐樹は彩希の言葉にハッとし手を止める。何か気に食わない部分に触れてしまったのだろうか。
「すいません……いけなかったですか」
「ううん。違うの。先生って変態なんだなぁって思ってさ。多分、女子高生とするの初めてじゃないでしょ」
「ま、まさか」
いきなり図星な事を言われ、祐樹は動揺する。経験が少ない祐樹にとって、女子高生であろうと大人の女性であろうと対応は変わらないだろう。だが、彩希は祐樹のセックスの相手が女子高生だと見抜いた。
「ふふ、分かりやすいなー。まぁいいよ。続きお願いね」
なぜ、彩希に見抜かれたのか祐樹は聞かなかった。考えるのを辞めよう。今は彩希にたっぷり愛情を注ぐ時間だ。仕切り直した祐樹は、彩希のパンツの中にヌルっと指を入れた。