第一章
友達

「雄介君、朝ご飯だよ。」

部屋に戻ってきてすぐ、看護婦さんが朝ご飯を持ってきた。


「ありがとうございます。あ、最近入ってきた僕と同じくらいの年人とかいますか?」


雄介は気になっていた事を聞いてみた。


「んー。いるにはいるけど、雄介君にはあんまり教えたくないなぁー。」


「えー?なんでですか?」

「あの子人見知りが激しくて…特に同じくらいの年の男の子には」

「マジですか…」


雄介は残念におもった。しかも、人見知りなんて。

実は雄介も、好きな人を目の前にすると極度に緊張してしまうのだった。


これじゃあ会話もままならないよなぁ。

雄介は、忘れる事にした。



コンコン


「入るぞー。」

「おう。」


入ってきたのは雄介の友達の翔也だった。


「大丈夫か?」

「うん。いちようね。てゆうか、お前学校は?」

「今日は土曜だぞ?大丈夫か?」


あ、そうだったっけ。病院じゃそういう感覚がおかしくなっちゃうな。



それから2人は、最近の学校の話などで盛り上がり、1時間ほど話していた。


「そういえば。もうすぐ女の子が見舞いにくるかもよ?」

「なんで?」

「なんか知らないけど、お前の入院先きいてきたからさ。」


へー。楽しみだなあ。誰がくるんだろ?



雄介は少し良い気分で、翔也を見送った。



■筆者メッセージ
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サイダー ( 2013/10/20(日) 21:10 )