友達
「雄介君、朝ご飯だよ。」
部屋に戻ってきてすぐ、看護婦さんが朝ご飯を持ってきた。
「ありがとうございます。あ、最近入ってきた僕と同じくらいの年人とかいますか?」
雄介は気になっていた事を聞いてみた。
「んー。いるにはいるけど、雄介君にはあんまり教えたくないなぁー。」
「えー?なんでですか?」
「あの子人見知りが激しくて…特に同じくらいの年の男の子には」
「マジですか…」
雄介は残念におもった。しかも、人見知りなんて。
実は雄介も、好きな人を目の前にすると極度に緊張してしまうのだった。
これじゃあ会話もままならないよなぁ。
雄介は、忘れる事にした。
コンコン
「入るぞー。」
「おう。」
入ってきたのは雄介の友達の翔也だった。
「大丈夫か?」
「うん。いちようね。てゆうか、お前学校は?」
「今日は土曜だぞ?大丈夫か?」
あ、そうだったっけ。病院じゃそういう感覚がおかしくなっちゃうな。
それから2人は、最近の学校の話などで盛り上がり、1時間ほど話していた。
「そういえば。もうすぐ女の子が見舞いにくるかもよ?」
「なんで?」
「なんか知らないけど、お前の入院先きいてきたからさ。」
へー。楽しみだなあ。誰がくるんだろ?
雄介は少し良い気分で、翔也を見送った。