麻薬
覚せい剤の作用と害
覚せい剤(アンフェタミン類)の作用機序は. シナプス前部でのモノアミン類(ドパミンとノルアドレナリン)の放出を促進し、再取り込みを抑制することによって、神経伝達物質であるドパミンやノルエピネフリンの脳内シナプス間隙における濃度を上昇させ、その結果脳の一部の機能を活性化すると考えられています。

 覚せい剤には食欲抑制効果があるために、ダイエットのために使用されることがあります。また「やせ薬」の中に混入されていることがあります。その危険性と流行性から、日本の薬物乱用対策上、もっとも重要視されている薬物です。

 覚せい剤を使用すると、目が眩むような強烈な快感を体験し、やがてそれが、多幸感や高揚した気分に変わってゆきます。摂取してから30分位は強烈な興奮と快感を覚えますが、その後は3時間から12時間位にわたって覚醒状態が持続し、その間、多くの場合、使用者は眠ることも物を食べることもできません。覚せい剤使用者は、多くの場合は、中枢神経興奮作用により一時的には気分が高揚し、自信が増し、疲労感がとれるように感じますが、効果が切れると激しい抑うつ、疲労倦怠感、焦燥感に襲われます。

 また連用により、脳のドパミン系ニューロンが賦活され、幻覚や妄想などの精神病症状が出現します。覚せい剤は乱用によって攻撃的、暴力的傾向を起こしやすく、依存性が強く、長期の後遺症を残しやすいために、もっとも危険な薬物とされています。 

hk ( 2013/09/17(火) 14:35 )