第九章
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時の流れは早く残酷だった


家のなかは大量の段ボール箱で溢れ帰っており、何処か寂しい景色になった





「俺も準備しなくちゃな…」

重い腰をあげ二回にある自分の部屋へと向かった











準備は進んでおらず、漫画や小説が段ボールに詰められてあっただけだった








「はぁ……」


無音の部屋に溜め息が響き渡った




結局何も言えずに何日がたった


不意に思い出す珠理奈の顔

胸が締め付けられるように苦しくなる









転校までもう時間がないのに何も行動できない自分に腹が立つ

かといって軽々しく行動を起こして関係が悪化するのは心底嫌だ














バイブ音が部屋に鳴り響いた
















表示された名前は『松井珠理奈』








『明日、一緒に買い物いかない?』






「え……」





思わず声が出てしまった








この重々しい状況のなか買い物?






楽しみな気持ちより不安、不思議さが勝った


BBQ ( 2013/11/03(日) 23:39 )