第九章
06


「痛って!……」

思わず向田さんをにらみ返したが向田さんがそれ以上に鋭い目線で睨んできたのでなにも言えなかった

あの優しい微笑んだ向田さんとは違った



「何で…?」

向田さんが口を少し開いた


「最近おかしいよ…山本くん……」

怒りと悲しみが顔から溢れていた


「珠理奈ちゃん悲しんでたし、悩んでた」

「え……」


何で松井が出てくるんだ…

それより……


悩んでるってどういうことだ?


「私は山本くんに何があったか知らないし、珠理奈ちゃんとの関係のことも分からない…」

向田さんは力強く俺の心に訴えかけてくる


「でも…そんなの山本くんらしくないから……悩みがあるならハッキリいった方がいい!!」

顔を上げた向田さんを見て驚いた

顔を真っ赤にしながら両目から涙を流している


その涙を見て俺は気づいた


俺の勝手な八つ当たりでいろんな人に迷惑をかけていた

いや…気づいていたのかもしれないが何処かで素直になれない自分がいた




「ごめん…向田さん……俺どうかしてたよ…」

やっと出てきた素直な気持ち

俺はスッキリとして気持ちが落ち着いた




向田さんも俺をみて笑顔になった

「分かったなら大丈夫だよ。ほら…もう次やることは分かってるよね?」



俺は走り出した


ただひたすらに…がむしゃらに…


“あいつ”に謝らなきゃ…!









■筆者メッセージ
>>小美門さん
ありがとうございます。更新頑張ります!

どうでもいい話ですが、今週末地元神戸でskeのコンサートがあるので
中には入れないものの雰囲気だけでも味わうために会場にいこうか友達と計画中ですw
台風逸れてくれたらいいんですけどね…
BBQ ( 2013/10/24(木) 23:20 )