05
真っ先に自分の部屋へ戻った
今ではここが一番好きな場所になっていた
他人とか変わらずに自分だけの時間を過ごせる
そんな至福の時間を過ごせる唯一の場所だった
睡魔に襲われゆっくりと目を閉じかけると
ブーッブーッ
間抜けな振動音が鳴り響いた
スマートフォンを手に取りメールを確認する
宛先を見て驚いた
『向田さん』
俺は眠気も吹っ飛びベッドに上に座り直した
『話したいことがあるの。公園に来て』
短くそう記されていた
俺はなぜだかわからない
無意識に公園へと走り出していた
「ハァ…ハァ………」
息を切らしながら公園に着くとそこにはもう制服姿の向田さんがいた
向こうもこちらの姿に気づいたのか駆け寄ってくる
「久しぶり…」
そう言おうとしたが
“パチンッ!”
俺の頬に衝撃が走った
顔を上げると今まで見たことないような向田さんがいた