第六章
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女の子独特のシャンプーのいい香りがする

そしてなにより、口には今まで感じたことのないような感覚が広がっていた



長い、長い俺のファーストキスが終わりを告げた

松井が唇を離したのだ





「山本くん…私ね…」





ドクンッ




ドクンッ




心臓の鼓動が早くなる


足が小刻みに震え始めた…







「山本くんのことが好き」







松井から発せられた言葉は深く、深く心の中まで染み込む













木崎、お前が何を言いたいのか俺はまだ分からない



でも、松井の真剣な目や優しさを見て決意した




俺は一歩前へ進むよ









俺はゆっくりと言った











「俺も好きだよ」












二人はもう一度唇を重ね合わせた













街灯に照らされた二人のシルエットはとても綺麗だった

■筆者メッセージ
次から新章に入ります
BBQ ( 2013/09/24(火) 13:48 )