第六章
08


「ふぅ…いいお湯だった」

風呂から上がり、携帯をチェックする

メールが一通来ていた

松井からのメール

『明日、11時に栄駅で待ち合わせでいい?』


特になんの問題もない

俺は『いいよ。また明日な』

短い返信をして、ベッドに寝転ぶ






『一度誰かと付き合った方がいい』

『苦しむところを見たくない』

どういう意味なんだろうか…


俺は今まで数ヶ月で別れる恋愛しかしたことないからわからない

けれど…付き合ったらそんなに変わるものなんだろうか…


まず、本当に誰が好きなのかが自分自身でも分からない…

ドキッとすることがよくあるがそれは関係があるのだろうか?



「もうわかんねえよ…」

半分やけくそになり考える事を放棄した

静かに目を閉じるとそのまま眠ってしまった








ピピピッ…ピピピッ…

9時にセットした目覚まし時計が鳴り響く

俺は目覚まし時計を叩いて黙らせると準備を整えることにした


ジーパンにジャケット姿の無難、かつシンプルで少しお洒落な格好に着替える

髪型を整えて、リビングへ向かう


リビングでは母さんが寝ていた

起こさないようにそっとメモを置いた

『ちょっと、出掛けにいってくる。晩飯までには帰ってくるから』


時計を見ると10時20分を指していた

そろそろかな…そう思い家を出発する






最近寒さが驚異を増している

もう11月だから当たり前か…

もう少し厚着してくればよかったかな…

俺は後悔しながら栄駅付近へと向かった







■筆者メッセージ
栄駅は実際は違うし、これから出てくる建物も実際にはないと思いますが小説内の空想世界としてご理解下さい
BBQ ( 2013/09/21(土) 20:40 )