第五章
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俺の前に並んでいたのはカレーライスだ

「よし、頂きます!」

「頂きます」

木崎と向かい合って食事をとる


「うまい!すっげえ美味しいよ!」

「ホント!?そういってもらえると嬉しい」


木崎って料理できるんだ

少し意外だった


腹が減っていた俺はお代わりを連発してしまった

「スゴいね…男の子の食欲…お父さんでもそんなに食べないよ」

「す…すまん腹減っていたから…」

「いいよ。もっと食べていってよ」


木崎は家庭的だな

にしても…ひとつ気になった事がある

いつも一人で食べているのかな


「なあ、いつも食事の時は一人なの?」

「ううん。兄貴がいるよ。今日は友達の家で泊まるってさ」

「そうなんだ…お兄さん何歳?」

「もう大学生。来年で二十歳なんだ」


年離れてるんだ

このジャージは割りと昔のやつなのかな


「お兄さん幸せもんだな。こんな料理上手い妹がいて」

「お嫁さんになったら毎日食べれるよ…なってあげようか?」


あまりの衝撃でスプーンを下に落としてしまった


「い、いきなり何言ってるんだよ…」

「冗談だよ…信じてたの?」


半ば呆れて言われた


もてあそばれた気分だ…






食事も終わり、至福の時

今日は色々な事がいっきに起きすぎだよ…

流石に疲れた




「私、お風呂入ってくるね」

待たしても衝撃的な一言

眠気がいっきに吹き飛んだ


「え…ちょ!ちょっと待ってよ」

「覗いたら殺すから。じゃ」


もうやだ…なんなんだよ…


なにも考えたくないや


俺は静かに目をつむった





■筆者メッセージ
まだ更新するかもしれません
BBQ ( 2013/09/15(日) 23:51 )