番外編
絵梨花の場合






響君にLINEを送ってからもう2時間。


絵「うーん、返事来ないなー。既読にもならないし。今までこんな事なかったのに、どうしたんだろう?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


夏休みに入り、響君に会う口実がなくなっていた私は自分の部屋のベッドの上でゴロゴロしながら考えていた。




絵「そうだ!思い切って『相談があるので会って話がしたい』って送ってみよう。」



響君ならきっとダメって言わないはず。特に女の子の頼みなら。
様子を見ていると、どうも女の子の押しに弱いみたいだし。


少しドキドキしながらLINEを送った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


絵「…結局返事来なかったなあ〜。」


いつになくスマホとにらめっこして過ごしていたが、この日のうちに響君からの返事はなく、翌日を迎えてしまった。



午前中はまだ返事が来るんじゃないかと期待していたが、結局音沙汰無し。


いつまでもこうしていてもモヤモヤするので、午後から気分転換に外に出る事にした。






紀伊國屋で参考書を買って外に出ると、見覚えのある姿を見つける。


心臓の鼓動が少し早くなるのを感じる。


でもその隣には女の子がいた。私にはとても仲が良さそうに見えた。


絵「飛鳥…。」



なぁちゃんの次に響君とよく一緒にいるのはあの子だ。響君の事が気になり始めてから観察しているとその事に気がついた。


端から見ていても、響君の事が好きなのがよく分かる。
ただ、とても仲が良いとは思うけど何となく付き合っているようには見えなかった。…勘だけど。



それでも、私以外の女の子と仲良くしている響君を見ると胸がチクチクする。



気がつくと、私の足は2人の方へと向かっていた…。




■筆者メッセージ
早く更新して下さいとの声にお応えすべくあげてしまいました。
hinataです。
ストック不足で自分の首を締めるだけなのに…。

今回は生田さん編です。少しと言うかいつもよりかなり短いですがお許し下さい。

それから感想で、白石さんは響の事好きじゃないの的な質問がありましたが、あれはあくまでanother〜の世界での設定です。ちなみに高山さんもですけど。
another〜の設定と今の3作目で共通しているのは、塁君、澪君の恋愛に関するものです。
そのほかについては1作目の設定なのでご理解下さい。
1作目では描いてないだけで、塁君は北野さんと付き合うし、澪君は堀さんと付き合うことになっていました。
と言うことで長くなりましたが質問にお答えします。

ではまた。
hinata ( 2016/10/06(木) 14:51 )