1-2.Woo 気持ちが分かり合える。
神様ってホントにいるのかな?なんて他愛も無い話しながら山を下った。
まぁボクから言わせてみれば神様はいる。すぐヘソ曲げちゃうから機嫌取るの大変だけど。
そういえば美玖ちゃんはお寿司が好きだった。
特に中トロ。高校生の割りにかなり大人なのが好きだったんだなぁって感じた。
山を下りて少し行ったところに寿司屋がある。島での祝い事は必ずここ。
カランコロン〜
大将:いらっしゃい!おぉ翔ちゃん久しぶり!おっ?横の美人ちゃん彼女か?笑
あ、そうだ。ボクは翔って呼ばれてる。
自:いやいや彼女なんて出来るわけないじゃないっすかぁ笑旅行に来た子の案内ですよ笑
なーんて言いながら大将の目の前のカウンターに座った。
大将:んじゃぁお嬢ちゃん、こいつが奢ってくれるらしいから。好きなもん頼みな笑中トロ?いくら?エビ?
最初はそんなつもりなかったけど、
玖:いいんですか!?
なんてキラキラした目で言われたら奢るしかないよねそりゃもちろん笑
それからは2人で、たらふく寿司を食べた。普段お祝い事くらいでしか食わない分すっげぇ美味しく感じたんだよなぁ…
勘定の時、大将がかなり金額負けてくれたのは驚きだったけど。残った金で夜景でも見てこい…だってさ笑
ボクと美玖は大将からの勧めの通り夜景が見える港まで出てきた。
対岸の島々に映える工場とその隙間隙間を縫うように走る車のヘッドライト。あそこまで美しい夜景は後にも先にもない気がする。
玖:綺麗…ですねぇ…景色笑あ!星もすごい出てる!
自:美玖ちゃん…都会に住んでるんだっけ?
玖:まぁ…そんなとこですね…だから星もあんまり見えなくて…
自:あ〜そっかぁ…ここなら星独り占めできちゃうよ笑
玖:ほんとですねぇ…毎日見れるお兄さん…いや、翔さんが羨ましいです笑
…美玖ちゃん急にボクのこと名前で呼んだもんだからもう熱くなっちゃってしばらく記憶なくなったよねほんと
玖:あれぇ…?翔さん…照れちゃってるんですか?笑可愛いところもあるんですね笑
って言って胸のあたりツンって突いてくるから…死亡です年下の女の子にそんなことされて…
玖:ふあぁ…眠くなってきちゃった…笑……あっ…今日の旅館予約するの忘れてた…
高校生の癖にそんな誘い文句知ってるんだもん…ビビっちゃったよ笑
もちろん我が家にお誘いしたよ?偶然にも家に誰もいなかったからね。