4月9日…入学式
2日間経っても…というより初日から痴漢にあいかけたことは忘れられない記憶になった。
そしてどうすることもできずただ立ち尽くしていたところに助けの手を差し伸べてくれた少女。彼女に一目惚れしていた。
学校では簡潔に入学式を終え、部活動紹介になった。
入る部活は一つに決めていた。美術部。元来人と絡むのが好きではなかったからその考えは妥当だと思った。
バスケ部、テニス部、卓球部などどこにでもありそうな部活が名を連ねていく中、
『タップダンス部』
という部活があった。
静かな体育館にカッカッと響き渡る靴の音。そして華麗に踊る部員たち。すぐに目を惹かれた。
そういえば紹介だけして部活は5月まで無いらしい。ちょっと残念だが学校に慣れるまではそれも仕方がないのだろう。
…
学校が終わり裏口でバスを待っていた。道が混んでいるのかバスが来ない。こちらのバス停は人気が無いのか待ち客は自分ただ一人。
こんな光景だとまるでこの世に自分一人しかいないような感覚になる。
しばらくして来たバスに乗り、何事もなく家まで帰れた。
さぁ明日からはどんな生活が待っているのだろう、