手コキ姫 - 齋藤飛鳥
玩具


「今日はね、アナタに、渡すものがあるんです」
「はい、これ……お誕生日、おめでとう」
「気に入ってもらえると、いいんですけど」

そうだ、今日は僕の誕生日。
まさか、飛鳥が、それを知っていて、おまけにプレゼントまでくれるなんて……。
感激しつつ、差し出された小箱の包装を解くと、そこに現れたのは……
ピンク色の樹脂で出来た、筒状の性具、
いわゆる、オナホール……だった……。

「ふふ、どうです?センズリ犬にはピッタリのおもちゃ、でしょう?」
「と〜〜ってもキモチ良いらしいですよ?さっそく、試してみてくださいよ」
「ローションをたっぷり入れて……ほら、こんなに、ぐちゅぐちゅ……」

飛鳥の手で、ローションが、ゼリー状の筒の内部に満たされていく。
くぽっ、と空気を吐き出す音が、その先端から漏れ出た。
可憐な美少女とオナホール、という組み合わせに、とびきり卑猥な違和感を覚えて、
僕は思わず、ゴクリと喉を鳴らしてしまう……。

「今から、この穴に、あなたの早漏シコシコペニスが押し込まれて」
「中にいっぱいの、つぶつぶで、その貧弱なカリ細亀頭がごりごりとしごかれて、お射精を促されてしまうんですよ?」
「さ、覚悟はいいですか?……別に、ダメでも、入れますけどね」
「ふふ……ほら、先っぽから……ゆっくり……入っていきますよ……?」

すにゅっ……ずにゅうっっっ……
飛鳥の導きによって、僕のペニスの亀頭が、
ピンク色の樹脂の入り口を押し広げていく。
その内部のヒダのひとつ、ひとつが、みしみしとペニス全体にまとわりつき、
堪えられない快感を呼び起こす。
僕は思わず、
はあぁっっっ
と大きく声を漏らしてしまう……

「まあ、大きなあえぎ声……女の子みたいですよ?」
「キモチいいんですね?……良かった」
「アナタに、とってもよく似合ってますね、このおもちゃ」
「女の子に縁のない、かわいそうな男子が、射精のためだけに使う道具で、一生懸命、腰を振って、バカみたいにヨダレをこぼして」
「同級生の女子に、お手伝いされながら、ペニスをしごくだけの道具で、いじくられて」
「ぐちゅぐちゅ、いやらしい音をさせて、泣きながら喜んで」
「ただ、ペニスをしごかれるだけの生き物、それがアナタなんです……」

不思議だ……
普段の生活では声も掛けられない高嶺の花、
住む世界が違う、カースト最上位の、あの斎藤飛鳥に、僕は今、
オナホールを挿入されているんだ……!
せいぜいが、盗み見たその横顔を目に焼き付けて、孤独な夜のオナペットとして
妄想の中でおかずに使うことしか許されないはずの、彼女に……。

「とっても気持ちよさそうな音がしてますよ?」
「もっと、乱暴にしますね……?」
「アナタはそのほうが、好きみたいですから……」

すにゅ、ずにゅ、ずにゅ……
飛鳥が激しく手を往復させるたび、オナホールは複雑に形状を変化させ、
様々な角度から、僕のペニスをしごき、圧迫する。
もう、無理だ……
僕は肩を震わせて、思わず、オナホールを持つ飛鳥の手を握っていた……

「あら、ご自分でしたいんですか?」
「いいですよ……では、一緒に、参りましょう」
「はい、こうやって、両手でしっかり、おもちゃを握って下さい?」
「その上から……ワタシも手を添えて……さ、いきますよ?」
「はい、しこしこ、しこしこ、しこしこ」
「ふふ、早いですか?もっとゆっくりですか?……でもダメです」
「アナタみたいな、貧弱な早漏せんずり駄犬は、サッサと射精するのがお似合いです」
「ぐちゅぐちゅの筒の中で、おもちゃなんかに気持ちよくさせられて」
「それを同級生の女子に手伝ってもらいながら」
「みじめに、みっともなく。……お射精なさい」

握りしめたオナホールの中で、僕は射精した。
熱い精液が、筒の中をほとばしってゆく……。
脳天が痺れるほどの快感に、僕は失神しかけた……。

「ふ、折角のプレゼント。ちゃんと洗って……大事に、使ってくださいね」

飛鳥が行ってしまってからも、
僕の手の上に乗せられた飛鳥の手の温もりを、僕はずっと、反芻していた……。

薄暮 ( 2017/12/25(月) 16:50 )